[ #新しいiPad ]新しいiPadは本当にiPad 2よりも買いなの? 丸裸に脱がせてみて徹底分解検証!

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もしやアレを持ってたら要らなかったり?

思わずそんな率直な感想まで飛び出してしまった人もいる驚きの事実が、新型iPadをこじ開けては徹底分解して判明しちゃいましたよ。この違いを十分に理解して購入すれば満足度大でしょうし、逆に丸裸にして脱がせてみて分かってしまった違いに納得しつつ、敢えて値下がりしたiPad 2を購入する我が道を行くことだって、もしかすると今回は大いにアリなんじゃないかなぁと感じてしまいました。

それではそれでは、なかなか普通は大切なマイiPadをバラバラにしてしまう勇気なんてないでしょうから、こちらの詳細なるレポートからチェックしてみてくださいね!

 

 

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iFixitといえば、知る人ぞ知る数々のアップル製品の徹底分解検証レポートで有名なプロフェッショナルでして、最近では自分でもやってみたいぞという強者向けにサポートアプリまで出しちゃってますね。昨年もiPad 2を丸裸にして内部に隠された秘密を暴いてきましたが、今回は新しいiPadでもやってくれてますよ。ちなみにアップルでは絶対にサポートしてくれない禁断のこじ開け分解作業に臨むためには、かなり特殊なツールキットのセットなんかも必要になってきております。あっ、それからやっぱり一連の作業は非常に難関で、思っているよりも大変極まりないものですから、Red Bullのようなエナジードリンクでパワーを補給することなんかもお忘れなく~

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ちなみに今回発売されたばかりの新型iPadとiPad 2の違いを見分けるのは、わずかなサイズおよび重量の違いしかないため、実際にデザインを手にとって比較してみても簡単には区別がつかない状況です。しかしながら、新しいiPadを一発で見分けられる方法は、本体裏側のカバーに表記された「A1430」のモデルナンバーにありますよ。このA1430が、新型iPadに固有の識別IDとしてアップルから割り振られているもののようですね。

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さてさて、残念ながら、まだ日本国内では新しいiPadから可能になった高速ネットワークの4G LTE機能を利用するハイスピードなデータ通信を思う存分に楽しむのは難しい事情が存在するようですけど、今回の徹底分解の対象モデルとなった新型iPadは、米国内ですとLTE接続を利用できる米国仕様の「iPad 4G LTE」となっています。ただし、こうやってオーストラリアなどのLTEサービス対象外のエリアで購入したりすると、同地域では3Gネットワークでしか接続できませんという注意書きを見つけることができますね。ここはやっぱり一刻も早く携帯電話キャリアの側に改善を願いたいところですよね。まぁ、それと、もし新しいiPadを4Gの高速通信環境で使いたいなって方は、やや米国外だと難しく、たとえiPad 4G LTEの新モデルを購入したとしても、通信速度だけならば現時点ではiPad 2と変わりはないということにもなってしまいそうですよ...

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ちなみに実際の徹底分解検証へと進む前に、もう少しだけiPad 2との比較に触れておくことにいたしましょう。はい、この写真のモデルはiPad 2でしょうか? それとも新しいiPad? 新型iPadの最大のアピールポイントとも評されているHDテレビをも上回る2048×1536ピクセル表示の高解像度なRetinaディスプレイなんですけど、電源を落として何もスクリーンに映さずに見るならば、9.7インチのLEDバックライトIPS液晶ディスプレイの外観は、新しいiPadでもiPad 2でも、ほとんど見分けはつきませんよね~

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iPad 2の時もそうでしたが、新しいiPadを脱がせてしまう分解作業に進む上で欠かせない最初の段階は、ヒートガンで接着部を溶かすステップとなっています。特に外側からはネジを用いてディスプレイと本体ボディーが繋ぎ止められているなどということもなく、まずはこうやって十分に熱を送って接着部を溶かしておかなければ、フロントパネルはビクともしませんよ!

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そもそもユーザーによる分解修理なんて想定すらしていないアップル製品を丸裸にする上では、まさにiFixitでもお馴染みのプラスチック製のオープンツールを活用し、ギターピックにまで出動してもらって新しいiPadのこじ開け作業が進められていきますが、正直に申し上げまして、iPadほど分解が大変なガジェット製品も他にはなかなか存在しないのかもしれません。いきなり最初の段階から作業は難航し、なんとかディスプレイを割ったりすることなく上手に本体ボディーから外そうとするのは困難を極めますよ。これだとちょっとした部品を自分で交換してみることすら、基本的には考えたりしないほうがいいってことになりますよね...

