CESで見た、スマートホームのトレンド。家はこれから大きく変わる。

CESで見た、スマートホームのトレンド。家はこれから大きく変わる。 1

照明ひとつで、人ごとにインテリアを切り替えちゃったり。

グーグルがネット接続するサーモスタットを作ってきたNestを買収しましたが、Nest以外にもスマートホーム系製品は盛り上がってきてて、先週のCESでもいろんなものが出展されてました。エアコンとかコーヒーメーカーとかアラームとか照明とか、家の中のいろんなものが遠隔操作できたり、同期できたり、プリセットしたパターンでスイッチオンできたりできるんです。

Pepcom主催のCESでのメディア向けイベントでは、そんなスマートホームを実現するためのいろんなハブやサブシステムが展示されました。ハネウェルやシュラーゲ、Revolvといった企業が、ルータとかサーモスタット、警報システム、モーションセンサー、ドアロックなどなどを出してました。

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彼らは家の新しいあり方を創りだそうとしています。そこでは、家は単なる居心地良い空間ではなく、テクニカルなものが相互にステータスやニーズを通信しながら協働して作り出すものとして捉えられています。これから僕らは、ネットワークに組み込まれ、プログラムされたインテリジェントなモノたちに囲まれながら生きていくんだなって気がします。

たとえばセンサーのハブとして機能するMotherは、その広告コピーでも「Motherは聞かなくても全部わかってる」と言うくらいです。「生活に溶け込んだ、つながった小さなセンサー・ファミリーの先頭で動いて、生活をより平穏かつ健康で喜びに満ちたものにする」そうです。

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一方ハネウェルは、音声で操作するサーモスタットを出展していました。「ハロー、サーモスタット」みたいなマジックワードを言うだけで、思いのままに温度調節してくれます。このシステムではユーザーの声も学習するので、変わったなまりとかイントネーションがあればそれに反応します。ただ説明員の方に「TV番組とかで『ハロー、サーモスタット』っていうせりふが流れたら、このサーモスタットは動作しちゃうんでしょうか?」って聞いたら、笑いながらそういうこともあります、という回答だったのが若干気になりますが…。

それから、シュラーゲのNexiaっていうモノとモノを協調させるシステムも興味深かったです。Revolvも同様のシステムですが、これらを使うと家の可能性が大きく広がります。

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何がすごいかっていうと、大きくふたつあります。ひとつは、ドアロックをリデザインしてるってことです。物理的なカギじゃなく、デジタルなキーパッド上で数字のPINコードを入力するんです。複数のPINを設定することもできて、そうすると、親用・子供用・お手伝いさん用(いれば)みたいに設定を分けられるんです。そうすると子供は夜外出できなかったり、お手伝いさんは特定の曜日しか入れなかったりといったことが可能になります。さらに出入りのトラッキングもできます。ティーンエージャーの子供が夜こっそり家を抜け出せない世界とか、ちょっとつまらない気もしますけどね。

でもNexiaの人と話してもっと面白かったのは、このシステムを使って家の中の照明をユーザーごとにプログラムできるってことです。車のオプションで運転席の位置設定を記憶するってものがありますが、同様に特定の照明パターンをプリセットできるんです。説明員の人は、3歳の娘さんのために夜は特定の照明パターンにするっていう例を使ってました。

既存の技術であって新しいものは何もありませんが、建築って意味ではいろんな広がりが考えられます。たとえばちょっとした飾りの置物とかおみやげものとか、ある種のライティングをしないと見えないものものをライトアップするといったアイデアを実現できます。たとえばごく個人的な思い出の小さな絵のコレクションを、自分だけが見られるように照明で設定したりってことが可能になります。

もっと極端なケースとして、特定の照明パターンにそれぞれセキュリティコードを振った場合を考えてみます。それでなおかつ屋内にはガラス窓とかマジックミラーとかを駆使すれば、セキュリティコードごとに全く違うインテリア空間を作り出したりできます。もっと言えば、たとえば代々受け継がれる秘密のコードみたいなものがあって、それを使ったときだけ真の遺産が照らしだされる…みたいなことも可能になるんじゃないかとか、想像(妄想)が止まりません。

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そこまでやらないにしても、ひとつの家を徹底的にカスタマイズして、インテリアを人別とか時間帯別に分けられる可能性ってのはすごく興味深いです。

この種のネットワークシステムをクリエイティブにいじり倒せば、家という空間の居心地を深く深くコントロールできるようになりそうです。照明に室温、湿度、BGM…他にもありそうですが、それらをスマートにコントロールできる未来が、今始まろうとしています。

Geoff Manaugh(原文/miho)