Foxconn独白劇で事実を捏造したマイク・デイジー、理由を語る

Foxconn独白劇で事実を捏造したマイク・デイジー、理由を語る 1

嘘はいかんよ、嘘は!

アップルの製造を請け負うFoxconn中国工場の実態を描いた劇が全米でヒットしたマイク・デイジー(Mike Daisey)の一人芝居をシカゴの公共ラジオ放送(NPR)が「This American Life」という番組で紹介した際、マイクの話の内容に一部事実と食い違う点があることがわかり、局が再放送を中止して訂正と謝罪を発表する異例の事態となりました。

この1月の放送は88万回ダウンロードされ、番組史上最多を記録する注目度だったのですが、ネットから全削除されてます。局の声明には、こうあります。

デイジー氏の独白劇の中に認められた捏造には小さなものもある。例えばデイジー氏が中国で訪ねた工場の数、取材した労働者の数など。一方、大きなものもある。デイジー氏はノルマルヘキサンという化学物質の中毒にかかったiPhone組立てライン工員のグループにも会った、と独白で話している。アップルが行ったサプライヤー各社の監査報告書を見ると、中国国内の工場でこういう事件があったことはあったが、現場はデイジー氏が訪ねた深センの工場ではないことがわかる。

「これが起こったのは1000マイル(1600km)近く離れた蘇州(Suzhou スージョウ)という町さ」と、(捏造に最初に気づいて記事にした)ロブ・シュミッツ(Rob Schmitz)記者はMarketplaceの記事で書いている。「僕はこれらのワーカーに取材したのでその話は知っていた。だからラジオでデイジーの独白を聴いた時、おかしいなって思ったんだ。蘇州まで遥々行ったのか? デイジーが出張中あのうち数人から話がとれるなんて、そんなバカなことあるのかな、ってね」

そこでシュミッツ記者がデイジー氏本人に確かめたところ、デイジー氏がこれらの登場人物が捏造であることを認めた、と記事にはある。

 

 

これについてマイク・デイジー本人はなんと? 声明にはこんなコメントを寄せてます。

劇場の一人芝居創作でやったことはすべて、人々にこの問題に目を向けてもらうためにしたことだ。 聞いてもらいたいという気持ちが先走るあまり、裏とりもせず近道したことは認める。が、作品そのものが間違ってるとは思わない。

僕のミス、僕が本当に後悔してるミスは、あれを報道事実としてみなさんの番組に提供してしまったことに尽きる。あれは報道ではなく劇なのに

僕は演劇・回顧録の手法を使ってドラマチックなアーク(ストーリーの横糸)を紡ぎ出した。そのアークと作品自体には非常に誇りを持っている。何故ならあれは君、アイラ(Ira 番組の担当記者)の注意を喚起し、深く掘り下げて調べてみたい気持ちを君に起こさせたと思うから。

他の人たちとにそういう気持ちを起こさせることが僕の願いであり、それは達成されたと思っている。

まあ、どうしてみんなもっとこの問題に注意を払わないんだろうって、もどかしく思う気持ちは分かるよ、マイク。でも一度嘘つくと、あとは何言っても全部信用してもらえなくなるんです二度と。せっかく人に目を向けてもらおうと思って書いたストーリーが、その正反対の結果を生んでしまってる。いくら真っ当な主張でも、嘘が少しでも混じると、人はどこまで信用していいか分からなくなって混乱しちゃうものなので、ほんとにほんと、気をつけないと。

[Retraction transcript in PDF via The Verge]関連:あなたのiPhoneは13歳少女が時給48円で作る | YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)

MARIO AGUILAR、JESUS DIAZ(原文1原文2/satomi)