キュリオシティが火星で有機物発見! が、生命体存在の証拠にならない理由

キュリオシティが火星で有機物発見! が、生命体存在の証拠にならない理由 1

まだ何とも言えません。

火星探査機・キュリオシティが炭素を含む化合物、つまり有機物を発見したとNASAが発表されました。一部には、「じゃあやっぱり火星には生命体がいるんだ!」と歓喜した人もいるかもしれません。でも、そう簡単には喜べないようです。

 

 

炭素がある、っていっても...

キュリオシティの主な目的は、火星で何らかの有機物を発見することです。地球上の生命体、つまり炭素系生命体は、炭素ベースの物質から形成されています。つまり、炭素を含む化合物が見つかれば、火星に生命が存在する(または、した)ことを裏付けられる可能性があります。

NASAが発表したのは、キュリオシティ上の装置で加熱したことで、火星の土壌からクロロメタン(CH3Cl)が発見されたということでした。クロロメタンは炭素・水素・塩素の化合物で、つまり炭素を含んでいます。ってことはやっぱり、火星に生命がいる(いた)の? と思ってしまうのですが...。

生命体の証拠は無し

でも実は、土壌サンプルの分析をしたのがキュリオシティ上の装置だったってことがひとつのポイントです。それはミニチュアのオーブンみたいな装置なんですが、そこに地球から炭素を含む物質が付いてきてしまった可能性があるんです。

さらに、見つかった炭素が仮に火星由来のものだったとしても、それだけでは火星に生命体が存在することの証明にはなりません。炭素は無機物の中にも、たとえば岩石などの中にも存在しているからです。NASAのポール・マハフィ(Paul Mahaffy)氏も次のように言っています。

現時点では、我々は火星の有機物について決定的発見はできていません。

つまり現在、クロロメタンの形で有機物が火星に存在してはいるんですが、それはNASAがそこに持って行ってしまった物質のせいかもしれないし、完全に火星由来の物質であっても生命体の証拠とは言えません。でもひょっとすると、火星に存在した生命体に由来する物質なのかもしれません。今回の発見がこのどれなのかはNASAでもまだわかっていないので、我々が歓喜したりがっかりしたりするのもまだまだ早いようです。

NASANew Scientist

Image by NASA/JPL-Caltech/MSSS

Jamie Condliffe(原文/miho)