争いごとは避けたいですが...スマホもナビもSUVも、あらゆる新技術は軍事利用から誕生してきたってご存知?

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すべては軍隊がなければ生まれてこなかったのでしょうかね?

本当にそんなことになっていたのかどうかは大きな疑問でしかありませんけど、いま僕たちが当たり前のように手にしている最新技術の数々は、実は大半が軍事利用に端を発しているという現実をご存知でしょうか? まずは戦争で自軍を勝利へと有利に導くため、テクノロジーを駆使することが求められてきたわけですが、その副産物として後に広く民生利用が進み、こうして現在では一般ユーザーが広く恩恵にあずかっているという例は、単に1つや2つだけではありませんよ!

 

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気球

そもそもの気球の誕生と戦争に直接的な関係はないんでしょうけど、後に広く活用されるに至った背景に軍事利用は欠かせないものがあったんだそうですね。しかもその歴史は19世紀の米国における南北戦争の時代にまで遡りますよ。

そのはるか昔のフランス革命でも、小規模には気球が空中兵器として用いられる試みもあったようなのですが、本格的に「Union Army Balloon Corps」なる北軍の気球司令部として組織運用された南北戦争こそが、気球の発展に弾みをつけた節目とされているみたいです。この時、北軍は空中からの偵察兵器として気球部隊を大活躍させ、その上空での使用に耐え得る性能へと気球に関連してくる技術を大幅に改良することに成功したと伝えられていますよ。

北軍の気球偵察部隊の活躍には目ざましいものもあったため、対する敵陣の南軍でも急いで気球部隊を配備する試みがなされたそうですね。いきなり空高く舞い上がり、はるか頭上から自陣の様子を見下ろされては作戦を練られるだなんて、まだ飛行機が活躍する以前の当時、これほど戦場で気味の悪い経験はなかったことでしょうから。

ちなみにこの時の北軍気球司令部の空中からの偵察部隊の武勇伝は、遠く欧州の各地にも伝わり、はるばるドイツからはフェルディナンド・フォン・ツェッペリン伯爵が訪ねてきては、最新式の気球操縦術を見学し、後にかの有名なツェッペリンの飛行船誕生へとつながっていったなんて流れもあるとのエピソードまで明らかにされていますよ。

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スマートフォン

ジャジャーン、もういまの世の中で、これほど人々の心をとらえ、毎日の生活でも欠かせない存在となっているものは他にないのではないでしょうか。コンピューターよりも携帯電話のほうが世界で普及してきていて、発展途上国と呼ばれる地域でさえ、1人1台の携帯電話が珍しくなくなろうとしており、そこへスマートフォンの大攻勢が起きている感じですからね~

でも、そもそもの携帯電話やスマートフォンのベータ版なるものは、やはり軍事利用からスタートしています。まぁ、いまから考えれば、とてもコンパクトで携帯サイズとは呼べない大きさと重さでしかありませんでしたけど、最初にモトローラの前身となるメーカーが第二次世界大戦中に陸軍向けに開発した「Motorola SCR300」は、こんなふうに重たくかさばる送受信機を背負い、プッシュ・ツー・トークで半双方向のコミュニケーションを実現する携帯型のウォーキートーキーでしたよ。

要はFM周波数を利用したトランシーバーなんですけど、その音質の悪いことったらありゃしない! おまけに一昔前の公衆電話でもかついでるんですかっていう、なんともバカでかい受話器が、とてもポータブル式とは思えないデザインなんですけど、これぞ当時としては画期的な、まさに僕たちのスマートフォンの原型でもあるんでしょうかね。手のひらのスクリーンに美しい情報がスピーディーに展開し、もちろん通話の音質だってクリアーなスマートフォンの最新モデルの数々を目にすれば、きっとこの当時の人たちは度肝を抜かしちゃうのではないでしょうか...

