アップルの発表は信じちゃいけないよ... 新iPadの性能比較にNVIDIAムキッ!

アップルの発表は信じちゃいけないよ... 新iPadの性能比較にNVIDIAムキッ! 1

iPad発表のとき「新iPad搭載のA5XチップはGPUがNVIDIA Tegra 3の4倍あるんだぜい」とティム・クックCEOにこき下ろされてコメカミの血管ブッチーン... のNVIDIAが、iPad出たら真っ先に測ってやるからな! 覚えてろよ! と中指立ててますよ。

確かにフィル・シラーSVPが出したスライド(上)を見ても注釈もベンチの記述もない! ですもんね... よくあることだけど...。同社広報はZDnetにこう話してます。

「あんなベンチマーク情報うちにはないよ」と言うのはNVIDIA広報ケン・ブラウン(Ken Brown)氏だ。「なんのアプリケーション使って測ったかも知らないといけないし。アプリはひとつか、いろんなアプリを混ぜて使ったのか、使ったドライバーは何か、もね。ベンチマークと一口に言ってもいろんな要素で違ってくるのよ」

NVIDIAは新iPadが3月16日に発売になり次第テストを行いアップル側の主張が正しいかどうか調べる予定。「本当の性能はいずれ明らかになるだろう。現状アップルの言い分は具体性を欠いている」

あれだけ注目度の高いステージで主力チップを槍玉に挙げられて黙ってられるか! と。まあ、NVIDIAの言う通りなところもあって、こういうスライドは得てして、あんま意味ないんですよね。

 

 

アップルは「性能4倍の圧倒的な差」とは言うけれど、その根拠を一切示しませんでした。スライドにも明記されてません。こういう社内のベンチマークは、パイ焼き職人に「おたくのパイどれぐらいおいしいの?」って訊いても意味ないのと一緒。信じるだけ損なのです。

企業が自分の都合の良いようにベンチマーク合成するのでベンチそのものが形骸化してるのは、GPU戦争当初からそれこそ何十年も続いてる問題...。競争に勝たなきゃならない企業が自社製品を「テスト」しても結果は知れてます。3DMarkとPCMarkの比較テストが全く参考にならないのも、そのため。

これはよく知られてることだけど、GPUメーカーは昔からレビュー担当記者が使いそうな人気ゲームにヤマかけて、そのゲームだけやたらと性能が上がるような新ドライバをわざわざ造ったりしてるんです。それもこれも棒グラフの操作で勝つため。当のNVIDIAもやってます、自分に有利な棒グラフは造ってるから、他社と同罪ですけどね。

iPadが高速なことは確かです。iPad 1、2より速いし、ほとんどの競合製品よりもたぶん速いでしょう。でもだからって「4倍」とラベル貼っちゃうのは安易なマーケだなーと思いますよ。人は棒グラフが大好き。棒は高ければ高いほどいいし、「~倍(X)」 の数値は大きければ大きいほどいい。こう書けばみな「最速のタブレットなら買おうかな」って気になりますからね...。

本気でスピード気になる人は(気にならないかもだけど)、ギズのような、発表を鵜呑みにせず自分なりの考えを持って独自に確かめるハイテク関係者のiPad計測値を待ってからでも遅くないでしょう。ギズ、The Verge、Engadget、Twitter、掲示板の反応を見て、全体の平均をとれば、なんとか現実の性能に近いものが見えてくるはずです。

[ZDnet via BGR]

SAM BIDDLE(原文/satomi)