キネクトで鬱症状を診るサイバーセラピスト「Sim先生」(動画あり)

カウンセラー通い...って考えるだけで気が滅入りますけど、こんなアバター相手なら敷居も低くなりますね。

南カリフォルニア大学クリエイティブ・テクノロジー研究所(ICT)が開発した「SimSensei(Sim先生)」、マイクロソフトのKinectセンサで話者のボディランゲージや顔の表情を拾って人間カウンセラーがうつ症状をキャッチするのを支援するプログラムです。

今の鬱診断はアンケートの質疑応答に頼る部分が大きく、言葉にならない部分は見過ごされがち。サイバーセラピストはそこんところをばっちりカバーできるのが強みです。

ご覧のように受け答えもナチュラルですよ。

[動画の訳]

SimSensei:「ようこそお出でくださいました。私は安全&セキュアな環境で人に話しかける目的でつくられた者です。これから何点か質問しますので答えてね。なんでも自由に話していいですよ。回答は守秘義務扱いとなります。よろしいですね?」

男性:「...はい」

SimSensei:「さてと...今日の気分はいかがですか?」

男性:「爽快です」

SimSensei:「それは良かった。...ご出身はどちらですか?」

男性:「LAです」

SimSensei:「まあ、私もLAよ」(相手に調子を合わせてリラックスさせる)

SimSensei:「一番最近幸せを感じたのはいつ?」

男性:「う~ん...一番最近ですか...わかりません。僕は本当にハイになるタイプの人間じゃないし...」

(「目を伏せた」のが検出される)

男性:「...2ヶ月前ぐらいじゃないですかね...」

SimSensei:「(伏し目から推測して)なんか答えに詰まったみたいね。おおむねハッピーな人間だって自分では思ってるの?」

男性:「おおむねハッピーですよ」

(「後ろにもたれかかった」のが検出される)

男性:「ただ気が滅入ることがあるんです」

SimSensei:「(畳みかけるように)もっと詳しく話してくれますか?」

---

SimSensei:「一番最近幸せを感じたのはいつですか?」

女性:「えーと...(微笑むとSimSenseiも微笑んで同調する)...ハッピーでいようと努力はしてますよ。その方がいいし。子どものお陰でがんばれてます」

SimSensei:「(問題なさそうなので次の質問に進む)10年、20年前の自分にアドバイスできるとしたら、何をアドバイスしますか?」

女性:「なんでもすぐ信じ込まないようにすることかしら...(既存のウェブカムで66種類の顔の表情をリアルタイムで追跡している)。最近言われたのよ、あなたはなんの証拠もないことを簡単に信じ過ぎるって。それが元で最近沢山トラブってるから...(「動きが活発になった」のが検出される)」

SimSensei:「(活発な動きから推測して)これはあんまり話したくない話題ですか?」

女性:「そうね、あんまり深く考えたことなかったわ」

---

いくら物分かり良い人に見えてもコンピュータ生成の声なので、空っぽの部屋に向かって話してんだなーって思うとボディランゲージもギクシャクしちゃいそうですけど、思ったよりスムーズ?

重度障害者もパソコンが操作できる東大先端研×日本マイクロソフト共同開発の「OAK」といい、ジェスチャー認識にはいろんな展開がありますね。

New Scientist via PopSci

satomi(Ashley Feinberg/米版