本当にノートパソコンが要らなくなるタブレットを実現するための3原則はこれだ! 最新のiPadでさえ物足りなく感じる理由とは...

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なにかが物足りなく感じてしまうのだよ...

ジョブズはパソコンを破壊するような革命を起こしただなんて言われてはいますけど、実際にiPadやAndroidタブレットを使うようになって、もう本当にパソコンが要らなくなってしまったというギズ読者の皆さまは、実際のところどれほどいらっしゃるのでしょうか? なんか確かにタブレットは便利なんだけど、やっぱりノートパソコンは手離せず使っているよって方が少なくないのではないでしょうかね。

そう、これだけディスプレイ解像度も抜群で、一昔前のパソコンも顔負けの高性能なCPUを搭載し、安価で手軽に買えるタブレットが続々と発売されているんですから、もしも本当にノートパソコンに匹敵するユーザーエクスペリエンスが実現するのならば、とっくにタブレットでパソコンとはオサラバ派が大勢を占めちゃってもいいとも思うんですけど、いまだにタブレットを買ったからといって、完全にパソコンなしで生活できるわけではないって感想の人が周りには多いようです。どうしてなんでしょうかね?

そもそもパソコンに代わる存在となるべくタブレットが開発されてきたわけじゃないって言われてしまえばそれまでなんでしょうけど、どうやらよくよく分析してみると、次の3原則を満たせていないという理由が、パソコンとして使うにはタブレットだと物足りなく感じてしまう真の原因と提言されていますよ。逆に言うならば、この3ポイントを満たすタブレットが登場してくれば、とうとう本当にパソコン不要のタブレット生活が始まっていくのかもしれません。その日は意外と遠くないのかもしれませんが、まずはしっかりと押さえておくことにいたしましょう!

 

 

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1. タッチスクリーンだとフィードバックが物足りない

iPadに初めて触れた時、あのマルチタッチの快適さに感動を覚えたって方は少なくないと思います。タッチスクリーンなんて、これまでも銀行のATMを操作していれば、だれでも使ってきた古くから存在するテクノロジーなんですけど、それがマルチタッチ対応になるだけで、スワイプにピンチ、ズームに回転操作などなど、こんなにもスムーズで直感的にコントロールできるようになるとはって、うれしい驚きを感じられた人が多いのではないでしょうかね。

マルチタッチのディスプレイは本当に素晴らしく、触れるだけで楽しさを味わえる技術であることは間違いないのでしょう。しかしながら、それでもどうしてもパソコンのような操作環境を求める上では欠けているものがありますね。そう、あの指先に操作感のフィードバックが返ってくるキーボードやマウスのようなフィーリングの欠落です。ボクらの指先には洗練された触覚が宿っていて、タッチスクリーンのツルッとした表面だと、手触りやフィードバックまでを的確に感じ取ることができないんですよね~

このタッチスクリーンでは伝わってこないフィードバックの触覚欠如がもたらす不便さは、いろいろなシーンで実感できると思いますけど、最も分かりやすいのは文字入力の瞬間でしょう。iPadやAndroidタブレットのスクリーンキーボードでワープロソフトなどを多用し、長文入力してタスクをこなしてますよって方がおられたら、ボクはぜひとも弟子入りしてみたいですね。やっぱり普段はそれほど意識せずに使っているのかもしれませんけど、あのハードウェアのキーボードのタッチタイピングから来るフィードバックというのは本当に貴重なんだなって事実を、タブレットのソフトウェアキーボードで長文を入力していると思い知らされますよね。

もちろんなんとか擬似的にタッチスクリーン上で物に触れた感覚を再現しようって試みもなされています。キータッチすると、ちょっとしたバイブレーションでフィードバックを伝えるといったアイディアのものですが、ただいまだにそれほどよい成果は上がっていないようですね。結局は本物のキーボードやマウスを使うに勝るものはないでしょうからね...

とはいえ、すでに各メーカーも、そんなユーザーからのリクエストには十分に気づいているようでして、興味深いところでは、あのアップルが、優れた触覚フィードバックの「E-Sense」技術開発で知られるSensegと提携し、例えば、まるで本当にキーボードのキーをタッチタイピングしているかのような感触を指先に伝えるスクリーンキーボードの開発に取り組んでいるだなんて、ちょっと気になる噂も流れてきています。次世代のiPadやiPhoneでは、実はそんなブレイクスルーを達成という展開になってきたら、これは本当におもしろくなりそうですよ。

2. タッチスクリーンだと感応速度が物足りない

iPadやAndroidタブレットの基本はタッチスクリーンであり、そのタッチスクリーンであるがゆえの弱点が2つもランクインして、なかなかパソコンに取って代わることができないと指摘されてしまうのは辛いところですが、現状ではスペック的に事実なので見ておきましょう。

