アップルが中国のスティーブ・ジョブズから盗むべきこと(動画あり)

アップルが中国のスティーブ・ジョブズから盗むべきこと(動画あり) 1

水曜NYタイムズ経済面トップにスティーブ・ジョブズの新製品発表っぽい写真が出ててア~レレ~?と思って見直したら、なんのことはない、中国のスティーブ・ジョブズ、小米(Xiaomi)の雷軍(レイ・ジュン、Lei Jun)CEOでした。

黒シャツにブルージーンズ、辛うじてシューズが違う(ジョブズはニューバランスだけど雷軍CEOはコンバース)ぐらいで、プレゼンが中国語じゃなかったら、ジョブズって思っちゃいます...よね?

でもただのパクリと思いきや。小米は今絶好調で、「東のアップル」とまで呼ばれてるのです。

もちろんそう呼ばれるのには、CEOのキャラ、ビジネスの進め方、プレゼン、服装がジョブズだから、というイメージの刷り込みも大きいけど...。昔ジョブズの本を読んで、その戦略を真似ることに決めた、と雷軍CEO自身も公言し、本当にジョブズの言葉をプレゼンでも使い回していますからね。例えば最近も「これまでどの会社もやらなかったようなことをやる」と喋りましたが、あれはジョブズが初代iPhone発表のとき(動画)に使った台詞...。

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しかし、小米は創業3年で、初のスマホ「Mi-1」は2日で完売し、携帯販売台数は今年なんと1500万台超を見込んでいます。ひと真似かどうかに関係なく、これはどの企業も無視できない実績では? 

そこで、ここではアップルが小米に学べることだってあるんじゃないか、という視点から、いくつか考えてみました。

サプライチェーン: 小米の戦略はなにも、ステージでスニーカー履いたり、情報を小出しにすることだけじゃありません。小米はアジアのサプライチェーンを味方につけているんです。アップルはその辺があんまりうまくやれてないようで、その実態は昨年ピューリッツァー賞に輝いたNYタイムズの連載「iEconomy」でも詳しく報じられています。小米は間の業者とどうこう問題が起こる心配もありません。中抜きなので。工場から消費者に直販にして、双方節約できるようにしてるんです。

オープンさ:  アップルは秘密主義で有名ですが、その戦略も近頃はやや魔力に衰えが。 これに対し雷氏の新製品開発に対するアプローチはまるで正反対。しょっちゅう喋るんです。それも繰り返し繰り返し。 事情通のデビッド・バルボザ(David Barboza)さんはこう説明してます。「小米は...デザイン・機能をオンラインのMi-Fansっていうとこでアウトソースしてるんだ。で、毎週金曜日にOS新バージョンをリリースして新機能を投入し、Mi-Fansのみんなを喜ばせてるのよ」

会社丸ごと:  最後はこれ、小米そのものを盗ってしまうのです(あー書いてしまった)。中国はアップルにとって喉から手が出るほど欲しい新興市場です。現金1450億ドルも持ってるんだから、その一部で中国で今一番ホットな会社が買えるなら安い買い物。もうここまで似てるんだから、マーケ部同士の合併もきっとお茶の子ですよ。雷CEOは中国で半神半人か何かのように思われてるので、彼を引込めばアップルも中国テックシーンでさらなる信望を勝ち得ることができるでしょう。

今はすっかり雷軍CEOの経営哲学になっちゃってますが、もともと他社からアイディア・戦略を盗れと説いたのはスティーブ・ジョブズです(パブロ・ピカソの受け売りだけどね)。アップルがまたやっていけないという理由はどこにもないと思いますよ。

New York Times

ADAM CLARK ESTES(原文/satomi)