米マイクロソフト本社のスタッフが教える、Windows 8のあれこれ

2012.07.17 23:00
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先日、マイクロソフトのアメリカ本社から来日したスタッフの方にWindows 8の概要について直接教えていただける機会がありました。

今回お話したのは、Windowsの開発に16年以上携わってきた米マイクロソフト本社のジェイソンさん。このようなかたちで日本にMS本社の方が説明に来てくれるのは初めてだそうです。ちなみにシャイなので写真はNGとのことでした...。

プレゼンテーションでは主にサムスンのSeries 7 Slateタブレットを使用。OSは現在一般にも公開されているRelease Preview版でした。なので特に新しい情報を教えてくれたわけではないですが、細かいところで色々と発見がありました。僕個人としてはタッチ操作のデバイスで初めてWindows 8に触れたのが大きかったです。

というわけで気になるところをいくつかまとめたのでどうぞ。
 

 

ロック画面

 
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まず紹介してもらったのは、ユーザーが最初に目にするロック画面。ご存じの方もいるかと思われますが、Windows 8はWindows LIVEアカウント、PIN入力、そして画像とジャスチャーを使ったピクチャーパスワードという3つのログイン方法が用意されています。

なかでもピクチャーパスワードは、PCへのログインという普段はあまり意識しない動作に遊び心を与える新しい機能。プレゼンではジェイソンさんの姪っ子さんたちの画像を使ってデモしてくれましたが、確かにただログインするだけなのにほっこりとさせられます。こういうところでも以前のWindowsとは違うことを感じましたね。なんか人間味があります。

 

エッジがライブ

 
次にジェイソンさんが強調したのは「エッジがライブ」であること。これは、画面のエッジ(辺)にもタッチ機能が割り当てられているという意味です。

右のエッジからスワイプすると、以下のような「検索」「シェア」「スタート」といったナビゲーション用のメニューが現れます。

 
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左のエッジをスワイプすると同時に開いているアプリを切り替えることができます。また、左から右に向かってスワイプし、指を左に戻す動作で起動中のアプリ一覧が表示されます。

 
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そして上下のエッジはアプリ固有のメニューとなっています。例えばウェブブラウザの「IE10」だと上に現在開いているタブ、下にURLが表示されます。このメニューに何を置くかはアプリ開発者次第だそうです。

 
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自分のノートPCにもWindows 8のRelease Preview版を入れているのですが、タッチ対応のPCではないので「エッジがライブ」という概念には気づきませんでした。このへんの使い勝手はタッチ対応したPCにやタブレットでこそ真価が発揮されそうですね。早く「Surface」が欲しい!

 

アプリ、コンテンツのピン留め

 
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Windows 8ではアプリをスタート画面の好きな位置にピン留めすることができます。そこで今回教えてもらったのは、アプリ単位だけでなく、アプリ内のコンテンツごとにピン留めできるということ。例えばお天気アプリをピン止めするだけでなく「東京の天気」という特定の地域の天気をピン留めしたり、ブラウザでの特定の検索キーワードをピン留めすることができます。

ピン留めしたアプリや項目は好きなようにカテゴリ分けできるので、メトロUIの視認性の良さも相まって、スタート画面からだけでも多くの情報を得ることができるのがいいですね。

 

リソースの節約

 
ジェイソンさんの説明によると、バックグラウンドで起動しているアプリはサスペンド状態となってリソースを使わないように設計されているそうです。これはつまりメモリやバッテリーの浪費を防いでくれるということ。さらにFlashといったプラグインも同様に、使われていないときはサスペンドされるとのことです。

どんなデバイスでも滑らかに動くようUIのアニメーションにもかなり気を使ったそうですが、リソース面でも快適に動くOSを目指しているのがよくわかります。

 
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そしてWindowsユーザーにお馴染みの「タスクマネージャー」も変わっていました。Windows 8からはタスクマネージャーの表示が「アプリ」と「プロセス」に別れていて、どのプロセスに問題があるかがわかりやすくなっています。また、上の写真でもわかるように、ヒートマップによって色の濃さでリソースを多く使っているものが一目でわかります。さらにアプリを入れてからどれだけリソースやデータ通信量を使用したかがわかるという新機能も搭載。

普段はあまり開きたくないタスクマネージャーまでここまでユーザーフレンドリーになっているのは正直驚きました。特にヒートマップでひと目で分かるのは便利ですね。

 

アプリ

 
Windows 8でストアから提供されるアプリには、数週間(正確な数字は未確定)のお試し期間が用意されるとのこと。数十分や数時間ではなく、しっかりアプリを使い込んでから実際に必要かどうかを選ぶことができるそうです。

メトロUIのアプリはWindows Storeからのみ販売、配布されるそうですが、デスクトップアプリは従来通りウェブからでも入手できるとのこと。なのでフリーウェア等のオープン性については特に心配無さそうです。

 
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アプリは誰でも簡単にレビューできますが、匿名のレビューは禁止されています。また他のユーザーから参考にならないと判断されたレビューは、最終的な星の平均値に与えるインパクトも少なくなるそうです。

また、今回のWindows 8は通常版のほかにARMバージョンのWindows RTもリリースされます。ARM版向けのアプリ開発については、開発ツールの「Visual Studio」にチェックを入れるだけでARM版のアプリのコードを生成してくれるそうなので、OSのリリース時には多くのアプリが8とRTに両対応しているとジェイソンさんは話します。

アプリに関しては、個人的にはお試し期間がたくさんあるのがうれしいですね。これで有料アプリもガッツリ試してから購入の判断ができるのが安心だと思います。

 
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今回説明してもらって思ったのは、Windows 8は見た目だけでなく中身も細かいところで結構変わっているということ。プレゼンテーションでも「ユーザー体験の快適さ」をかなり強調しているのが印象的でした。そして実際に触らせてもらった感じだと、とても快適です。違うデバイスでも快適さはほとんど変わらないよう努力したそうですが、それは実際に発売してから色々と試してみたいところですね。

タッチスクリーンでのWindows 8のメトロUIの使い勝手に関しては、やはり他のタッチ対応OSと似ているところもありますが、もともとPC向けOSとしてのWindowsをうまく落とし込んでいると思いました。タッチ向けのUIでも、スマホ/タブレット専用OSではなく、あくまでPC向けOSといった感じ。

ちなみに、多くの人が気になっているであろうマイクロソフトの自社製タブレットPC「Surface」についても聞いてみましたが、「(本社がある) レドモンドの外には出ていない」としか教えてくれませんでした。でも、これだけの注目が集まっていることにはかなり喜んでいましたよ。

 
(ニール太平)
 

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