パリはEUの北京。光化学スモッグで先週末はバス電車が全部タダに

パリはEUの北京。光化学スモッグで先週末はバス電車が全部タダに 1

問題:パリと北京の共通点はなんでしょう?

こたえ:ディーゼル車が多いこと。

フランスは国内車の6割がディーゼル車で、光化学スモッグが深刻。特に今年の春は例年になくポカポカ陽気で、先週はパリのほぼ全域が5日連続で光化学スモッグに覆われ、「2007年以来最悪」(欧州環境機関)な状態となりました。

ディーゼル車から排出される窒素酸化物ガスは硝酸アンモニウムの小さな粒子になって肺に篭もると呼吸系・循環系の病気の原因になる怖いものなので、こりゃなんとかしなきゃ…ということで自治体が打ち出したのが、「週末は列車もバスも乗り捨てレンタサイクルも電気自動車も全部無料にしちゃえ! それなら車乗らなくていいだろ!」というラディカルな政策。

これはパリを中心とするイル=ド=フランス地域圏全体で1日4億円以上の負担なのですが、ランス、ルーアン、カーンの各都市とベルギーの一部まで同じような政策を実施しました。

週明けは「月曜はナンバー奇数の車が乗っちゃいけない日、火曜は偶数が乗っちゃいけない日」と、1997年以来初めて交通規制を実施。電気自動車はOK、3人以上相乗りならOKですが、違反が見つかると、その場で払えば22ユーロ(3100円)、3日以内なら35ユーロ(4950円)の罰金です。

これは1日やっただけでスモッグが危険レベルを脱し、めでたく禁止解除となりました。

ナンバープレートによる交通規制といえば北京が先輩ですが、北京の場合、五輪開催に向けて減らしに減らしたスモッグはたった1年で6割が元に戻り、今は規制破りが花盛り。2月には「北京のPM2.5濃度は『もはや核の冬』、研究者が警告」という話にまでなってましたよね…。禁止だけじゃなく無料にする、飴と鞭のコンボなら、市民も「しょうがないな」ってなるのかも。

Bloomberg ViewAFPNYTThe Atlantic Cities

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satomi(Sarah Zhang/米版