Google Maps iOS版レビュー:地図アプリのあるべき姿

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もう(いろいろな意味で)迷わない! 

iOS版のGoogle Maps、リリースされてから集中的に使ってみて、確信しました。iOS版Google Mapsは、間違いなくベストな地図アプリです。多分iOS以外のプラットフォームを含めても最高です。良くできているし、速いし、クリーンです。比べものになりません。そして、アップルの地図がさらに残念に感じられます。

最初に使ったときは、第一印象が良いだけかな? と思いました。9月にiOS 6にアップグレードしてからずっと、アップルの地図でストレスを感じてたせいかもしれないなぁ、と。アップルの地図を擁護する人もいますが、あの地図はやっぱり公開を急ぎすぎてたんじゃないかと思います。プアな位置情報、検索ロジック、リアルの交通標識を模したデザイン要素...など、突っ込みどころが多すぎでした。3D地図とかあっても、まずそれ以前のことを! という感じでした。

アップル自身でさえ、ユーザーがいたるところで抗議の声をあげたので、その非を認めました。僕の場合、車を運転するときにアップルの地図のナビゲーションを3回ほど使ってみたんですが、3回とも途中で行き詰まりました。たとえばペンシルベニアで、歩行者専用の橋に連れて行かれたこともありました。周りにあるお店を探しても、うまくいったことはほとんどありませんでした。Denonのヘッドフォンを修理に出そうとして検索したときも、家から1時間くらい離れた場所の修理業者が1件表示されただけでした。デスクトップのGoogle Mapsでは、歩いていける範囲だけで5件表示されました。

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でも、Google Mapsはアップルの地図と比べて良い というだけではありません。さらにテストしてみて感じたのですが、Google Mapsはそれ自体で非常に完成度が高いです。iOSの悪夢は、ついに終わったんです。

iOS版Google Mapsって?

iOS用地図アプリで、ターン・バイ・ターンのナビゲーション公共交通の乗り換え案内機能も備えたものです。360度のストリートビューもあり、初めての場所に行くときはきわめて便利です。レストランやお店のレビューも表示されます。渋滞情報もリアルタイム表示ですし、地下鉄やバスの路線図(全バス停も、絶妙なサイズ感で)もオーバーレイされています。また、Googleアカウントでログインしているときのみのオプションですが、デスクトップのGoogle Mapsと同期もできます。

誰向けのもの?

iOSデバイスを持っている人すべて、エブリワン! です。つまり、iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代、第4世代、第5世代)、iPad、すべてのユーザーです。

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デザイン

非常にクリーンで好ましいです。(アップルの地図の交通標識風デザインみたいに)無理にリアルを模したデザインなんかもなく、気持よく使えます。情報密度も最適で、目にうれしいです。アイコンの使い方が秀逸で、情報を捉えやすく、重要なものからしっかり読み取れるようになっています。

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使い心地は全体を通じて気持ちよく、検索スピードから地図表示(ベクターベースで流れるよう)、いろいろな場所の情報のカードのレイアウトまで、すべて快適です。

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ナビゲーションルート選択の際の交通手段の切り替えは1クリックで、リストからも地図上からも可能です。アップルの地図ではターン・バイ・ターンの自動車ナビゲーションに重きがおかれたインターフェースだったので、この点でもGoogle Mapsのほうが使いやすいです。

渋滞情報と公共交通の遅延情報もはっきり表示されます。非常によくできています。

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使用感

まず、画面上部の検索フィールドから始めます。どんな文字列を入れても、Googleの最強検索エンジンで結果はすぐに地図上に表示されます。モバイルとデスクトップ両方の検索履歴や、お気に入りの場所も表示されます。検索結果では、地図上に位置が表示されるほか、スワイプで切り替え表示できる小さなカードが画面下に表れ、結果に表示された場所の名前とか基本情報をひとつずつ確認できます。

