悲劇のタイタニック沈没から100年を経て真相解明? 不沈船を襲った氷山の裏に怪しい月の動きあり...

悲劇のタイタニック沈没から100年を経て真相解明? 不沈船を襲った氷山の裏に怪しい月の動きあり... 1

そこに存在するはずがない氷山にブチ当たった?

「世界一安全で、決して沈むことなどない豪華客船」との呼び声も高く、大歓声の中で見送られて出航しながら、あろうことか処女航海で海の底へと沈んでしまい、数多くの犠牲者を出したタイタニック号の沈没から、ちょうど今月で100年を迎えるのですね。この悲劇は、これまでにもドラマティックな映画の題材に取り上げられ、繰り返し人々の間で語られてきましたけど、それにしても、なぜこのような大惨事に至ってしまったのでしょうか?

巨大な氷山に激突した後、あえなく短時間で沈没してしまったタイタニックの真の事故原因をめぐっては、長きにわたって多方面から検証が進められてきていますが、タイタニック号沈没から100年を経た現在、興味をそそられる新説も飛び出してきているようですよ。しかもその真犯人に挙げられているのは、なんと地球の周囲を回り続ける月の存在です。えっ、どういうこと?

  

タイタニック号が最初の遠洋航海で沈没してしまった悲惨な事故の直接原因は、目の前に浮かぶ巨大な氷山をよけ切れずに激突したことにあるという点は、もう世界中の人々に広く知られる事実となっていますけど、では、どうして何度も同ルートの航海を重ね、ベテランの船員たちも数多く乗り込む中で、防ぎきれない悲劇の事故の発生へと至ってしまったのでしょうか? もっと注意を払っておけば、簡単に避けられたはずではなかったの? とても航海歴の長い船長や経験ある船員が手がけた航行とは思えない、単純ミスでしかないような...。

そんな考察も数多く重ねられてきましたし、最新の二重底と水密隔壁を有する構造の巨大な不沈船という評価への過信や、その過剰な安心感ゆえの高速航行などが事故原因として指摘されてきましたが、テキサス州立大学の天文学者のドナルド博士とラッセル博士が発表した新論文では、これまでそれほど注目されていなかったとされる興味深いポイントも挙げられていますよ。

タイタニック号の沈没を引き起こした巨大な氷山は、やはり例年ならば存在していない衝突原因であった。あの1912年4月だったからこそ、タイタニックの前に立ちはだかる悲劇に至ったのであり、その背景要因は月の存在に帰することができる。

海難事故で多くの貴重な人命が失われた。あのタイタニック号沈没の大惨事が発生する約3か月前の1912年1月4日は、過去1400年以上の間で1度も観察されたことのない、月と地球の距離が最も近づいた日であることが判明している。つまり、西暦796年以来とされる月の近地点が満月となる6分前に記録され、その前日には地球が太陽に最も近づく近日点の通過が観察されていた。このような現象が重なって見られることは、まさに天文学的にも非常に稀である。

そして、この極めて稀な条件下において、月による潮汐力の増大が引き起こされ、非常に大きな潮位の変化が生じていた。その結果として、カナダのラブラドール半島からニューファンドランド島沖の浅瀬にあった氷山が一気に沖合へと流れ出し、タイタニック号が処女航海に出る4月には、かつて見たこともないような大量の巨大な氷山が航海ルートに立ちはだかる事態へと至ってしまったのである。

どうやらタイタニック号の航海時に、例年には見られない異常なる氷山の大量発生があったことは事実でもあるようで、近くを航海していた船にSOS信号が速やかに届かず、救助に駆けつけるまでにも長い時間がかかってしまった要因として、大量の氷山を避けるために、通常とは別ルートを取らざるを得なかった航海事情があったことも確認されているみたいですね。

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ちなみにタイタニック号が沈没してしまった当時の周辺海域の天候ですが、大きな波風もない穏やかに晴れた夜で、こんな視界の良い日に、前方に横たわる巨大な氷山を、わずか500メートルほど手前の至近距離に近づくまで発見できなかったのはなぜなのか? 

たとえ例年になく異常に氷山が多い海域を航行中であったにしても、いまだに疑問が残るともされているようですね。確かに実際に月の影響で本当に大量の氷山が浮かぶ海域を航行中であったとしても、衝突を避けて上手に航海さえしていれば、まさかの急スピードで沈没して海底へと一気に沈んでしまうような大惨事になるなんてことまでは回避できたはずですからね...。

しかしながら、この氷山発見の遅れに関しても、また最近では以前と異なる説が有力視され始めているようですよ。英国の歴史家のティム・マーティンによると、快晴の夜なのに現場海域では発生していたとされるフォグバンクの存在が指摘されています。

タイタニック号の事故現場は、ちょうど北からのラブラドル寒流と南からのガルフ暖流がぶつかり合う場所だったということが判明しており、この2つの海流が出会う場所では季節的に霧が発生しやすく、まるで蜃気楼のように、前方に見えるはずの氷山が消え失せてしまって見えなくなる現象が生じやすいとの説が唱えられていますよ。

実は以前に英国政府の調査委員会でも、この寒流と暖流のぶつかり合う場所だからこそ発生した異常現象を事故原因として採用する方向性を検討したことがあったようなのですが、結局のところは原因究明にまでは至らなかったという経緯もあります。

とはいえ、このほど、当時の気象データ、生存者による証言、タイタニック号の航海日誌などの情報を改めて総合的に分析し直すことで、再びフォグバンクによる氷山発見の遅れがあったことを指摘する説が真実に近いという考えを表明する人々も増えてきているんだとか。救助に向かった他の船が、タイタニック号の沈没現場へと簡単には近づけなかった理由としても、この同じ蜃気楼現象が指摘されたりしているようですね。

いずれにせよ、やはり今年は悲劇のタイタニック号沈没から100年の節目を経て、なにかと事件への注目が高まっている風潮にあるようです。あのギークにも必見という評価に上がった「タイタニック」の3Dリメイク版の映画まで公開されますし、またあのセリーヌ・デュオンの主題歌「My Heart Will Go On」と、豪華客船の先端でカップルが両手を広げて風を受けつつ~みたいなシーンが再流行しちゃったりもするのかな?

Texas State University and Smithsonian Magazine

Jesus Diaz(米版/湯木進悟)