核攻撃に備え抗放射線薬、米FDAが認可を初検討

核攻撃に備え抗放射線薬、米FDAが認可を初検討 1

最近は化学兵器、核兵器のニュースを聞かない日はないですね。

化学兵器は被害を最小限にとどめる対応策もあるのに対し、核は打つ手なし...と言われてきましたが、それをなんとかしようと米食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)が核攻撃時の対処薬承認に本腰を入れてきています。

承認が検討されているのは白血球増殖因子(leukocyte growth factors)と呼ばれるもので、現在はその白血球促進性で主にがん患者に使用されているものです。化学療法をやると感染と戦う白血球の数が劇的に減ってしまうのですが、この白血球成長因子を投与すれば骨髄を刺激して白血球の埋め合わせができるんですね。

Bloombergによると薬品名は、アムジェン(Amgen)の「ニューラスタ(Neulasta)」と「ニューポジェン(Neupogen)」、テヴァ製薬( Teva Pharmaceutical Industries)の増殖因子「Leukine」とのこと。

このほど核攻撃対処プログラムの一環でアメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)で実験を行ってみたところ、なかなか期待できそうな数値が得られたのです。

実験では核攻撃に匹敵する線量を猿46匹に浴びせ、60日後の生存率を調べてみました。すると、ニューポジェンを投与しなかった猿は22匹のうち41%しか生き残れなかったのに、投与した猿は24匹のうち79%が生き残っていたんです。

FDAの報告書にはこうあります。

放射線・核を浴びた場合に使うFDA認可薬ができれば、かかる緊急事態にも薬品の入手が可能となる。

5月3日(米時間)には初会合を持って承認に耐えうるかどうかを話し合いました。ちょっと結果はまだわからないのですが、なにしろ核攻撃による被曝の治療薬は検討すること自体、今回が初めて。アメリカの今の危機意識が伺えますね。

Bloomberg

ASHLEY FEINBERG(米版/satomi)