憧れのアップルで働くのも大変ね

憧れのアップルで働くのも大変ね 1

オフィス窓はなぜか曇りガラス...

飲み屋に行けば覆面エージェントが見張ってる...

ステルスの製品開発もあれば...

フェイクの製品開発もあって...

なんかあれば即刻解雇...

これがApple

フォーチュン誌アダム・ラシンスキー(Adam Lashinsky)記者が1月に出した新書「Inside Apple: How America's Most Admired -- and Secretive -- Company Really Works」からの引用です。アップル機密保持の鉄壁っぷりを紹介する本なのですが、これが結構ホラーと評判。

例えば同僚の仕事内容はおろか自分の仕事内容も知らされぬまま採用されるなんてことはザラに起こってますし、特別チームには錠とドアを余分に取り付け、一切の説明抜きで残りの職場と完全に切り離してしまうので、アップルには誰も入ったと言う者がない部屋がいくつかあるんですよ。部屋作らせたことも忘れてる「開かずの間」とかもありそうで怖いですよね!

 

社員は仕事帰りも油断大敵! 酔っ払って秘密をベラベラ喋ったり試作機置き忘れると困るので、近くの酒場にはアップルのスパイが張り付いてるって企業の間では専らの評判ですから。まさかね..と思うかもだけど、わかりませんよ? あの秘密警察を擁するアップルのことですからね。

こんな社内事情を一言でも部外に漏らしたら、その社員はどうなるのか? もちろん即刻解雇です。奥さんに話してもいけないし、子どもに話してもいけない...例外は一切認めてもらえません。

こうして聞いてくるとなんとも惨めな身も凍る仕事で、よく耐えてるよな~って思っちゃいますけど、ラシンスキー氏曰く、そうした息苦しさはあっても、世界で最も人気の製品をこの自分が手がけているんだっていう自負に如くものはないのだそうな。元社員の人も「飲み屋に座って、そこにいる9割ぐらいの人が自社製品使ってるのを見るのはクールだし、その価値はとてもドルでは推し量れないよ」と説明してます。

まあねーそりゃ最高の気分でしょうけど、でもこんな厳しいキャリアの要求に一生つき合わされるのもどうかと思いますよ。家族にも友だちにも影響はいくんだし。みんな起きてる時間のほとんどを仕事に費やしてるのに、それを人生で知り合う人に一言も言えないなんて。

今のアップルは絶好調なので、そこで働くこと即ち歴史に居合わせる貴重な経験なわけですが、ラシンスキー本(フォーチュンの抄録本はここ[アマゾン日本版])を読んで、それって健康と幸せを犠牲にしてまで経験しなければならないほど価値のある歴史なのかな...って真剣に考えてしまいました。

[Fortune]

Original photo: Chung Sung-Jun/Getty

SAM BIDDLE(原文/satomi)