LSDがアルコール中毒の治療に効くってホント?

LSDがアルコール中毒の治療に効くってホント? 1

け、け、けしからん! 実にけしからん!

そんな声が方々から聞こえてきそうですが、ノルウェー科学技術大学の研究チームがドラッグの効能と依存について調査したところ、なんとも驚きの結果が得られたそうです。

調査対象となったのは、サマー・オブ・ラブサイケシーン全盛期を含む1960年代から70年代に収集された536人の被験者データ。こちらを解析したところ、LSDはアルコールに比べると極めて濫用されにくいことが判明しました。

それがなぜ「LSDがアルコール中毒に効く」という仰天ロジックに発展するかというと、ここ10年ほどアルコールやドラッグの依存症治療に別のドラッグを使う試みが多数行われていて、しかも一定の成果をおさめているからなんだとか。

具体的には、LSDの100倍ともいわれる世界最強のドラッグ、アヤワスカを使ったアルコール中毒治療、マジックマッシュルームに含まれる幻覚成分サイロシビンで禁煙する試みなんかもあるそうです。てかそれ、単により強力なドラッグを求めて旅立ってしまった人たちの話に聞こえるんですけど!

実際このあたりの仕組みはまだ解明されていませんが、インペリアル・カレッジ・ロンドンの精神薬理学者ロビン・カーハートハリスさんはNature誌でこんな見解を示しています。

幻覚剤は脳の機能を少しの間混沌とさせるので、一度強化された「つながり」や「原動力」が弱くなって脱依存効果を生み出すのかもしれない。たとえばスノーグローブを振ったときのようにね。

ところで、心身への負担社会生活などもふまえて総合的に考えた場合、このような治療法は成立するのでしょうか。そもそも日本では違法というのもありますが、禁酒中の同僚がLSDをキメて出社したり、禁煙中の同僚がキノコ休憩している光景は、なんだか想像しがたいような。

そうなる前に、アルコールやタバコの依存症を防ぎたいですね。

[Nature 画像:Shutterstock]

Jamie Condliffe(米版/Rumi)