NASAではこんな方法で感謝祭の七面鳥を焼くらしい(動画)

2013.11.28 20:00
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衛星にくくりつけて、など。

今日、11月の第4木曜日は米国の感謝祭(Thanksgiving Day)、ということで七面鳥の丸焼きをする習慣になってます。普通はオーブンで焼きますが、NASAの方々は斬新かつNASAらしい、宇宙技術を駆使した方法で焼こうとしてるみたいです。どんな方法でどんな焼き上がりになるのか、見てみましょう。


パラボラアンテナ・レシピ


まずはDSCOVRミッションのシステムエンジニア、ゲイリー・メドウズ氏と、メディアスペシャリストのカール・ヒル氏によるレシピです。


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・用意するもの

‐七面鳥 1羽
‐カプトン素材にアルミを真空蒸着したシート。これはサーマルブランケットとして、宇宙船を過酷な宇宙環境や直射日光から守るために使われるものです。
巨大衛星アンテナ 1台
‐ロトポッド(回転台のすごいやつ)のR-2000と、熱感知システム。

・作り方

  1. 衛星アンテナにカプトンのシートを、アルミ面を外側にして敷く。これで反射板ができる。
  2. 熱感知システムを七面鳥の真ん中に挿し込む。そこに熱電対をつないで、温度のリミットを摂氏75度に設定。
  3. 七面鳥をロトポッドの上に刺して、ロトポッドをアンテナ中央のフィードホーンに設置。ロトポッドが七面鳥とアンテナの間に入らないように、かつロトポッドの回転軸がフィードホーンに対し垂直になるようにする。ロトポッドが30分で180度ずつ回転するようにプログラムして、回転を始める。
  4. アンテナが太陽を追いかけるようプログラムして動かす。
  5. その間にマッシュポテトとかクランベリーソースとか、付け合せ的なものを用意。太陽エネルギーをなるべく捉えられるように、お昼前後がオススメ。
  6. 調理時間は、時間帯とか気温、風速によって変わる。七面鳥の外側がちょっと乾燥するかもだけど、中身はちゃんとできてるはず。
  7. 熱電対がリミットの摂氏75度に達したら、調理完了。
 

熱真空チャンバー・レシピ


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次はサイエンスライターのエレン・グレイ氏、全球降水観測計画のプロジェクトマネジャー代理のカンダス・カーライル、Environmental Test Engineering and Integrationの部門長カルミネ・マティエーロ氏、メディアスペシャリストのロブ・ガーナー氏による、大がかりな合作です。

・用意するもの
‐七面鳥 1万2000羽
熱真空チャンバー。NASAのゴダール宇宙センターにあるやつは、高さ40フィート(約12m)、幅27フィート(約8m)あります。七面鳥が大体1立法フィート(約0.028立法メートル)くらいだとすると、熱真空チャンバーには1万から1万2000羽程度と、付け合せのイモと肉汁を受ける天板くらい入れられそうです。

・作り方

  1. 七面鳥を1羽ずつ密閉容器に入れる。これで焼き上がりがジューシーになる。そうじゃないと、真空チャンバーは乾燥機としても機能するので、1万2000羽分のパッサパサのターキー・ジャーキーができる。
  2. チャンバーは通常宇宙の温度をシミュレーションするようにできていて、大体華氏300度(摂氏約150度)まで上げられる。普通のオーブンよりは低いけど、25ポンド(約11㎏)の七面鳥なら5時間半で焼ける。
  3. 熱真空チャンバー・キッチンの最大のメリットは、調理から冷凍までを同じチャンバーでできること。1万2000羽もいっぺんに食べられないと思ったら、一気に華氏マイナス310度(摂氏マイナス約190度)まで下げて冷凍保存。

ちなみに、近々この熱真空チャンバーで全球降水観測計画用の宇宙船が超高温・超低温のテストを受けます。この宇宙船は、地球の陰から出たり入ったりすることで温度の急変化にさらされるはずなので。テストは華氏7度(摂氏マイナス約14度)から104度(摂氏約40度)の間で何サイクルか行われる予定です。これは七面鳥を焼くにはちょっと足りないですね。


太陽観測衛星レシピ


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今度はサイエンスライターのカレン・フォックス氏、ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリーの研究者、C・アレックス・ヤング氏の考案した宇宙空間での調理法です。

・用意するもの
‐七面鳥 1羽
‐NASAの太陽観測衛星、ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー

・作り方

  1. 七面鳥をソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリーの前面、太陽の方向にくくりつける。これで大体華氏400度(摂氏約200度)になる。1時間45分ほど放っておくと中まで焼ける。
  2. 最初に高温で、そのあと低温でゆっくり焼く方法もある。その場合、最初に太陽の方向にくくっておいて、しばらくしたら温度低めの別の面に移動すればOK。
  3. 地球に返ってくるまでの間に腐ったりしないように冷凍する。焼きあがった七面鳥を機体の後ろにくくっておけば、そこの温度は華氏マイナス300度(摂氏マイナス約190度)なのですぐに冷凍可能。

宇宙船にはみんな、機体の一部はすごく熱くて一部はすごく冷たいっていう問題があります。なのでなるべく温度が平均化するように、加熱・冷却システムが使われてます。

それから、さらに七面鳥の表面をカリッと焼くには、ソーラー・プローブ・プラスが有用です。これは2018年を打ち上げ目標とする宇宙船で、太陽に370万マイル(約600万km)の距離にまで迫ります。今のソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリーは9300万マイル(約1億5000万㎞)ですが、ソーラー・プローブ・プラスはそれよりも、水星よりも太陽に近づくんです。


観測ロケットレシピ


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最後はメディアスペシャリストのカール・ヒル氏によるシンプルなレシピです。

・用意するもの
‐七面鳥 1羽
アンタレス級観測ロケット
‐燃料たくさん
‐七面鳥を囲んで熱を蓄積する、レンガか石の箱のようなもの。ロケットエンジンのジェットをじかに七面鳥にあてると飛び散ってしまうので。

・作り方

  1. 七面鳥を上記の箱に入れる。
  2. ロケットエンジンを1時間45分間噴射。それだけです。



この動画は脱出システムロケットのテストで、観測ロケットよりかなり強力なんですが、だいたい雰囲気はわかると思います。

以上、NASA流の感謝祭クッキングでした。ぜひご家庭でも試してみてください。


Special thanks to Rebecca Roth and all the engineers and writers at NASA's Goddard Space Center and NASA Wallops Flight Facility

Recipe illustrations by MCKIBILLO

Jesus Diaz(原文/miho)

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