BlackBerry Q10が、フラッグシップじゃないなんて...

BlackBerry Q10が、フラッグシップじゃないなんて... 1

ニッチに徹するべきじゃないか、と。

BlackBerryが満を持してふたつの新端末を発表しました。タッチスクリーンのBlackBerry Z10と、物理キーボード搭載のBlackBerry Q10です。

BlackBerry Z10のほうがハイスペックで、RIM改めBlackBerry社もフラッグシップ機として扱っています。でも、それでいいのか? と米Gizmodoのブライアン記者が問題提起しています。「他を追いかける立場なら、違う戦略があるんじゃないか」と。

以下、ブライアン記者です。

BlackBerryが発表した新端末2機種のうち、どちらが彼らのお気に入りかははっきりしています。BlackBerry Z10です。中身も外側も十分なスペックを備え、iPhoneやGalaxy S IIIの世界で勝負しようとしています。発売日や価格も発表されました。どんな会社でも、それをフラッグシップと呼ぶでしょう。

ただし残念なのは、BlackBerryそのものの魅力がはるかに落ちてしまっていて、他と同レベルに並んだくらいでは回復できないってことです。

競争力のあるタッチスクリーン端末を作ること自体は、まったく問題ありません。でも、他に遅れをとっていて追いかける立場で戦うのなら、そのポジションを十分理解する必要があります。「十分良い」だけじゃ、良くないんです。そのことは、Windows Phoneの伸び悩みぶりを見てもわかるはずです。BlackBerryからiPhoneに乗り換えた人にとっては、BlackBerry Z10に戻る理由がありません。似たような外見に似たような価格。機能はちょっと違うけど、アプリではiPhoneに大差を付けられている...これでは、BlackBerry Z10に乗り換える理由を強いて考えるなら、「会社のIT部門のお達しで」というくらいしかないんじゃないでしょうか。

寂しいけれどそれが現実です。今のBlackBerryはロイヤルクラウン・コーラとかスバルみたいな、ニッチな市場で良いものを作るメーカーというポジションだと捉えるべきです。BlackBerry Z10は、BlackBerryをぎりぎりのところに留める効果はあるかもしれませんが、再び舞台の真ん中に導くことはないと思われます。

では何ならBlackBerryを生き返らせることができるかというと、それがBlackBerry Q10であり、その物理キーボードです。

買ってもいいと思えるQWERTYキーボード付きスマートフォンを思い浮かべるとしたら、何が浮かぶでしょうか? おそらく、何も浮かばないんじゃないでしょうか? そんな真空こそ、BlackBerryにとって絶好のチャンスです。スマートフォンに乗り換えてからキーボードが使えなくなって不便に思っている人は、特にビジネスマンには多いんです。いつでもどこでも仕事のメールに長文で返信したくなってしまう人が一定数いるんです。そんなニーズにちゃんと答えようとしているスマートフォンメーカーは、今ありません。

それこそ、BlackBerryが汲み取るべきニーズじゃないでしょうか。ストレスのないタイピングに、BlackBerry Messengerの組み合わせが、少し前の10年ほど彼らの本業だったんです。今の状況は、他社から差別化してかつての輝きを取り戻すための好機です。その方向に舵を切れば、もしかしたら他のプラットフォームからの乗り換えも見込めるかもしれません。

QWERTYを求める人たちは、ニッチな市場でしょうか? たしかにそうかもしれません。でも、もしそこにニッチな市場があるとしたら、それはBlackBerryが独占すべきニッチです。そこにはお金を払う人がいて、安定していて、敬意も払われます。iPhoneの登場以来失われていたものが、そこにはあるんです。

ただBlackBerry社は、BlackBerry Q10の価格も発売日もまだ発表していません。会社としてBlackBerry Q10にあまり力を入れていないように見えますが、そこを変える必要があります。他と同じような端末ではなく、狭い市場であっても自分たちが勝てる端末をもっと前面に押し出すべきなんです。

Brian Barrett(原文/miho)