月の土地、買えます。

1区画約2300円。

動画の人物はデニス・M・ホープさん。65歳、アメリカのネバダ州在住です。デニスさんは、月全体の土地を持っています...と主張し、Lunar Embassyという会社でその土地を販売しています。

動画の中でデニスさんは、国連に対し月の所有権を申請したと言っています。そして「問題があれば連絡するように」と書き添えたのですが、今のところ特に何も言われていないそうです。

1967年に締結された宇宙条約には、こう書かれています。

いかなる国家も、天体に対して主権の主張や支配をすることはできない。

でもデニスさんは、「個人が所有権を主張できない」とは書かれていないことに気づき、これを「法の抜け穴」だと考えのです。ただ、ニューヨーク・タイムズがコメントを求めたマギル大学の航空宇宙法研究所のラム・ジャク氏は「抜け穴なんてありません」としていますし、ネブラスカ大学のフランス・フォン・デル・ダンク氏は「これは虚言、または詐欺行為です」とバッサリなのですが...。

こんなの買う人がいるの? と思われるかもしれませんが、実際デニスさんは現在1日200区画ほどを販売しています。1区画のお値段は19.99ドル(約1920円)、ただし月の税金が1.51ドル(約140円)に文書作成料が2.5ドル(約240円)がプラスされるので、合計24ドル(約2300円)です。つまり1日約4800ドル(約46万円)の売上があるってことですよね...。これまでに151ヵ国、500万人以上もの人から注文を受けてきたそうです。日本語サイトまであります。

そこまで稼いでいるとなると、訴えられたりしないのかが心配になります。でも、デニスさんが発行する月の区画所有権証明書には「これはノベルティ・アイテムです」と明記されています。かつてペット・ロックと言って、ペットとして愛玩するためにただの石が売られて流行った時期があったのですが、それみたいなものだと考えれば問題ないのかもしれません。

上の動画で、デニスさんは月帝国のピラミッド型建造物についても熱く語っています。そこには「地球以外をベースにする政府の大使館」も入居するそうで、すでに彼らとは連絡を取り合っているのだとか。

どこまで本気でどこから商売上の建前なのかよくわかりませんが、そんな曖昧さがあることで、買う人も夢が見られるのかもしれませんね。

The New York Times

Ashley Feinberg(原文/miho)