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とりわけディスプレイを取り外す際の最終兵器には吸着カップの使用が欠かせません。まぁ、逆に言うならば、こうやって吸着カップでディスプレイが本体ボディーから浮き上がるところまで来ることができれば、新しいiPadの分解は早くも峠を越えたと考えることもできるのかもしれませんけどね~

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ところで、今回こうして新しいiPadのディスプレイを取り外す作業から判明してしまったのは、iPad 2とは完全にディスプレイコネクターの形状が異なってしまっていることです。つまり、iPad 2のディスプレイを取り外して、新型iPadのRetinaディスプレイとは差し替えてしまい、美しい解像度とは引き換えに話題の超ロングバッテリーライフを楽しんでしまおうなんて夢のような使い方は、もろくも夢幻と消え去っていってしまったことが分かりましたよ。

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ちなみに新しいiPadのRetinaディスプレイの背面には型番が記されているんですけど、どうやらこのナンバーが示すのは、韓国メーカーのサムスンによって新型iPadのディスプレイ部分が供給されているみたいですよ。アップルとサムスンをめぐっては、タブレット分野でもiPad対GALAXY Tabシリーズの確執なんかも伝えられてはきましたけど、こうしてみると、アップルにとってサムスンは、いまだに実はかけがえのない部品供給パートナーでもあるみたいですね...

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さてさて、ここからは残る本体ボディーのほうから、新しいiPadの心臓部とも呼ぶべきロジックボードの分解検証へと移っていくことにいたしましょう。先ほどまでのディスプレイ接着部との格闘作業とは打って変わりまして、今度は細かなネジの取り外しが求められますよ。あっ、ちなみにこうやって取り外そうとすると、いきなりSiriのお姉さんが、イヤンイヤンやめてよーって叫びだすだなんてハプニングが生じたりはしませんでしたね。あっ、そうか、結局のところ新しいiPadにSiriは搭載されていないからかな!?

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それでは、いよいよロジックボードに搭載されているチップの数々を詳しく見ていくに当たりまして、電磁波ノイズを吸収するEMIシールドを剥がしていきましょう。

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まずはレッドカラーのラインで囲まれているのはTexas Instruments製の「CD3240」タッチスクリーンドライバーです。基本的にiPad 2と同じパーツが用いられているようですね。オレンジカラーのエリアに写っているのはBroadcom製のWi-Fi・Bluetooth・FMチューナーコンボチップ「BCM4330」でした。

新しいiPadならではの新スペックを特徴づけるのは、イエローカラーのラインで示されたエルピーダメモリー製の4Gb LPDDR2 RAMですね。アップルは新型iPadのメモリー容量を公表していませんけど、2枚のLPDDR2 RAMを合わせて1GBのRAMが搭載されたことになります。初代iPadのメモリーは256MB、iPad 2は512MBでしたから、アップルはiPadの新モデル発表の度にメモリー容量を倍増させてきたことになりますよ。

その他のパーツは、グリーンカラーのエリアにFairchild Semiconductor製の「FDMC 6683」チップ、ブルーカラーのエリアにBroadcom製のタッチスクリーン制御に用いられる「BCM5973」マイクロコントローラー、パープルカラーのエリアにBroadcom製の「BCM5974」タッチスクリーンコントローラーが搭載されており、この辺りはiPad 2と同じパーツが用いられているようです。ちょっと見にくいですけど、ブラックカラーのエリアにはCirrus Logic製の「338S0987」オーディオコーデックICが搭載されていますよ。

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ジャジャジャジャーン、そしてやって来ましたよ。まさにお待ち兼ねの新しいiPadの心臓部となる「A5X」プロセッサーが姿を現わしました! アップルは、この新たに「A5」プロセッサーからアップグレードしてきたA5Xへの絶大なる自信を示しており、NVIDIA製の「Tegra 3」よりもパフォーマンスで上回るとアピールしてきましたよね。1GHzのデュアルコアCPUという点ではA5もA5Xもスペック的に同じですけど、A5Xではクアッドコアグラフィックスを統合するGPU性能が目ざましく進化したと発表されていますよ。

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レッドカラーのラインで囲まれたA5Xプロセッサーに加えまして、オレンジカラーのエリアにはアップル製の電源管理に用いられる「343S0561」チップが発見されましたよ。どうやらiPad 2からアップデートされた最新のICになっている感じですね。

イエローカラーのエリアには東芝製の「THGVX1G7D2GLA08」NAND型フラッシュメモリーが搭載されています。新しいiPadのフラッシュメモリーの容量は、まったくiPad 2と同じとなる16GB、32GB、64GBの3種類のモデルラインナップとなっていますね。

その他のパーツといたしましては、グリーンカラーのエリアにはQualcomm製の新たにLTEと複数の3G規格に対応した「MDM9600」データ通信用ベースバンドチップ、ブルーカラーのエリアにはSkyworks製の「77469」チップ、パープルカラーのエリアにはAvago製の「A7792」チップが搭載されています。

