糞便移植(って何?)がラクになる方法、開発される

糞便移植(って何?)がラクになる方法、開発される 1

もうウン○食べなくていいんです!

クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症という病気の治療法として、糞便移植なるものがあるそうです。つまり誰かの便を患者さんの体に入れてあげることで、必要な腸内細菌を便と一緒に引っ越しさせるんです。といってもさすがにスプーンとかですくって食べる感じじゃなくて、鼻とか口からチューブ経由でか、肛門から浣腸で入れるらしいんですが、どっちにしても他人の便を体に入れるなんてやっぱりかなり抵抗があります。

そのためカルガリー大学のトマス・ルイ博士は、便から役に立つ細菌を全て取り出して、カプセルにする方法を考え出しました。元になる便(たいてい患者の親族のもの)を採取し、粉砕・浄化してカプセルに詰めるんです。カプセルは消化管に届くまで、しっかり閉じ込められてます。クロストリジウム・ディフィシルを退治する過程で他の良い菌も一緒に死んでしまうので、カプセルによって胃腸システムの中に細菌を送り込み、元の健康な状態に戻してあげるんです。「錠剤の中身には、便は含まれていません。便の中の菌だけです」とルイ博士はAPに語っています。「だから患者は、便を食べているわけではありません。」

クロストリジウム・ディフィシル感染症には、激しい嘔吐や腹痛、下痢の症状があります。アメリカでは毎年50万人がかかって、そのうち1万4000人が亡くなっています。実験では、強い抗生物質も効かなかった患者27人がこのカプセルのおかげで回復しました。なのでこの治療法を確立できれば、今困っているたくさんの人を救えることになります。

現在この手法の課題は、患者ごとに錠剤をカスタムメードにしなくちゃいけないってことです。でも研究関係者は、どんな患者にも使えるような便を持つユニバーサルドナーが見つかるだろうと希望を持っています。いつか、血液バンクならぬ糞便バンクのシステムができるかもしれませんね。

CBS/AP、Image by Shutterstock/ollyy

Adam Clark Estes(原文/miho)