コダックが本社地下に兵器級ウランの原子炉を隠し持っていた!

2012.05.15 14:00
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年初あえなく倒産したコダックですが、ほんの6年前まではコダックがその気になれば核戦争だって始められたんですね...知らなかった...。

NY州ロチェスターの本社地下に、核爆弾が製造できるグレードの濃縮ウラン3.5ポンド(1.6kg弱)を燃料とする原子炉が密かに存在したことが今頃になって明らかになりました。

いったい何故? 核研究施設ならともかく、民間のフィルムメーカーであるコダックが、そんな危ないもの、どう許可を得たんでしょう? ましてや、あの人口密集地のど真ん中に...!
 

 
謎なところだらけですが、本当のところは誰にも分かっていません。

新聞社の人に元社員の人がうっかり口を滑らせて最近明らかになったのですが、取材を受けたコダック側も原子炉のことは敢えて社外には公表してなかった、と認めています。地元(役所も警察も消防も)はもちろん、ニューヨーク州内・州外見回しても誰ひとり原子炉の存在を知る人はいなかったんですね。

政府がサイトに公開している文書でウラン炉の存在に遠回しに言及しているものは半ダースぐらい見受けられるんですが、いずれも具体的な所在については意図的にボカされており、プロジェクトの真相を知るのは一握りのエンジニアと国家公務員だけだったのです。30年以上も。

それにしても核にコダックがかんでるというのも、妙な取り合わせですよね。ワシントンの核不拡散研究センターのマイルス・ポンパー(Miles Pomper)氏も、「まったく変な話ですよ、民間企業には調達できっこない原料ですからね」と首をかしげています。

もちろん兵器級ウランが3.5ポンド(1.6kg弱)程度あったところで、それだけで核爆弾が造れるわけではないけど、少量でも塵も積もれば山。闇市場で売りさばきたい違法な武器商人はいくらでもいるし、そういう闇ルートでイランやアルカイダに渡ったら困るので米国政府も厳しく規制している...はずなのですが...。

まあ、コダックの炉はいちおう研究名目で、素材不純物チェックや中性子ラジオグラフィー検査に使っていたんですけどね。炉は1974年にコダックが購入した「Californium Neutron Flux multiplier(CFX、カリホルニウム中性子束増幅器)」というもので、カリホルニウム-252の炉心周辺に3.5ポンド(1.6kg弱)分の濃縮ウランの板が配されています。

コダック本社82号ビル地下に穴を掘り、厚さ2フィート(60cm)のコンクリート壁に囲まれた地下バンカーをつくってそこに設営し、テスト用サンプルは空気圧式システムで原子炉に送っていました。運転中は社員は入室厳禁。誰も触れてはいないし、リークもしていない、と同社では話していますよ。

モントレー国際問題研究所不拡散研究センター常駐研究員のフェレンク・ダルノキ-ヴェレス(Ferenc Dalnoki-Veress)氏は、「コダックのCFXと類似の装置は世界に50台となく、ほとんどはロシア連邦にある。なんでR&Dに原子炉が要るのか理解不能だよ」と話しています。

9.11同時テロ後は核燃料の規制はさらに厳しくなったはずなのですが、コダックが炉の撤去を決めたのは2006年で、あれから実に5年も経ってからのことでした。


[Democrat and Chronicle]

JESUS DIAZ(原文/satomi)
 

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