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ちなみに今回の新しいiPadに搭載されていたA5Xプロセッサーの製造時期は2012年1月の第1週となっておりました。まさに今年に入ってから誕生した最新のプロセッサーが採用されているのが分かりますよね。どうやらA5XプロセッサーのカバーはCPUのヒートシンクの役割を果たしてもいるようです。A5Xプロセッサーのサイズですが、こちらはA5プロセッサーの約1.4倍となる12.82×12.71mmと判明しましたよ。さすがにクアッドコアグラフィックスのパワフル性能なので、このサイズアップは避けられなかった感じでしょうかね。

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タブレットを分解していつも思うのは、本体容量の大半がバッテリーで占められていることへの驚きです。新しいiPadもその例外ではなく、iPad 2に採用されていた25Whのリチウムイオンバッテリーの1.7倍となる42.5Whのドデカバッテリーが新たに採用されていますよ。これだけ大容量になりはしましたが、実際のバッテリー駆動時間は新型iPadもiPad 2も大差なく、いかにパワーアップしたGPUおよび倍増容量のRAMメモリーのパフォーマンスにバッテリーが消費されているかが一目瞭然でもありますよね。

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ちなみにアップルは、基本的にiPadの素材がリサイクル可能な環境に優しい設計になっていると語ってもいるそうなんですけど、それは確かに本当であるとしても、実際に搭載されている3セルのリチウムイオンバッテリーを分解して取り出すまでに困難を極めることを考えると、やっぱり全体としては危険物になるバッテリーを簡単に取り外してリサイクル作業を進めることはできないポイントがマイナスとなり、決してエコフレンドリーなガジェットとは呼べないのではないかという専門家の指摘を受けてもいるみたいですね。つまりは自分でユーザーがバッテリー交換だなんて夢のような話でしかないということでしょうか...

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新しいiPadのドックコネクターは、iPad 2とピンレイアウトが同じになっていました。実は入れ替えて使っても同じなのかどうかまでは、今後の検証作業に待たれますね~

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新しいiPadのマイクロSIMカードスロットも、iPad 2と基本的には大差ないように感じられます。ユーザーがイジェクトツールを用いることで、こちらは簡単にマイクロSIMカードの取り替えが可能になっていますよ。

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今回の徹底分解を通じて判明した最大の功績は、新しいiPadに搭載されているiSightカメラの秘密です。なななんと背面に搭載されている5メガピクセルのカメラは、実はiPhone 4の搭載カメラと完全に同一のようです! CMOSイメージセンサーはOmnivision製の「OV5650」ユニットとなっており、1080p(最大60fps)のHD動画撮影がサポートされていますよ。確かにiPad 2よりはカメラの性能が大幅に向上してはいますけど、もしカメラ性能だけがお目当てならば、最新のiPhone 4Sには全然かなわないってことになってしまいそうですよね。

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一方、新しいiPadの前面に搭載されているFaceTimeで活用する0.3メガピクセルカメラは、今度はiPad 2と完全に同じコンポーネントが採用されています。CMOSイメージセンサーはOmniVision製の「OV297AA」ユニットとなっていますよ。まぁ、フロントカメラの解像度は低いですけど、こちらはFaceTimeビデオ通話と身だしなみチェックのために使うくらいのみと割り切ってしまえば、特に大きな不満を感じることはないかもしれませんよね。

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いかがでしたでしょうか? 新しいiPadのバッテリーは、特にロジックボードに溶接されているわけでもなく、いざ最初で最大の難関となるディスプレイと本体ボディーの取り外しにさえ成功すれば、そんなに難しいものではありませんでしたね。ただ、このディスプレイを割らないように取り外すのは、やはり通常は至難の技であることに変わりはないでしょう。ディスプレイを上手に外せなければ、基本的には自分で何の修理も交換も不可能というポイントは、iPad 2でも新しいiPadでも違いはありませんね。

こうして新しいiPadを丸裸に脱がせてみて分かったのは、RetinaディスプレイやA5Xプロセッサー、1GBのRAMという、かなり限られたiPad 2との新たなスペック差に感動を覚えられるかどうかが、新型iPadは買いだと思えるかどうかの分かれ目であるという判定ポイントではないでしょうか。その他のパーツに関して、基本的にアップルは可能な限り旧モデルのiPadやiPhoneと同じ部品を使用する点で徹底している様子がうかがえましたよ...

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最後におまけですけど、ここまで読み進んできた上で、よし、ぜひとも自分でもiPadやiPhoneの徹底分解に臨んでみるぞって気持ちの強まったギズ読者の方がいらっしゃれば、こちらのiFixitが販売している特製ツールキットのセットを手に入れてみられることをお勧めいたします。iFixitでは、分解作業マニュアルの充実なんかも図っていく方針なので、まずは入手しておいて損はないのかもしれませんよね...

iFixit

Mario Aguilar(米版/湯木進悟)