日本のCGアニメはここまで来た。映画「ベルセルク・黄金時代篇IIドルドレイ攻略」の演出がすごい

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軍と軍のぶつかり合いは、本当にいいもんですねえ。

先日もお届けした劇場版ベルセルク・黄金時代篇IIドルドレイ攻略」レビュー。第二回目で最終回ともなる今回は、演出面についてふれていきます。

その前に「ベルセルクってなに?」とおっしゃるウサギさんにおさらいです。

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ベルセルクは日本が誇る漫画家のひとり、三浦建太郎さんの圧倒的な表現力で描かれるファンタジーコミック。「ファンタジー」といっても、エロティックな妖精がうっふーんとか、そんなパッと思い浮かぶファンタジーとはまったくの別モノ。常に血と、人とは有らざるものの気配に満ちた物語なのですが、だからこそ、僕らの知らないリアルな世界が強く感じられる、どの巻を読んでも冒険を味わえる作品なんです。

もっと知りたい方は第一回目をご覧くださいな! そして書店で原作のコミックを揃え(まだおわってませんけどね。たぶん半分もいってないんじゃないかって思いますけどね)、ソフトショップで「黄金時代篇I 覇王の卵」のブルーレイ or DVDを買ってきちゃいましょう。

 

重量感のある「戦」のシーンを支える3D CG技術

ベルセルク・黄金時代篇IIドルドレイ攻略」はアニメーターによる作画3D CGがmixされた作品です。場面によってセルとCGが入れ替わっていくのですが、唐突感はとても少なく、常に映像の世界に没頭できます。

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秘密は3D CGシーンにおけるキャラクターの顔と肉体の表情。顔や肌が露出している部分は作画されているんですね。鎧や剣などの堅い部分はCG、人体は作画。このハイブリッドな表現技術によって、シームレスな場面転換を実現しています。

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動きはCGベースなようで、軍勢を率いるシーンでは同じ動きをしている人たちもチラホラと。しかし主となるガッツとグリフィスには違ったモーションが設定されているようですし、CGながら重くも疾い動きを表現しているところにため息が出ちゃいますよ。

今までの3D CGアニメの中には違和感を感じるものがあったりしませんでしたか? 例えば剣を袈裟切りにするシーンで肩・肘・手首が同時に動く、とか。本来なら肩から回転しはじめて軸が肘にうつり、そして最後に手首を振るという動きのはずなのに。

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人体構造からくるリアルな身体の動かし方が「ベルセルク・黄金時代篇IIドルドレイ攻略」ではよーくチューニングされているんですよ。だから一刀一振に重みがある。説得力があるんです。

リアリティある関節の動きに、今度はCGのメリットが加わります。そう、ブレないというメリットです。劇中にガッツが100人切りをするシーンがあるのですが、カメラワークで勢いを見せるのではなく、殺陣で勢いを魅せてくれるんですよ。

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前から来た敵を切る。後ろから迫る敵に首を向ける。その勢いのまま身体をひねり腕を振って剣を一閃。返す刀でさらなる敵を切り捨てる...といったように、これはもはや人が演じてるレベルの技術ですよ。ガッツを中心として画角が大きく動かないので、彼の持つ巨大な剣の間合いの広さや剣速が一段と見えてきます。

また敵の動きも楽しい。武器を振り上げたまま走り込んできて上半身が不安定になっているとか、武器の鍛錬といった戦いの技術がガッツに追いついていない雰囲気も見て取れます。ああそれは切られるよナンマンダブみたいな。

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多対多の戦闘シーンでは、モブにも注目。主要キャラクターは使い慣れた鎧を用いているなか、鷹の団の一般兵や敵の紫犀聖騎士団などは武具のデザインがほぼ統一されており、「軍隊」を強く意識できる絵になっています。CGだから見た目が破綻することもなく、数千・数万といった騎馬の重みを表現できるのでしょうね。

3D CGの動きと存在感をサポートするサウンド

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そして忘れてはなりません。音楽も効果音も「ベルセルク・黄金時代篇IIドルドレイ攻略」のです。

多数の騎馬が大地を踏み走り込んでくるところの重低音、剣と剣のつばぜり合いを表現する高音。剣が鎧ごと身体を切ったときのSEには一瞬のタメがもたされているところは鳥肌がたつというものです。

ガッツとボスコーン将軍の一騎打ちは、ガッツを助けようと近寄った兵たちが一刀のもとに切り捨てられるシーンも見どころ&聴きどころですね。ボスコーンが振った槍斧に巻き込まれるところのSEが風切り音から鈍いトーンの効果音に変化、同時に切られた兵たちの身体がすっ飛んでいく。鷹の団にとっては圧倒的な絶望感、チューダーの軍勢にとっては高揚感。これが強く理解できるほど、実像感が大幅に増しているんですね。

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真のベルセルクの物語が始まるシーン。終わりの始まり。ガッツ旅立ちの場面もぞくぞくです。新雪のなかのガッツ vs. グリフィスの決闘。ここはセルで描かれたシーンのようですが、ドルドレイ要塞を攻めているときのSEと違って、空気感や透明感を意識したトーンになっているんですよ。

にくい。このサウンドエフェクトのチョイスがにくい。そして超絶かっこいい!

映像とサウンドのマッチングの高さはさすがシアターならではのもの。本格的なホームシアターを持っている人も、まずは映画館でクオリティを確かめてほしいところです。前回解説したようにストーリー面の見どころもめいっぱい。あした6月23日(土)から公開です。2012年現在のベルセルクを十全に堪能するならシアターにGo!

映画『ベルセルク 黄金時代篇II ドルドレイ攻略』, 公式Twitterアカウント, 公式Facebookページ

(武者良太)