画面にペタッ。透明な伸びるイオンのスピーカー(動画)

画面にペタッ。透明な伸びるイオンのスピーカー(動画) 1

窓ガラスみたいにスッケスケ! 

写真の真ん中に見える透明のものは、ハーバード大が開発した透明ジェルの伸びるイオン導電体スピーカーです。20ヘルツから20キロヘルツまで可聴音域はあまねくカバー。音質もなかなかのもんですよ。

構造は比較的シンプルで、真ん中にあるのはただの透明な伸縮性の絶縁体のゴム。これを塩水ジェルの薄膜(塩水を含ませたポリアクリルアミドのハイドロジェル。電解質の役割りを果たす)で挟んでイオン導電体をつくり、銅電極に繋いで高圧の電気をブラストすると全体に伝わって、ゴムが震えるんです。

実働シーンをどうぞ。全音域テストの後、YouTube動画を再生しながらデモしてますね。

これだけ透明で薄いんだからテレビの前にペトッと貼ってやれば、外付けスピーカーなんて置かなくてもサウンドが確保できるんじゃ…と開発者のジョンユン・サン(Jeong-Yun Sun)さんとクロストフ・ケプリンガー( Christoph Keplinger)さんは考えています。

画面にペタッ。透明な伸びるイオンのスピーカー(動画) 2
こんなに伸び~る

ほぼ透明な外観もビックリですが、研究者一番のときめきポイントはイオン導電体。電子でシグナルを伝えるのが通常の電気なら、イオンの電子装置はイオン(電気を帯びた原子)でシグナルを伝える装置のことなのですが、これで既存の電化製品が動かせることを実証した初の装置ということで注目を集めています。

既存の電化製品よりもっと伸縮自在で応用範囲も広いため、イオン導電体はこのスピーカーのようなものから人工臓器のようなバイオメカニカルな器具まで、様々な用途に期待がもたれています。そちらはともかく、これが実用化されたら世界で最もクールでラウドでクリアなスピーカーの新分野確立になりそうですね。

[New Scientist, Harvard]

Photo by Eliza Grinnell, Harvard SEAS Communications

ADAM CLARK ESTES(原文/satomi)