Windows Phone 8発表。新ホームスクリーン、最大64コア対応、ウォレット機能などを搭載

Windows Phone 8発表。新ホームスクリーン、最大64コア対応、ウォレット機能などを搭載 1

ただし現行バージョンからのアップデートは不可だとか。

マイクロソフトが主催した発表会で同社のモバイル向けOSの新バージョン「Windows Phone 8」(以下、WP8)が発表されました。WP8はマルチコア対応スタートスクリーンの一新、今年発売のWindows 8とのネイティブコードの共有に対応、モバイル決済を可能にする新たなウォレット機能を搭載、SDカード対応、高解像度対応、そしてIE 10ブラウザを搭載します。

現行のWindows Phone 7(以下、WP7)ユーザーはWP8にアップグレードすることはできませんが、新機能を追加するバージョン7.8へのアップグレードが提供されます。

ユーザーに便利な新機能で大きいのはユーザーインターフェース(UI)の強化です。新たなホームスクリーンは右側のスペースを廃止する代わりにアプリ用のスペースが増えています。すべてのタイルはカスタム可能となり、スモール、ミディアム、ラージの3つのサイズが設定できます。SDカード対応のおかげでメディアやファイル保存のほか、アプリの保存も可能に。スクリーン解像度もWVGA、 WXVGA、720pに対応することでより幅広いデバイスのサポートが可能になります。WP8はデュアルコア、クアッドコアのプロセッサがサポートされますが、設計上は最大で64コアのプロセッサ(タイポじゃないよ)まで対応可能です。このことからもマイクロソフトが将来のハードウェアまで考えて今回のOSを設計していることが伺えますね。

新しいウォレット機能はNFCとストアカード/クーポンの両方に対応します。簡単に言うとグーグルとアップルがやろうとしていることのコンビネーションですね。そして、WP7のアプリとの後方互換性もサポートされています。

開発者にとっては、新しいWP8とWindows 8のOSの中核部分が共通であることが最も大きなニュースなのではないでしょうか。開発者はこの2つのシステム間で共通のネイティブコードを使うことができます。さすがに同じコードで両方のシステムに対応させることはできないようですが、共通のネイティブAPIのおかげで最低限の再構成で片方のプログラムをもう片方のシステムに対応させることができるとのことです。また、アプリ内購入のシステムを作ることで、開発者たちが新たな収入源として活用できるとマイクロソフトは話しました。マイクロソフトによれば開発キットは今年の夏後半にリリース予定だそうです。

エンタープライズの分野でもうれしいニュースがあります。マイクロソフトはWP8を完全なセキュリティプラットフォームとしてプロモーションしており、ユーザーがどの様なアプリを使うかコントロールしたい企業や大きな組織は、独自のアプリ配布環境を構築できるそうです。

今回の発表を振り返ってみると、新しいWP8は多くの開発者や企業のIT部門を喜ばせるものになりそうです。一方で、既存のユーザーはアップデートができない点が少し気になりますね。新しいホームスクリーンなどに対応するバージョン7.8アップデートが提供されますが、今後リリースされるWP8専用アプリは使えません。OSの根本を刷新するには必要なことですが、既存のWPユーザーにとっては少々気の毒ですね。

 

(ニール太平/米版