Etsyが卸売ポータルサイトをオープン。「ハンドメイド」作品を大手ショップが展開

Etsyが卸売ポータルサイトをオープン。「ハンドメイド」作品を大手ショップが展開 1

あの人の作品がデパートに。

オンラインハンドメイドマーケットのEtsy。個人的な商品の売り買いだけでなく、セラーであるアーティストやクリエイターが小売店に自分の作品を売り出す活路を切り開くのにも一役買ってきました。これまでは自営の小規模な専門店のみがターゲットでしたが、今後は、米大手デパートのNordstromやインテリアショップのWest Elmといった大手ショップとの取り引きもサポートしていくようですよ。

Etsy は小売店向けの新しいポータルサイト「Esty Wholesale」のベータ版を昨年ローンチ。今年8月に正式にオープンする予定です。サイトでは小さなショップから大手企業までセラーとバイヤーをつなぎます。最初は小さな規模で始まり次第に成長して少し大きめの規模で生産することができるようになったEtsyのセラーが、それに見合った市場を見つけられるようにすることがこのサイトの目的。それと同時にEtsyの美学を広範囲に伝えハンドメイドグッズへの需要を高めるという目的もあります。さらに、Etsyにとっては非常に利益のあるビジネスでもあります。卸売コミュニティーへの参加するためにメーカーがEtsyに支払う参加費用は100ドル(約1万2百円)。その後すべての卸売注文に対して3.5パーセントの取引手数料がEtsyに入ります(これは通常注文の取引手数料と同じパーセンテージ)。

これまでにも「ハンドメイド」の定義を拡大してきたEtsy。昨年はポリシーを変更し、セラーがスタッフや代行会社を雇ったり、製造業者に頼んで作らせたアイテムを販売しても良いことにしました。つまりコピーライトが大元の製作者にある限り、工場で加工されたアイテムでもEtsyで販売できるようになったわけです。今回の卸売ポータルサイトのオープンも、さらにハンドメイドの定義を拡大する動きと言えそう。

これらの一連の動きで「ハンドメイドとは」という境界線があいまいになってしまった感は否めません。けれど、クロシェ編みの小さなアイテムでも、大きなメタルのテーブルでも、ある意味では個人によって「デザイン」され「つくられた」ものと言えるのかなと私は思います。たとえその製作過程に別の人たちが関わっているとしても(それがクロシェの毛糸や綿の精製であれ、金属の鍛造や打ち抜き加工であれ)。今の時代、工場が全く関与しないものってすごく限られている気がしますし。

大規模な小売業者が関わることで、小さなセラーたちの昔ながらの趣のある雰囲気が壊れてしまうのではないかと心配する方もいるかもしれません。でも実際には今回の動きはセラーにとってもNordstromやWest Elmといったショップにとっても良いニュースと言えそうですよ。大手ショップは常に信頼のおけるプロダクトやデザインを探していますが、模倣品をつかまされることも少なくありません。Etsyのような企業がプロダクトの出処とコピーライトを審査してくれることで、大手ショップは大幅に時間が節約できますし、法的なトラブルに巻き込まれる可能性も減ります。買い物する側の私たちもメーカーから直接買っていると思うと気分が良いですしね。今後の展開が楽しみです。

Source: The Next Web via Engadget

Alissa Walker - Gizmodo US[原文

(mana yamaguchi)