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場所の名前をタップすると、すぐに詳細な情報カードが開きます。レイアウトはわかりやすく、タブを開きまくったりしなくても必要な情報が得られます。スクロールダウンすれば、大事な情報から順に確認できます。営業時間住所、そしてボタン3つ(「通話」「(お気に入りに)保存」「共有」)、ストリートビュー(サムネイルをクリックすれば開く)、ユーザー写真、そしてレビューです。レビューではZagatのものが最初に表示されます。僕自身いつもYelpよりZagatを重視しているので、これはありがたいです。

でももちろん情報カード閲覧はマストではなく、ナビゲーションにもすぐ入れます。場所情報の横にあるアイコンをクリックするとナビゲーション用パネルが開き、そこで移動手段を選択できます。車、公共交通、徒歩のどれかを選ぶとおすすめのルートが所要時間の短い順に表示されます。どれかをクリックすればルートの全体地図が開きます。ここからすぐにナビゲーションを始めてもいいし、地図から別のルートを選んでもいいです。シンプルにしてロジカル、そして速いです。

ナビゲーションは、しっかり機能しています。いくつかの出発地・目的地で試して、すべて問題ありませんでした。最速のルートが表示され、ターン・バイ・ターンナビゲーションでは音声案内もしてくれます。アプリから方向を知らせる通知がプッシュされて音声で教えてくれるんですが、不要なときはオフにしておくことも可能です。

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交通状況に路線図、航空写真ビューは、画面右下の小さなウィジェットを左にスワイプすればアクセスできます。これまた、わかりやすくて速いです。

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おまけに、こんなのもあります。

  • iOS版Google Mapsには、ちゃんとした3Dマップもあります。ズームインすれば見えます。フェイクの等角投影じゃなく、本物の3Dです。
  • ストリートビューを使うときは、タッチ操作でなく加速度計とコンパスを使った操作が可能です。つまり、目的地に近づいても行くべき場所がわからないとき、iPhoneでストリートビューを表示させれば、iPhoneの動きに合わせて画面表示も動くんです。

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とにかく使っていてうれしいです。

ベストなところ

全部です。とにかくこれまでのところ、素晴らしく機能しています。これは優れたユーザーインタフェースのおかげでもあり、Googleのスマートかつ最強の検索エンジンのおかげでもあります。でも特に最良の部分をあげるとしたら、やはりターン・バイ・ターンのナビゲーションが、ローエンドのiOSデバイスでもちゃんと動くことです。ここでも、新しいデバイスを買わせようとする下心がありそうなアップルとの違いが感じられます。

残念なところ

この点はGoogleのせいではなくアップルの責任ですが、Google Mapsをデフォルトの地図アプリにはできないんです。メールとか連絡先カードにある住所をクリックすると、Appleの地図が立ち上がってしまうんです。アップルが本当にユーザー本位を目指すなら、これは修正すべきです。地図にしてもメールにしても、アップル純正アプリをiOS全体で使わざるをえないのは、理不尽です。

なので、iOS版Google Mapsに星5つあげられない唯一の理由は、アップルが自社地図をゴリ押ししてるから、ということだけです。

おかしなところ

Googleがこれほど、ユーザーインターフェースにしろ何にしろやりきっているのに、アップルがいまだに立ち直れていないことです。

テストノート

  • テストに使ったルートはすべて、自分の知っているルートでした。Google Mapsは毎回最適なルートを先頭に表示し、別のルートもあれば表示してくれました。
  • この使用感は米Gizmodoスタッフ全体で共通していましたが、ハリー・ソーヤーズ記者だけは違いました。彼の場合、最適なルートが表示されてはいたのですが、そこに含まれるバスが実際は運行していないものでした。しかも別ルートも最適ではなく、さらには試すたびに違う結果が表示されていました。

iOS版Google Maps、本当にすごいです。ぜひダウンロードしてください。

Google Maps for iOS

価格:無料

Gizランク:4.5


Jesus Diaz(原文/miho)