アドビもハード進出。スタイラスMightyと定規Napoleonを来年発売

アドビもハード進出。スタイラスMightyと定規Napoleonを来年発売 1

へー鉛筆ってもともと三角だったんですね! 知らなかった!

アドビが三角柱のスタイラス「Project Mighty」とデジタル定規「Project Napoleon」でハード製造に乗り出します。

今年4月の発表段階では「飽くまでも試作品」と慎重な表現に留めたアドビですが、昨日の記者会見でデザイントップのゲオフ・ダウド(Geoff Dowd)氏がどちらとも2014年上半期発売だぜって断言しましたよ。

製品化に向けては、アップル初期デザイナーだったロバート・ブラナー(Robert Brunner)氏が創業したサンフランシスコの製品デザインスタジオ「Ammunition(アミュニション)」が協力しています。

「我々が目指しているのはクリエイティブなハードウェアの標準の開発です」、「こういう新しいツールを推進する中に商機があると考えています」(ダウド氏)

「Mighty(マイティー)」は3ヶ月前Adobe Max会議で見たものと一緒です。感圧スタイラスで、後ろにUSBポートがついてる充電器×保護カバーの白ケースつき。ハイドロ成形アルミの塊で一石二鳥とは…巧いですね。

あとひとつ面白いのは冒頭で述べた三角の起源です。もちろんエルゴノミクスを考慮した持ち易いデザインを採用したわけですが、三角柱は最初の鉛筆へのオマージュでもあるんだとか。ダウドさん曰く、六角の方がひとつの材木から沢山鉛筆がつくれるってメーカーが気づいて移行するまで、最初はみんな三角鉛筆作っていたんだそうですよ?

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スタイラス使ってる人ならMightyはすんなり馴染むと思いますが、新しいのはNapoleonですね。「デジタル定規(digital ruler。rulerには征服者の意味もあるのでナポレオン?)」というこれまでにない種類のハードなんで。

長さは3インチ(7.6cm)で、タブレットの上に置いて使います。いろんな形から好きなものを選びながら、直線から始まって三角や円が描けるんですね。Napoleonはデザイナー・設計者向けにアドビが出しているスケッチ専用アプリ「Project Parallel」と抱き合わせて使います。

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カスタムの図形ライブラリ(French Curveコレクションなど)をダウンロードすれば同じように使えます。このNapoleonの面白いところは画面上の描きたいところに定規持っていってシャカシャカ動かさなくても、好きなラインや形を選ぶだけで描けてしまうところ。その意味では「定規」という言い方は正確じゃなくて、補助のスタイラスと考える方が正解かも。Napoleonはマウス、指先、デジタルガイドのハイブリッドなのです。

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Napoleonはデザイナーに大きな可能性を開くものですね。これに合わせてアドビもクラウド中心の新機軸で新たなソフトウェア開発をプッシュできそうです。Kuler統合に加え、チームでは「Project Contour」というアプリも現在開発中です。これは携帯で何かオブジェクト(例えばイームズのチェア)を撮ると、そのラインがタブレットの線描に取り込まれるやつ。いわばIllustratorのLive Traceツールのモバイル版ですね。

これ以外にもCreative Suiteのツールは、特定の機能をベースにアプリを作りたいデベロッパーを対象に公開していく予定だとアドビのエクスペリエンスデザイン部門VPのマイケル・ガフ(Michael Gough)氏は話していますよ。

「デザイナーは1個の巨大なツールを使わなきゃならない、という発想は過去のものになる」と語るガフ氏。時代は変わりますね。

MightyとNapoleonはアドビの新しい夜明け。これ単発で終わるのではなく、クリエイティブ系ハードウェア・メーカーとしてのアドビの未来に向けた第1歩なのかもしれません。「まだ発表できる段階ではないけど、ちょっと病みつきになってしまったところです」とガフ氏も話していましたからね。スタイラスと定規は2014年上半期発売。詳細はこちら(日本語)

KELSEY CAMPBELL-DOLLAGHAN(原文/satomi)