ネット大手9社のサーバーも見られてる? 米政府の極秘国民監視活動「PRISM」の極秘資料がリーク、各社関与を否定

2013.06.08 16:30
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マイクロソフト、ヤフー、グーグル、フェイスブック、アップル、スカイプ、AOL、YouTube、PalTalk...いやもう、逃げ場なし。

通話記録回収のスキャンダルに追い打ちをかけるように、今度は国家保安省(NSA)が米テック大手9社*のサーバーから利用者データを回収しまくってるらしいことが、ワシントンタイムズの調べで明らかになりました。

同紙が入手したトップシークレットのプレゼン資料によると、この超極秘国民監視プログラムのコードネームは「PRISM(プリズム)」で、回収が始まったのは2007年から、となっています。

集めてるデータは、メール、写真、音声、動画、文書、接続ログなど。基本的に欲しいものはなんでも、ですね。規模もさることながら完全に合法というのが、怖いですね。

この包括的命令は進め方も怖くて、PRISMの分析者はまず「selectors(検索ターム)」から外国人かどうかを見分けます。当たる確率はたったの51%なんですが、まあ、これをやればあとは情報収集がスタートできるのです。

回収データの中身ですが、ネットの動きはもう全部見張られてると思った方が良さそう。Facebookなら例えば、Facebookが持っている「各種ソーシャルネットワークサービスを検索対象とする大規模な検索・監視機能」にも100%アクセスできます。Skypeは「音声・動画・チャット・ファイル転送」。Googleは「Gmail、音声、ビデオチャット、Google Driveの保存ファイル、写真ライブラリ、検索タームをライブで監視」 。入力する先から監視されてるようなのです。

以下はPRISMに各社協力を始めた順番を示したチャート。


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英紙ガーディアンによると、一番早かったのはマイクロソフトで2007年。次にYahoo(2008年頃)、Google、Facebook、PalTalk(2009年)、YouTube(2010年)、SkypeとAOL(2011年)と続き、最後はアップル(2012年)です。PalTalkというのはシリアの内戦で連絡手段に使われてるものです。

Twitterの不在が目立ちますが、この9社だけでも十分ネットの動きは網羅できそう。

企業はお上の言うことには逆らえません。PRISMに協力を拒んだら訴えられるだろうし(極秘事業でそれはないと思うが)、日和れば何かと自社サービスに便宜を図ってもらえそう。だとすれば、チョイスは自ずから見えてるようなものですよね。


アップルからは「プリズムなんてもの聞いたこともない」と早速否定のツイートが出ました。




するとグーグルのラリー・ペイジCEOからも「なんじゃそりゃ‥‥?」という否定の声明が。やはりアップル同様、「PRISMなんて昨日初めて聞いた」って書いてますよ。


するとフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOからも否定の声明が。「そんな命令がきたら断固戦う」って書いてます。

ワシントン・ポストが掴まされたのは偽物なんでしょうかね。本物だとして、さて、どっちの言うことが本当なんでしょう。


*UPDATE:「9社」を「7社」(Skypeはマイクロソフト、YouTubeはグーグル)に一瞬変更しましたが、NYタイムズとかは9社なので戻しました(汗)。

UPDATE2:ジェームズ・クラッパー(James Clapper)国家情報長官がPRISMについて声明を発表。これは「外国諜報活動偵察法(Foreign Intelligence Surveillance Act:FISA)702項に基づく議会の承認を得た合法な活動である。米国市民が標的ではない」としました。オバマ大統領の釈明記者会見はこちら


[Washington Post, The Guardian, Image Credit: The Guardian]

CASEY CHAN(原文12/satomi)
 

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