あまり日ごろは深くは考えていないポイントなんでしょうけど、実は現在のタッチスクリーンのレスポンスタイムには限界がありますね。スクリーンにタッチしてから、それが実際にスクリーン上へと表示されるまでにかかる反応速度ですが、一般的には100ミリ秒ほどかかってしまっています。なんだ、そんなに速いのかって一瞬ふと思われるかもしれませんが、それはパソコンとの比較がなかった場合の話になるでしょうね。パソコンのキーボードをタイプしてからディスプレイ上へと文字が表示されるまでに要するレスポンスタイムは、わずか平均して8~10ミリ秒という速度を実現しているんです! 何気なく使っているものですが、そんなにも速いんですね。

この10倍はタッチスクリーン入力だと時間がかかって遅くなってしまうという現実は、バリバリとタブレットを多用していると、いろいろなシーンで感じさせられることがありますよ。キータイピングのみならず、とりわけ速度が求められるゲームをプレイしていたり、ちょっとしたお絵描きを楽しんでいる時でさえ、タッチスクリーンの反応の遅さが気になっちゃうことってよくあるものです。

とはいえ、やはりこの分野でも、すでに各メーカーはタッチスクリーンの弱点には十分に気づいており、興味深いところでは、マイクロソフトの最先端研究部門のApplied Sciences Groupが、とにかく爆速にスピーディーなレスポンスタイムを誇る超高速応答タッチパネルの開発に挑んでいることが明らかにされていますよ。なんとその感応速度は、はるかにキーボードよりも速い1ミリ秒クラスなんですって! こういう現行の製品より100倍もレスポンスタイムを高めたタッチスクリーンを本格搭載するタブレットが出てきたりすると、もう本当にパソコンも顔負けの使用感が実現してくるでしょうかね~

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3. 搭載OSが物足りない

さて、ここまで取り上げたタッチスクリーンであるがゆえの不満点を解消すべく、すでに周辺機器アクセサリーメーカーも、どしどしとタブレットにキーボードなどを備える製品などなどを出してきており、なんとかそういったキットを併用することで、タブレットをパソコンライクにバリバリと使おうってユーザーもおられることはおられるようですが、如何せん、それだけでは解決できない溝のようなものの存在を感じている方は少なくないみたいですね。

これは本当に難しいポイントですが、結局のところは、パソコンとは搭載されているOSが異なるということが、どんなにタブレットをパソコン的に使いたくても使えない最大要因でもあったりするのかもしれません。iOSやAndroidのOSは、やっぱりMac OS XやWindowsとは異なるものですよね。ですから、どんなに操作環境を近づけたとしても、元々の母体のOSの環境が違うゆえのギャップに苦しみ、結局はパソコンへと戻ってきてしまうのかもしれません。ノートパソコンのOSにAndroidを搭載してみましたって製品も各メーカーから発売されてきましたけど、なんとなく大ヒットするには物足りない最大の理由は、意外とこんなところにあるのでしょうかね...

ここで誤解しないでいただきたいのですが、じゃぁ、タブレットに普通にパソコンのOSを搭載して出せばいいのかっていう意味ではありませんよ。これまでにもWindowsタブレットが世に数々とリリースされてきたのに、タブレットで普通のパソコンの環境ですよってコンセプトを前面に出したにもかかわらず、やっぱりあまり売れてはきませんでした。タブレットには、タブレット向けのOSがあるからこそ、あの軽快な操作環境楽しいアプリの充実があったことは疑いようもない事実でしょうからね。

つまり、タブレットに搭載されるべきなのはパソコンとは異なるOSだって言っておきながら、パソコンのようにタブレットを使いたい時にはパソコンのOS環境が欲しいって欲張りなユーザーの本音があるゆえの矛盾のようなものを抱えているというのが究極の問題点なのではないでしょうか。要はそのリクエスト自体に無理があるのさってアップルの率直な指摘も理にかなっているという意味なのでしょうかね~

この矛盾点を見事に解決する上で光を放ったのは、iPadやAndroidタブレット上なのに、インターネットから「Windows 7」のデスクトップ環境やソフトウェアを使えてしまう「OnLive Desktop」アプリのような存在じゃないかなって現時点では感じていますよ。日ごろはサクサクとタブレット環境ですが、どうしてもパソコン環境が必要になるとアプリで実現してしまおうってアプローチです。

OnLive Desktopの完成度はまずまずですが、それでも最大の弱点は、取りあえずインターネット接続環境があるオンラインでしか使うことができないって現実ではないでしょうかね。もしかすると、マイクロソフトは、これまでにリリースされてきたWindowsタブレットの失敗の歴史を知るがゆえに、今度こそ「Windows 8」ではMetroのユーザーインターフェース(UI)を駆使しつつ、最もユーザーのリクエストに応えられるタブレットにもパソコンにもなる新製品環境を整えようとしているのかもしれません。このハードルさえ見事に越すことができれば、次なる大ヒットタブレットが登場する可能性が十分に開かれることにだってなるのかも...

米GIZMODO編集チームも認めたタブレットだけだと物足りなく感じてしまうパソコンユーザー視点の3原則、いかがでしたでしょうか? 結局のところは、2台持ちじゃなきゃダメなんでしょうか? 日本のギズ読者の皆さまからの率直な指摘も、ぜひぜひコメント欄からお待ちしていますので、どうぞよろしくお願いしますね。

Yasir Hossain(米版/湯木進悟)