イギリスが五輪テロ対策で民家屋上に地対空ミサイル配備。これがそのスターストリークHVMだ(動画・写真ギャラリーあり)

120508starstreak_top.jpg

嘘かと思ったら本当でした...

英国防省が五輪開催中、アパート屋上に地対空誘導弾を配備する計画を明らかにしました。

BBCによると、設営が予定されているのは五輪会場にほど近いロンドン東部の住宅街。元々は給水塔に使われていた建物なのですが、今は下がアパートになっており、700人が住んでいます。いきなりパンフレットで「給水塔の上にHigher Velocity Missile system(高速ミサイルシステム)が配備される可能性もあります」と告知された住民は戸惑いの色を隠せない様子...。日本のニュース映像で見てみましょう。

パンフレットには国防省からこんな通達が書かれていました。

「オリンピックパークのそばで、周辺地域およびオリンピックパークが一望できること...給水塔の上が平らで障害物もなく任務を行うには安全な場所であることが選定の決め手となった」

オリンピック開催中に最高2ヶ月、軍・警官が24時間体制で常駐するので心配ないよっていうんですけど、い、いやあ...。

 

 

どんなミサイルなのか?

気になるミサイルの中身は、まるでスタークインダストリーズが作ったかのような未来っぷり。正式名称「スターストリークHVM(Starstreak HVM [High Velocity Missile])」、製造元はベルファストのタレス・エア・ディフェンス社。小さな発射体が3本装備されているのが特徴です。

レーザーで誘導するので、赤外線妨害やアンチレーダーミサイルの影響は一切受けません。固定翼の戦闘機・ヘリの攻撃から守る近接航空防衛用にデザインされたものなのです。射程は7km圏内。

スタートリーク本体は照準装置内の発射管に収まってます。砲手はスタビライズド・サイトでターゲットを追跡。発射してスタートリークを発射管から切り離し後、2段目のブースターでマッハ約3.5まで加速し、それが燃え尽きると長さ15インチ(38cm)・重量2ポンド(900g)のタングステン合金製の小型ミサイル3本が発射されます。

3本の矢ならぬ3本のミサイル。3手にわかれて攻撃するので、当たる確率も上がる、というわけ。

この小型ミサイルには1本につき丸々1ポンド(454g)もの高性能炸薬と、時間遅延インパクトヒューズが装備されており、衝撃が炸薬に伝わるまでに時間差があるので爆発する前にターゲットを貫通してしまうのです。その間、砲手は2本のレーザー照射で2Dのマトリクスを生成し、攻撃目標に死のミサイルを誘導します。

スタートリーク初配備は1997年。2000年にはショルダーマウントの照準装置と軽量多連装ランチャーが追加されました。実践で使われた経験はゼロ。イギリスが屋上に(短SAM)発射機を配備するのは第2次世界大戦終戦以降、これが初めてとなります。

120508starstreak_a120508starstreak_b120508starstreak_c

[BBCStarstreak wiki/日本版 - Reuters - CBC - Thales Group - Army Technology - British Army - h/t Wagner]]

JAMIE CONDLIFFE、ANDREW TARANTOLA(原文1原文2/satomi)