バッテリーの出力に革命...米軍の研究開発で4Vから5Vに

バッテリーの出力に革命...米軍の研究開発で4Vから5Vに 1

1ボルトの違いでも、画期的。

シングルセルのバッテリーは、設計的に4ボルト以上の電圧を発することはできません。必要なエネルギー密度がないのです。

でも米軍の研究によって、その限界値が5ボルトに高められました。たった1ボルトとはいっても、約30パーセントの向上です。「飛躍的進歩です」と米軍の研究員アーサー・クレッセ氏はプレスリリースで語っています。「突然まったく新しいタイプのバッテリー、そして電圧が実現できるようになったんです。これまで閉じていたドアが開いたような感じです。」

  

今回の発見は、これまで米国陸軍研究所でバッテリーのコンポーネント同士のさまざまな相互作用を研究してきたことから生まれました。研究チームは、ある独自の添加剤によってバッテリーの出力を4ボルトから5ボルトに上げられることに気づいたのです。同研究所の電気化学部門のチーフ、シンシア・ランドグレン氏は次のように説明しています。

「我々はバッテリーの界面を理解したことで、電解液に加える特殊な添加剤を作ることができました。それは電極と優先的に反応して、より安定した界面を形成します。その結果、バッテリーが5ボルトを出力することができるようになるです。」

米軍が開発したといっても、この技術は軍事目的にしか使えないわけではありません。上記の添加剤は特許化されているので、我々が日々使うようなガジェットのメーカーがその技術を使うことも可能になっています。

米国陸軍研究所では、この発見をさらにエネルギー密度の高いバッテリーの開発につなげようとしています。そうすれば軍においては貴重な物資のキャパシティを有効に使うことができますし、我々ガジェットユーザーも、もっとパフォーマンスの高い、長持ちするバッテリーを使えることでしょう。またこの技術は風力や太陽光といった再生可能エネルギーの電池にも利用できるということで、かなりの広がりが期待できそうです。

 

[US Army via Treehugger]

Andrew Tarantola(原文/miho)