満月より明るい? 史上、最も明るく輝く可能性のある彗星が発見される

2012.10.03 17:00
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2012年人類滅亡説を信じている人は、このニュースを聞いて卒倒してしまうかもしれません。

2人のロシア人天文学者が、巨大な彗星が地球の方に向かってきているのを発見しました。氷と岩でできた直径3.2kmのほどの巨大な彗星で、おそらく歴史上で最も明るい彗星であると言われています。現在、彗星は土星の辺りを通過し、日に日に明るくなり、速度を増しています。

彗星を発見したのは、ロシアのキスロヴォツク近郊にある、国際科学光学ネットワーク(ISON)のロシア人、アルチョム・ノヴィチョノク(Artyom Novichnok)さんとヴィタリー・ネフスキー(Vitali Nevski)さん。また国際天文学連合(IAU)の他の天文学者によって確認もされています。

彗星の軌道から、この彗星はオールトの雲からやってきたと考えられています。オールト雲とは太陽系を球殻状に取り巻いていると考えられる仮想的な天体群のことで、実際に観測されたわけではないので、仮説にすぎませんが仮説を否定する根拠も特にないとされています。

2012 S1と名付けられたこの彗星は、史上最大規模だった1680年の大彗星と同じ経路を進んでいると考えられており、科学者らは満月よりも明るくなるだろうと予想しています。しかし、心配する必要はありません。2012 S1がどんなに大きく明るくても、他の多くの彗星と同じで、人類を滅ぼすような事はありません。というのも彗星自体が自滅してしまうからです。

イタリア、レマンツァッコ観測所の天文学者によれば、2012 S1は2013年11月の終わりに太陽から0.012天文単位以内に到達し、2014年の1月の初めには地球から0.4天文単位以内にやってくる軌道を取っているそうです。ただ0.012天文単位はたったの190万km程度なので、熱と重力で分解され、彗星が蒸発してしまう可能性も高いそうです。もし彗星が蒸発してしまうとしても、この地点は地球から約6000万kmの所なので、地球からも十分に観測することができると考えられます。

いったいどの位明るいのでしょうか? それに答えるのは難しいのですが、カナダはバンクーバーにあるH.R.マクミラン宇宙センターの天文学者、ラミンダー・シン・サムラ(Raminder Singh Samra)さんは、「もし蒸発しなければ、かつてない明るさの彗星となるだろう」と言っています。また太陽との距離を考慮すれば、現時点でも「驚くべきほど明るい」としています。


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2012年人類滅亡説について一言付け加えるとしたら、この大彗星、名前こそ2012 S1ですが地球にやってくるのは2013年のクリスマス休暇のころです。2013年の8月には双眼鏡を使って観測でき、10月の終わりには肉眼でも見えるようになるそうです。

来年の楽しみが増えました。


[Nature, New Scientist and Wikipedia--Thanks Gonzalo!]

Jesus Diaz(原文/mio)
 

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