グーグルグラスは目に悪い? 専門家の意見を聞いてみました

2013.05.08 19:00
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グーグル自身も「子供は使用禁止」って言ってますが...。

グーグルグラスを使えば、いろんなことができます。今出回ってる、グーグルグラスで撮影した動画を見るだけでもワクワクです。でもメリットはさておき、デメリットはないんでしょうか? たとえばずっとスクリーンを見っぱなしになることで、目が悪くなったりはしないんでしょうか?

それというのもグーグル自身が、グーグルグラスのFAQの中で強めの警告を出しているんです。(以下の太字は米Gizmodoによる)

グーグルグラスは万人向けではありません。

メガネをかけた場合と同じように、眼痛や頭痛を感じる人がいるかもしれません。レーシック手術を受けた人は、グーグルグラスを使う前に、目の負担によるリスクについて医師に相談してください。視力の発達を妨げる可能性があるので、13歳以下の子供にグーグルグラスを使わせないでください。また、子供はグーグルグラスを破損してケガをする可能性もあります。グーグル利用規約では、13歳以下の子供に対してグーグルアカウント登録を許可していません。もしグーグルグラスが自分には合わず、返品したい場合は、適用される返金期間終了前にお願いします。


13歳以下はダメ、なんて言われると不安になります。でも専門家は、これは法的リスクを考慮して極端に慎重な姿勢を取っているだけではないかと見ています。パシフィック大学検眼学科、視力研究所(Vision Performance Institute)ディレクターのジム・シーディ博士は、米Gizmodono取材に対し次のように語っています。



スマートグラスが子供に対して有害だとする理由は、特に見当たりません。子供の使用に対する警告は、念のためということと、法的な意味でも慎重を期するべきだという考えから来たものでしょう。スマートグラスがもっと広く使われるようになれば、そして私はそうなると予想していますが、子供にももっと安心して使わせられるようになるでしょう。


というわけで、子供と大人で特に違いはないみたいです。じゃあ、大人も含めて本当に害はないんでしょうか? 我々は1日中ラップトップやタブレットやスマートフォンの画面を見っぱなしで、それは決して良いことじゃないのはわかっています。目の痛みやドライアイや、その他もろもろのつらい症状を引き起こしています。

でも、グーグルグラスの「画面」は、従来のデバイスの画面とは使い方が違います。我々とパソコンの画面は1日数時間以上のお付き合いですが、グーグルグラスの場合、画面を見る時間はもっと短いことを想定して作られています。つねに身に着けていたとしても、画面を見るのはある種の機能を使っているときだけ、たとえばメッセージに返信するときとか、ナビゲーション機能を使っているときくらいです。スクリーンがいつも目の前で動き続けてるわけじゃありません。それに今のグーグルグラスだと、ずっと使い続けていたらバッテリーがせいぜい1時間しか持ちません。

そんな事情もあって、専門家はスマートグラスに関してそれほど心配していません。前出のシーディ博士は、スマートグラスをかけることで異常が起きるリスクは特に予想できない、目に損傷を与える理由も見当たらないとしています。

それにグーグルグラスには、意図的かどうかは別として、スクリーン使用が最小で済んだり、不要になったりするような作りになっている部分がいろいろあります。たとえば動画撮影は、デフォルトでは10秒間しかできません。また、テキストメッセージを書くときも音声で入力可能で、スクリーンを見る必要がありません。そういう意味では、スマートフォンの液晶を見ながらメッセージを書くより、グーグルグラスを使った方が目に優しいくらいです。グーグルグラスをかけた人はサイボーグみたいに見えるかもしれませんが、それはテクノロジーによる人間の負担をむしろ軽減するものなんです。

ただシーディ博士は、小さいながらも可能性のあるリスクを指摘しています。それは、目で見ているものと現実のずれから来るといいます。人間が空間を移動するとき、脳に自分の位置を感知させるような機能があります。でも何らかの別の刺激があると、たとえば目の前に地図がちらちらしていると、脳が混乱してめまいがしたり、ひどい場合は吐き気を催したりする場合がありえます。シーディ博士が視力研究所で3Dに関する実験をしたとき、そういった症状を訴える人たちが実際にいたそうです。

でも、そんな空間認識の問題は、それほど多くの人に起こる問題じゃありません。ハーバード大学の教授イーライ・ペリ博士は、最近のグーグルとの対話の中で「こうした問題はおそらく非常に小さいもの」と言っています。

「この種のシステムに適応するのにちょっと長く時間がかかる人もいます」とペリ博士。「それは予想の範囲内です。もっと深刻な結果、たとえば混乱や方向感覚の喪失といった症状がありうるとする仮説がメディアで取り上げられたり、90年代の文学作品でも題材にされました。でもそうした仮説は、ユーザーを完全に取り囲むようなバーチャルリアリティタイプのディスプレイによるものでした。」

グーグルの広報担当者からも、以下のようなコメントをもらいました。



グーグルでは快適なデザインや安全性について研究してきており、懸念材料は見当たりません。今後もその点は慎重に見ていきます。また開発プロセス全体を通じて、眼科医と協力の上で進めています。


グーグル自身がポジティブな見解を持っているのはある意味当然ですが、新種のデバイスって、最初のうちは人体への影響とかプライバシーとかいろんな懸念を指摘されるのが常です。グーグルグラスがメインストリームの存在になる頃には、こんな心配も目に入らなくなっていることでしょう。


Leslie Horn(原文/miho)

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