iPad mini Retinaをレビュー、「疲れ目に優しいタブレット」

iPad mini Retinaをレビュー、「疲れ目に優しいタブレット」 1

発売から一週間。RetinaになったiPad miniの使用感はどんなもんなんでしょ? 早速レビューしてみましたよ!

去年 のiPad miniはあらゆる意味で限りなく完璧に近い物でした…ある一点を除いては。一回り大きくRetinaを搭載したiPadや同サイズの競合タブレットと比べると、ディスプレイが残念な仕上がりでした。それと比べて今年は? もう、大喜びでした。

iPad mini Retinaってどんなもの?

まずね、うっとりします。

Kindle FireやNexus 7等の同サイズタブレットと一緒にしちゃいけません。それはまるで子熊とフグとを取り違えるようなものです。それぞれ全く異なる種であるように、全く異なるデバイスなんですから。それにiPad miniに取って代わる、最も使い勝手の良いデバイスはiPad mini自身なんです。

もっと厳密に言えば、致命的なほど動力不足のディスプレイを搭載したことで未完成だった昨年のモデルに対し、Retinaを搭載した今年のminiはとても美しいハードウェアと言えます。なので今年のiPad miniは、その手直し版と言えるのです。遅すぎたRetinaディスプレイとパワフルな中身を搭載することで、Appleが製造した「素晴らしい」デバイスのひとつを「完璧」へと昇華したのです。条件が合えば、買うべきタブレットと言えるでしょう。

注目すべき製品か?

Google、AppleやAmazon間のタブレット市場の競争は一旦置いといて…各社がたくさんの利害関係にあることは事実ですし、私たちのPCの未来はタブレットに、もっと具体的にいえば、各社が用意したプラットフォームに懸っているのです。でもそれはユーザーには関係ありません。

先代miniは長年で初めて、ユーザーの心配をよそにApple製品としてカテゴリー内での競争力がなかったからこそ、iPad mini Retinaが重要なのです。もし去年のminiを購入してしまったなら、その代金で他に買えたものよりも性能の劣るものに払い過ぎてしまったといえますが、それはもはや問題ではありません。

デザイン

今年のiPad miniの見た目は去年とそっくりです。Retinaディスプレイとそれを動かすために必要なパワーを収容するため、0.05ポンド(約30g)重く、0.01インチ(約0.3mm)厚くなった以外は全く変わりません。気付かないと思います。例え気付いたとしても気にならないでしょう。もし、これっぽちでも気になる人なら…スタバで注文が間違えられた時に一緒にいたくないですね。

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もし去年のminiや、スーパーマリオがパワーアップしたかのような今年のiPad Airを使っていないとしても、一回り小さいバージョンであるiPad mini Retinaは一番魅力的なタブレットだと思います。

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iPad miniは写真から見て取れる以上に先代モデルとは感じが変わってて、ずっしりとバランス良く、まるで以前のイメージから脱却しようとしているみたいです。ベゼルの細さには今もワクワクしますし、背面が陽酸化処理されているため、片手持ちで歩き回っても手から滑り落ちる心配はなさそう。

デザイン上でただ一つ残念だったのが、スピーカーの位置です。今回もデバイスのボトム、lightningコネクタの両脇に配置されていました。元々音量が小さいのが、ランドスケープモードにした瞬間、手のひらに覆われてしまいます。ヘッドフォンなしで映画を見たり、ゲームをしたりする場合はくぐもった音で我慢するか、それを防ぐために変な持ち方をするかの二者一択です。

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先代と比べてデザイン上で唯一違う点は、iPad miniにはシルバー、もしくはブラックの代わりにスペースグレイという色の選択肢があること。色の名前を言うのが楽しいし、派手すぎないからスペースグレイをおススメしますね。

使ってみた感じ

初めて眼鏡をつけなくちゃいけなかった日はトラウマものだったんですが、木々の葉っぱ一枚一枚が落ちてゆくのが見えるようになったのがとても新鮮でした。去年から今年のminiへのアップグレードは、それほどドラマティック! だったのです。

去年のminiでぼやけていたテキストは、(デフォルトで文字は小さいままだけど)くっきりシャープになり見やすいです。ビデオもぼんやりと地味だったのが、臨場感のある画質になりました。以前は読みにくく楽しめなかったコミックも、未だに見にくいものはありますが、それ以外は全く問題なく読めるようになりました。

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それにしてもディスプレイが素晴らしい。iPad miniが去年搭載すべきだったディスプレイでもあり、Kindle Fire HDXやNexus 7といったライバルと比べて明らかに高品質というほどではないものの、大きいですね! 褒めてはいるんですが、Appleは初めっからRetinaを搭載すべきだったと思いました。

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もう一つ、iPad mini Retinaの注意点があります。

屋外での使用です。昨年のモデルと同じく、とっても反射するんです。日陰になっている玄関先のポーチに座っていても、画面の明るさのせいでInstapaperに投げた記事よりも、自分の顔の方がハッキリと見える気すらします。iPad Airであればそれほど問題にはならないのですが、元々ポータブルだという性質上、iPad miniは上着のポケットに投げ込んで、お外に持って行く使い方をします。でもこんな感じだと、いざ公園に着いても、曇ってほしい、せめて木陰がないかと思ってしまいそうです。

ピクセル数がぐーんと増えたことで、より多くのパワーも必要となりますが、iPad mini RetinaのA7チップならタスクに耐えられます。昨年のモデルから中身がアップグレードにも関わらず、驚くほど速さではありませんが…(モーションセンサーのM7コプロセッサも搭載されていますが、ジョギングにでも持って行かない限り、作用することはありません)。