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GPSナビゲーション

カーナビに始まり、いまでは携帯電話やスマートフォンでもリアルタイムに現在位置の地図情報ナビゲーションが提供される時代になりましたけど、このサービスを利用する上で欠かせないGPS衛星が、元来は軍用システムとして米軍によって運用されていたことは、すでに多くの皆さまがご存知でしょうね。古くは1960年代から本格運用を目指した研究開発が進められてきましたけど、実際に最初のGPS衛星が打ち上げられたのは1973年のことでした。打ち上げ後、速攻で米軍は軍事利用を開始していますよ。

その後、民間モードでもサービスが開放され、最初は誤差も大きかったのが、グングンと測位技術精度もアップして、現在では宇宙、空中、地上、海上を問わず、すっかりナビゲーションに不可欠な存在となりました。単に自動車、船舶、航空機の位置測定システムとして用いられるのみならず、幅広く地殻変動や地震の予知システムなどなどにまでGPSがフル活用中ですが、もしも米軍が軍用システムとして立ち上げていなければ、このすべては存在していなかったのではないでしょうか?

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SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)

正確にはスポーツ用多目的車とも訳出されるSUVは、すっかり乗用車モデルのラインナップでも充実してきましたよね。小型車なのに4輪駆動スポーティーな走りを楽しめる特徴などが人気を博し、若い世代を中心に世界各国で売れているみたいですけど、その誕生の歴史は、やはり第二次世界大戦中の軍事利用に端を発しているようですよ。

第二次世界対戦が始まった頃は、連合軍の前線で活躍するパワフルな4輪駆動車といえば、大型のトラックばかりという現状でしたが、もっとコンパクト小回りの利く機動性を高めたモデルへのニーズの高まりを受けて、バンタムが編み出した設計車両をフォード・モーターが量産する形で「Ford GP」の誕生へと至ります。このGP(ジー・ピー)という型番から「ジープ」の愛称が生まれたという説もあるようなんですけど、その真偽は定かではありませんね。

とにかく、連合軍が実戦投入し、悪路や急勾配でも優れた走行性能を発揮して、偵察や輸送にも大活躍した小型4輪駆動車は、戦後からSUVの普及への型となっていったことを考えれば、米軍主導で開発されたFord GPこそ、SUVのベータモデルと呼べるのではないでしょうか~

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スイス・アーミー・ナイフ

ちょっと男心をくすぐられる必携グッズといたしまして、いまでも根強い人気のスイス・アーミー・ナイフですが、その名称にあるアーミーが示すように、やはり起源は戦場での便利なマルチツールに対するニーズの高さがありましたね。

Victorinoxの誕生は19世紀後半にまで遡り、携帯性に優れるポケットナイフからスタートしたツール製造は、二枚刃や缶切り、コルク栓抜き、ドライバーなどなどのマルチツールの融合アイディアを組み合わせつつ、世界各国の兵士からのリクエストに応える一大ブランドへと成長していきます。ちなみにこのスイス・アーミー・ナイフという愛称は、米軍兵士が第二次世界大戦中に命名して定着したという説もあるようですが、本当なんでしょうかね?

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潜水マスク

スキューバダイビングはお好きですか? 実は米海軍が古くは第一次世界大戦中から採用した潜水マスク「Mark V」こそが、そのベースデザインは1984年にリニューアルされるまで末永く用いられ続けてきたと言われていますよ。まぁ、基本設計は現在でも誕生当時と大して変わっていないという評価もありますけどね。ちなみに第二次世界大戦中に潜水マスクの製造を開始したDESCO(デスコ)は、いまでも有名ブランドとして製品販売を続けていますよ。

まさに20世紀大戦争の歴史でもあったと同時に、おかげで技術革新も急速に進んだ驚くべき100年間だったのでしょうね。他にも軍事利用から生まれて、その後に民間へと幅広く普及してきた最新技術の数々は枚挙にいとまがありません。ところで、この21世紀が終わる頃には、一体どのような100年の評価が下されることになるのでしょうかね...

Mario Aguilar(米版/湯木進悟)