なぜ壊れない? 古代コンクリートの謎がまたひとつ解明

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何千年も昔の人類より大抵のことはうまくできている今日このごろですが、そうじゃないものもあるんですね。

例えば、ローマン・コンクリート(古代コンクリート)。

今のコンクリートでは到底及ばぬほど長もちするのですが、その秘密は一体なんなのか? 二千年の謎がまたひとつ解明されました

コンクリートは現代建築には欠かせないものです。一般によく使われる「ポルトランドセメントPortland cement)」は、セメントの強固材として200年近く前から使われています(日本では1875年に宇都宮三郎の会社が初の国産に成功)。が、耐久性の面ではローマン・コンクリートの足元にも及びません。イタリアには何千年も前からあるコンクリートの港が今だに健在ですが、ポルトランドセメントのコンクリートは「塩水に浸かると、もってもせいぜい50年が限界で、あとは侵食が始まる」(UCバークレーMarie Jackson博士)んですね。

そこで欧米各地のラボで調べてみたところ、最強のローマン・コンクリートは石灰と火山岩を一定割合いで混合したものだとの結論に達したのです。成果は「Journal of the American Ceramic Society(米セラミック協会ジャーナル)」とアメリカの鉱物学会誌「American Mineralogist」に掲載中。

石灰と火山灰って話は前からあった気もするのですが、プレスリリースにはこうありますよ。

ローマ人は石灰と火山岩を混ぜてコンクリートをつくった。水中の構造物の場合は、石灰と火山灰を混ぜてモルタルをつくり、このモルタルと火山性凝灰岩を木製の型に詰めた。これは海水に触れると瞬時に熱の化学反応が引き起こされる。 石灰は水和され(=水の分子が構造内に取り込まれ)て火山灰と反応し、構造物全体をひとつに固める役割りを果たした。

優れた点は強度だけじゃありません。ポルトランドセメント製造は環境に良くなくて、そのCO2排出量は今の産業全体の実に7%にも相当するのですが、ローマン・コンクリートはものすご~くエコなんです。

このローマン・コンクリートの原理を今の建築に活かせないかという研究は日本でも盛んに行われています。古の知恵に学ぶべきことはまだまだありそうですね。

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ERIC LIMER(原文/satomi)