F-35初の爆弾投下実験、無事完了(動画)

「何兆ドルかかるかわかったもんじゃない!」と非難の嵐でステルス機のように未来が見えないF-35ライトニングIIですが、その行方を占う大統領選の最中、ロッキード・マーティンが粛々と初の爆弾投下実験敢行! 無事終了しました。

上の映像は加カリフォルニア州チャイナレイクの海軍兵器試験センターのテストレンジ上空で2000ポンド(907kg)のGBU-31 BLU-109(JDAM)をF-35A機体左の胴体内兵器倉から投下した時のもの。

これに先立つ8月8日には大西洋のテストレンジでF-35初の投下実験も行いました。落としたのは1000ポンドのGBU-32(JDAM)です。

 

 

F-35と言えば、開発遅延と予算オーバーで去年散々叩かれましたよね。フロリダ州エグリン空軍基地に納品されたテスト機を含む量産機第1陣は、もう5回も飛行停止になってます。開発中の戦闘機では珍しくないことですが、なにしろ反対派は予算がべらぼうにかかるって言ってるんですね...。

政争

総事業費はな~んと想定1.5兆ドル(118兆4700億円)。今後の舵取りが大統領選の争点にもなってます。

この1.5兆ドルにはアメリカ空軍・海軍・海兵隊に配備する2443機の製造費と向こう50年間の保守管理費も含まれています。配備されれば(当初は2011年の予定だったのだが...自作機に先をこされた)、F-35はアメリカの制空権を担う空の主力となる戦闘機なのですが...。

アナリストが天井知らずと危惧するコストにどう歯止めをかけるか、次期大統領を争うオバマもロムニーも明確なプランは打ち出せていないんです。ミット・ロムニー候補の防衛顧問トップのジョン・リーマン(John Lehman)氏自らがオンレコでどう路線変更したものやら...と認めてしまってますものね。

現時点ではなんとも言えない。コスト(特にコロコロ変わるコスト)をきちんと管理できるかどうかにかかってる部分が多い。どれだけのコストがかかるか分からないと、事業規模も決めようがない。だからF/A-18E/F スーパーホーネットの製造は維持することが大事なのだ。混ぜて配備すれば F-35の実現規模に応じて柔軟に対応できるからね。

今のゲリラは高度レーダーを装備してないのでステルス機は無用の長物と化してる面もあり、オバマのロバート・ゲーツ元国防長官もF-35は大嫌いで、昨年はF-35開発事業責任者をクビにしてます。オバマもコストを削りましたが、あれは単に国防省が2つ目のエンジンの開発を止めたからであって、今後F-35をどうするかについては両大統領候補ともあんまり深く考えてないみたいなのです。

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それでも開発は進む

でもまあ今回こうしてテストが成功したことで批判の声も少し和らぎそうですね。

テストで使ったのは、通常の離着陸をするCTOL型(Conventional Takeoff and Landing)機の亜種です。パイロットは米空軍マシュー・フィリップス少佐(Maj. Matthew Phillips)。投下の模様は超スローモーションで撮影しました。爆弾本体から送られてきたテレメトリー情報と併せて解析に回します。ロッキード・マーティンによると、テストは万事成功に終わった、とのことです!

Jesus Diaz(原文1原文2/satomi)