科学的に完璧なアップルパイを焼くポイント教えます。

科学的に完璧なアップルパイを焼くポイント教えます。 1

アメリカ人にとってアップルパイは「おふくろの味」なんだって。

ということでNew York Timesがついに専門家をよんで、ザンネンなアップルパイにならないようにするポイントを定義しちゃいました。

ばかばかしい~って思うかもしれませんけど、AmyさんUCLAで「アップルパイのデリケートな科学」という授業をしている方で、お話を聞くと「ふむふむ、なるほどぉ~」なポイントが沢山あるんですよ。

 

 

色の科学

コンガリとキツネ色だとおいしそうだし、実際に香りは味に影響が出てきます。これは有名なメイラード反応のおかげ。アミノ酸と糖を加熱すると化学反応が起きて褐色変性し、クラスト(パイ生地)に完璧なツヤが出るんです。完璧なメイラード反応を起こすためには、焼く前に表面に卵白と生クリームを混ぜた液を塗っておくこと、これはプロテインの中に含まれている乳糖が効果を発揮してくれるから。そして最低でもオーブンを375度以上(摂氏190度以上)に設定すること。

クラストの構成

小麦粉が水に出会うと、小麦グルテンネットワークが形成され、生地に構造を与えます。でも、クラストが堅くなりすぎないように、そんなにグルテンに働いてもらいたくありません。そこで、水の一部をアルコールか酢に置き換えると、グルテンの構成を和らげることができるんです。いろいろなアルコールで試してみたところ、生徒から評判が良かったのはラム酒とウォッカでした。ビールと炭酸水を加えたクラストも軽く焼きあがっていいのですが、ラム酒とウォッカほどの効果が発揮されていませんでした。じゃあ、水を全部アルコールに置き換えてしまえば、サックサックのクラストになるじゃん! と思うかもしれませんが、水を全部アルコールにしてしまうと、クラストに加えたお酒の香りが残ってしまうんです。ラム酒の場合は、それはそれで良い香りだったので、お好みならどうぞ。

ホロサクなフレークの形成

バターの中には、小さな水滴がたくさん含まれているけれど脂肪分のマトリックスによって消えています。これがサクホロッの極めて重要なモトとなっています。生地を焼いている間、この水滴が蒸気に変わり、クラストの中に閉じ込められ、生地の中にエアポケットができ、それがサクサク感を出してくれるんです。

よく、お菓子やお料理にバターを使うとき、リッチな仕上がりにしたい場合脂肪分が高く品質の高いバターを使いますが、パイ生地を作る時には、水分量が多く脂肪分の少ないバターを使用したほうが良いんです。エアーポケットが多く形成されるので。ちなみに、アメリカのバターはヨーロッパのバターと比べてより高い水分量を含んでいるので、エアーポケットが多い、サクホロッなクラストを作ることができます。

空気穴

リンゴはパイを焼いている間、蒸気の主な供給源です。リンゴから水分が蒸発してカサが3分の1になるぐらいなので、すべての蒸気がパイの中に閉じ込められてしまったら、ものすごく膨れ上がってしまいます。なので、それを防ぐために、約前には表面に空気穴をあけましょう。

リンゴの切り方

パイを焼いている間にリンゴの水分はガスとなりエアーポケットを拡大してくれると同時にリンゴは縮んで柔らかくなります。すると、クラストとフィリングの間に大きな隙間ができてしまいます。なので、リンゴ、モモなどのフルーツが詰まっているパイに関してはスライスするのではなく、くし型に切ってください。そして、並べたら上から軽く押さえて平らになるようにします。すると、焼きあがった時に表面にヒビが入ったり真ん中が陥没してしまうのを防いでくれます。

バターのサイズ

クラストの生地を作る時、小麦粉に角切りにしたバターを入れるけど、このバターのサイズを注意することによって、クラストの出来が違ってきます。あなたが、小麦粉とバターを混ぜた後に水を加える時、小麦粉を水がグルテンを形成しようとするのをバターが妨げます。

バターの角切り達が大きすぎると、小麦粉と脂質の接触が少なくなってしまいます。そうすると、水と小麦粉が仲良く混ざりあってしまうので、グルテンが沢山形成され、堅いクラストになってしまいます。なので、ちょっと面倒かもですが、目的別に、大きなエアーポケットを作るためにアーモンド・サイズのバター脂質が生地の中で均等に配分されるようにグリーンピース・サイズのものを用意しましょう。

パイの幾何学

キツネ色にサクホロっと焼けたクラストと完璧に調理されたフィリングの体積比も重要だし、パイの高さや表面だっておいしいパイにとっては重要です。もし球体だったら、ちゃんと調理される前に真ん中だけ焦げてしまいます。ピザみたいに真っ平なパイだと、水蒸気で蒸される工程が少なすぎます。なので、パイ皿を使って、ちょうど良い高さのあるパイを焼きましょう。

食べるときの温度

パイを提供するときの温度はとても重要です。焼きたてだと、中身のフィリングの粘性が低くサラサラっとして水っぽくなってしまいます。これは、高温だとそれぞれの分子がお互いに通り過ぎるのが速いから。なので、よく冷ましてから食べましょう。また、冷ますことによって、果物のペクチンも凝固され、切り分けた時にフィリングが流れ出ることなく綺麗な形をキープすることができます。食べものは見た目も大切ですからね。

確かに、お菓子って材料の分量を間違うと膨れてくれなかったり、混ぜ方、混ぜ具合によって出来上がりが全然違ったりします。細かいようだけど、ポイントポイントを気を付ければ、おいしいパイが作れるんです! 覚えておくべき項目を簡単にまとめるとポイントは9こ。

・バターの角切りはアーモンドサイズとグリーンピースサイズの2種類用意

・水分量が多く脂質の少ないバターを使う

・リンゴは、くし型に切る

・生地のお水の一部をラム酒かウォッカに変える

・パイ皿使う

・空気穴開ける

・表面に卵白を塗る

・375度以上(摂氏190度以上)の高温で焼き上げる

・冷ましてから切り分けて食べる

Amyさんのアドバイスを参考にして、アップルパイ作ってみてはいかが?

New York Times

Kelsey Campbell-Dollaghan(原文/junjun )