世界新! 約100km先まで量子オブジェクトをテレポート(中国科学技術大)

世界新! 約100km先まで量子オブジェクトをテレポート(中国科学技術大) 1

量子テレポーテーションそのものは10年以上前からあるのですが、実社会で役に立つところまでは距離が伸びていませんでした。

が、上海の中国科学技術大学のジュアン・イン(Juan Yin)氏率いるチームは、なんと一挙に100km近くまで量子テレポーテーションの距離を伸ばしたと発表、実用化がぐんと身近になってきましたよ!

Technology Reviewによると、量子テレポーテーションというのは形ある物体を非物質化してまた物質化するのではなく、光子が持つある物体の量子的状態の情報を別の物体に伝え、 受け手を送り手のクローンにする、というもの(自分の意識が他人の体に乗り移るようなもの...と考えると早い)。

チームでは1.3ワットのレーザーで光子をA地点からB地点に迷子にならぬよう誘導するメカニズムを造り、4時間で1100以上の光子を97km先までテレポートした、と発表しています。

フォーブスの解説には、こうあります。

 

 

量子テレポーテーション一番の難しさは、自由空間を移動しなければならないところ。光ファイバーではムリだ。何故なら約1kmを超えた途端、ファイバーに光が吸収され過ぎて情報が損なわれてしまうからだ。光ファイバーケーブルを使えば光子は集中させておけるのだが、自由空間を移動するとなるとレーザーを使うことになり、光線が時間の経過とともに散らばってしまう。そこで研究者たちは強力なレーザーと他の光学機器を併用することで97km先までビームを集中させる技術を開発、量子テレポーテーション実現に成功したのである。

100km近く飛ばせるとなると衛星ベースの量子通信(これは量子暗号化にも役立つ)の実用化も夢じゃないね、と研究者たちは期待をふくらませています。

arxiv.orgTechnology Review, Forbes

Image via Time

ADRIAN COVERT(原文/satomi)