超シュール! Photoshopの威力を宣伝したポスター

超シュール! Photoshopの威力を宣伝したポスター 1

フォトショに洗脳されているのかもしれない。 

このポスター作ったのは、写真を勉強中の学生、アナ・ヒル(Anna Hill)さん。課題の一環として、 広告業界ではもはや欠かせない存在となったPhotoshopの編集テクニックを駆使し、自身をモデルに仕立てて、広告っぽい写真を作りました。

普通なら化粧品や服といったアイテムを宣伝しているものですが、なんと元のイメージをこうも非の打ちどころがない美人さんに仕上げてしまうPhotoshopの力そのものを宣伝しちゃいました。そう、Photoshopを題材にして宣伝ポスターのパロディを作ったんです。

フォトショ加工で作られる、現実では到底できないレベルの美しさについては、これまでにもアーティストの格好のネタにされてきました。しかし彼女の作品が他と異なるのは、その観察眼。まったく欠点のない、毛穴すらない状態までモデルを加工するということは、商品よりもそれを実現したPhotoshopの加工技術を宣伝していることになるという、可笑しくも気が滅入るような事実を示唆しています。ヒルさんはメールでこのように語ってくれました。

この作品のメインコンセプトは、私が長い間感じていたことにあります。化粧品の広告や店頭にあるディスプレイは、毛穴がなく、人工的なツヤ感のある女性の顔がクローズアップされたものばかり。それらを見て、(化粧品よりも)Photoshopを宣伝しているんじゃないかって気づきました。メイクでも顔の粗を隠すことは出来るけど、写真のような美しさは手に入れられませんから。

超シュール! Photoshopの威力を宣伝したポスター 2

作品のなかでは、キレイにしてくれる魔法の薬のように描かれているPhotoshop。すらりと伸びた脚が欲しい? フォトショで加工しちゃえ! 引き締まった肌が欲しい? フォトショで加工しちゃえ! ピクセルがあれば下地なんていらないわ...といった具合です。

超シュール! Photoshopの威力を宣伝したポスター 3

ヒルさんの作品は、自身をPhotoshopで加工する対象に選んだからこそ、とても私的でいてインパクトがあります。

Photoshopで自分を加工するのはとても面白かったです。出来上がった画像は、本当の自分じゃなくて、まるでビデオゲームに登場するキャラクターのように理想的な姿だと考えていました。でも長時間編集をしてから、編集前の画像に目をやった時に「(編集前の写真は)酷い見た目だな」と思ってしまったんです。自分自身を加工するという事は、自己認識さえも台無しにする。その事実を自覚するのは大事なことだと思います。

一見面白いけど、考えさせられてしまうヒルさんのポスター。Photoshop加工の何が怖いって、加工写真が氾濫することよりも、それによってもたらされる自己認識への影響なのかもしれません。イギリスのフォトショで美女を加工する仕業を抑制する法律ための署名嘆願運動を思い出しました。

All images by Anna Hill

[Anna Hill Art and Photography via Enpundit via Digg]

MARIO AGUILAR(たもり/米版