日常的に使うのには充分ではあるものの、ヘビーなマルチタスクユーザーなら、時々カクカクするのに気付くかもしれません。僕はDead Trigger 2を問題なくプレイ出来たものの、一時中断することが度々ありました。

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良いところは、iPad miniはゲームをするのにはとても良いサイズ感であるということ。iPad Airのように親指を限界まで伸ばしたり、親指同士が離れすぎていると感じることもないです。グラフィックやポータビリティ、そしてInfinity Blade IIIプレイ時の操作が簡単ということもあり、iPad miniはタブレットというよりもポータブルゲームプレイヤーのように感じます。

ついでにアプリの品揃えについても言わせてください。タブレットに限って言うと、品ぞろえ豊富で、そしてより良質なアプリとコンテンツがあるAppleに軍配が上がります。これについて異論はあるかもしれません。でもそれは間違っています。

Androidのタブレット用アプリの品揃えは未だにスマホ用アプリを拡大しただけのものがほとんどです。App Storeでのショッピングはまるで、大きくてキレイなショッピングモールに行くようなものですが、Google Playでのショッピングは閉店間際の露店みたいなもんです。

カメラについては最後までとっておきました、というのも、このデバイスでもっとも避けたいことですからね。それなりには良いものの、下の画像のようにiPhone 5sには劣るクオリティです。両製品で撮った画像をフルサイズにして並べると、正直、使いたくないな~と思いました。ピンチインすればウェブに掲載しても差し支えない程度の画質になるかと。

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好きなところ

去年のiPad miniは限りなく完璧に近いデバイスでした。唯一の欠点であるディスプレイを除いては。そのせいで、まるで使えないシロモノとなっていました。iPad mini Retinaはその欠点を直しただけでなく、iOS 7を搭載したことで明るく輝かしいretinaの素晴らしき世界を見せてくれたのです。

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昨年、iPad miniを使い易くしたものにした細かな点も引き続き採用されています。例えば、8.5×11インチの用紙と同じ4:3の比率も読書やお手軽なネットサーフィンには理想的で、それに比べるとKindle Fire HDX とNexus 7は窮屈に感じられます。不思議なことにバッテリーの持ちが宣伝よりも良く、度重なるヘビーな使い方をしても11時間以上持ちました。

少し変かもしれませんが、TouchIDがなかった点も気に入ってます。もし搭載されていたなら、必要ない機能のせいで値上がりしていたでしょう。

何よりも大切なことは、2つ目のデバイスとして完璧であるということです。

好きじゃないところ

値段については今まで言及しませんでした。それぞれの価値によるところですし、みな予算は違いますから。なので、今言わせてください。僕は値段は気に入っていませんし、ガッカリしました。適正だと思っていた価格よりもずっと高かったから。400ドル(国内41900円)ですよ。

説明すると、先代のiPad mini よりも70ドル値上がりしていて、230ドルのKindle Fire HDXやNexus 7の倍近い価格なんです。そもそもiPad miniのが大きいし、より多くの事ができますから、比較対象としてフェアじゃありませんよね。170ドルも多く払う気があるかどうか、あなたと予算次第かと…

もう一つの不満は小さいもので、個人の好みによります。スピーカーは未だにそれほど良くないし、配置もよろしくない。大容量のロード中は重くなりますが、怒るほどではありません。あと、ピクニックに持って行くには反射しすぎる。アスペクト比は読むのには最適ですが、メールボックスのサイズ感はなんだか大きくなり、しっくりきませんでした。

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そのくらいですね。山積みになるほどの欠点とは言えません。

買うべきか?

購入しない唯一の理由は、そもそもタブレットを買いたいかどうかと、個人の好みと予算の問題でしょう。2つ目のデバイスのために500ドル(国内51800円。正直いえば16GBじゃ持ちません。32GBは100ドル上乗せされます)出せますか? 10インチタブレットより持ち運びし易いから、小型タブレットのが最適だと思いますか? 既にAppleのエコシステムに注ぎ込んでいますか? 答えが「イエス」なら、買わない手はないでしょう。

でも、僕自身は買わないと思います。なぜかというと、僕のiPadの使い方は旅行中に映画をみたり、雑誌を読んだり、パソコンのところまでいくのが面倒なときにメールチェックをするくらいなんです。もっと操作するスペースがあり、より大きいディスプレイで遊びたい。もし一回り小さなタブレットが欲しくなったら、ほとんど迷わずにKindle HDXを選ぶでしょうね。App Storeと同じくらいAmazonでのアプリ購入にも既につぎ込んでいますし。それを無駄にはしたくないんで…

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iPad miniの一番スゴいところは、ついに選択肢が出来たということです。小さなiPadが欲しければありますし、一回り大きいのが良ければiPad Airをどうぞ。Nexus 7.やKindle Fire HDX、さらにWindowsのSurfaceといった競合があるからといって Apple製品が選択肢から抜けるということはない。大事なのは、みんなのニーズにあったタブレットが用意されているということです。そのパズルを埋める最後のピースこそが、明るくて見やすく、目的に合ったiPad miniだったのです。

iPad mini Retina スペック

• OS: iOS 7

• CPU: A7 プロセッサ

• スクリーン: 7.9 インチ 2048 x 1536 IPS

• RAM: 1GB

• ストレージ: 16 GB, 32GB, 64GB, 128GB

• カメラ: 前面120万画素720p、背面500万画素 1080p

• バッテリー: 6471 mAh

• 価格: 国内41900円~

BRIAN BARRETT(原文/たもり)