忘れるな、「企業」はユーザーの「友」ではないのだ

2013.01.05 20:00
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どんなに素晴らしいサービスも、面白いサイトも、ビジネスはビジネスなのだ。企業は企業なのだ。お金はお金なのだ。企業がユーザーの友となることはない

米GIzmodoの辛口記事「忘れるな、企業は味方ではないのだ」をどうぞ。


Twitter。Facebook。Instagram。どれも人が集まることができる素晴らしいサービスだ。しかし、友人と繋がることと友情を混同してしまってはいけない。ソーシャルメディア企業が欲しているのは、ユーザーを使って利益をあげること。その基本的な考えが無くなることは決してありえない。そして、それで別に問題はないのである。

Instagramが利用規約変更を発表した時、大きな嵐が起きた。それは企業も予期していなかったものだろう。ユーザーからのリアクションは、ただの苛立ちの表れではなく、深い裏切りへの怒りだったからだ。「どうしてあえてそんなことがをするのか」という声は、つまり「私たちの間には何か(権利)があるって思っていたのに」ということである。この何かにユーザーは期待していたのにInstagramがそれに応えなかったため、企業に裏切られたと感じたのだ。カリフォルニア州では、すでにInstagramに対しての集団告訴まで起きている。

とは言っても、多くのユーザーは、怒りを表にして行動をおこすほど法律に精通しているわけではないし、なぜ一部のユーザーがここまで怒っているのか理解できるわけでもない。多くの人は、Facebookに参加したとうの昔に、今回のInstagramのような利用規約をすでに受け入れているのだ。Instagramは無料サービスであり、メンテナンスしていくには広告から収入を得なければならない。また、どうしても納得いかなければ、他にも類似サービスはいくらでもあり、Instagramを辞めてしまえばいいのである。

この問題は、もちろんInstagramだけではない。例えば、Facebookが利用規約を少し改訂するたびに、ユーザーから大きな苦情がよせられる。しかし、ユーザー1人1人が多少の個人情報の権利を諦めなければ、Facebookは広告主に対して魅力的なアプローチをすることができなくなり、広告主がいなくなれば収入を得ることができなくなる。そして、もちろん収入なしでは、Facebookそのものがなくなってしまうのだ。

InstagramやFacebookに限らず、Twitterだってユーザーから十分に恨みをかっている。API制限によって不満を持ったユーザーは少なくないだろう。API制限が、間違っているわけでも悪いわけでもない。ただ、Twitterが自身の興味あるところ、進みたい方向へ向っただけなのである。それがビジネスというもので、企業の在り方だからだ。そうでなければ、企業は企業でなくなり、ただの慈善事業となってしまう。

では、問題の根本は何なのか。それは、ソーシャルメディア企業が何より必要としているのがユーザーだということだ。人々の集まりこそが、より人を惹き付ける最大の武器だからだ。サービス開始時は、ドアが大きく開かれている無料からのスタートなのだ。しかし、時がたてばそこでお金を発生させる必要が出てくる。それには、ユーザーに広告を売ることが何よりも効果的な方法なのだ。

お金を生むことは、企業にとって悪でも誤りでもない。またTwitter/Facebook/Instagramが、ユーザーをめちゃくちゃにしてやろうと考えているわけでもない。ユーザーを失うことは決してできないからだ。しかし、マネタイズとユーザー満足度のちょうどいいバランスが見つかるまで、企業は重りを乗せ続けるだろう。できるかぎり乗せて行く、それは企業がやらなければならないことだからだ。

こんなこと、前からわかっていたことなのだ。ただ、ちょっとそれを再認識するのがツライだけだ。インターネット上のものは全て無料なんて時は終ったのだ。雑誌や新聞は、その値をつりあげる。ストリーミングサービスは、ヒット作のリリース時期を遅らせる。様々な方法で無料時代は終ったのだ。

ソーシャルメディアで起きているのはそれと同じこと。ただちょっとだけ、今までの他のことよりも、「フィルターかけて写真をいい感じにすること」を愛し過ぎてしまっただけだ。離れられなくなってしまっただけだ。

しかし、いつかは、インターネットの次の手に本気で怒りを振りかざす時がくるのだろうが。


そう、だから忘れてはいけないのです。企業は友ではないということを。友達を繋ぐ素晴らしいサービスに心をどんなに奪われたとしても、サービス自体が真の友になることはないということを。いつかは、敵として立ちはだかるかもしれないということを。どこで折り合いをつけるべきなのか、ということを。


そうこ(Brian Barrett 米版

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