冷暖房代ゼロ。藻を養殖して自家発電する世界初の家が誕生

冷暖房代ゼロ。藻を養殖して自家発電する世界初の家が誕生 1

工事現場みたいなデザインですが、これ、外壁が光バイオリアクターになってる世界初の家なんですよ。

独ハンブルクに現れた15世帯のアパートは、名付けて「Bio Intelligent Quotient(BIQ)House」―総工費500万ユーロ(6億4200万円)、設計はスプリッターヴェークが行いました。国際建築展(IBA)の出資もついており、今年の展示会の目玉のひとつとなっています。

ビルの南西側と南東側を覆うのは、藻を増殖する2.5m x 0.7mのフラットパネルのタンク129基。これは常に日の差す方角に向くよう、外側の足場を動かして角度を自動調整します。藻には管で養分・二酸化炭素も供給しています。

冷暖房代ゼロ。藻を養殖して自家発電する世界初の家が誕生 2

本プロジェクトでスプリッターヴェークとコラボしたArup欧州研究部門トップのジャン・ウルム(Jan Wurm)さんはこう話しています。

藻(algae)は一定サイクルで繁茂・増殖してゆき、収穫期に達したものは残りの藻と切り離し、分厚いドロドロの塊でBIQの技術室に送られる。植物はバイオガス生成に再利用できるよう、野外のバイオガス精製所で発酵させる。

藻は地上の植物よりバイオマス(バイオ燃料)がヘクタール当たり最大5倍も生成できる上、エネルギーとして使えるオイルも大量に含むため、こういう用途にはとても良く合っている。

夏場は藻が茂って簀子のように全階にひんやり影を落とし、冬場はバイオガスでポカポカお湯も沸かせます。さらに藻が使い切れない熱も太陽熱システムみたいに集め、集まった熱はすぐ使ったり、ビル地下にある深さ80mの熱交換器に保存も可能。どれも処理にかかる化石燃料はゼロです。

報道陣を招いての稼働開始は4月25日の予定。

IBA Hamburg via Phys Org - Images: IBA]関連:「藻」によって電力供給されるマンションがドイツに完成(冷暖房完備・化石燃料ゼロ使用)- 海外からの最新科学ニュース

Andrew Tarantola(原文/satomi)