Galaxy S5のディスプレイはスマホ史上最高の見やすさ、DisplayMateが大絶賛

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解像度以上に求められるものとは?

もうすぐ発売のサムスンGalaxy S5、ディスプレイに関してはGalaxy S4と同じ1920x1080だったため、特に進化はなかったのかなーと思われてました。

でも! ディスプレイの評価やコンサルティングを手がけるDisplayMate Technologiesが詳細にテストしたところ、実は大進化を遂げていたことがわかりました。同社社長のレイモンド・ソネイラ博士が直々に大絶賛しています。

で、Galaxy S5のディスプレイのどのへんがすごいんでしょうか? 

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サムスンのGalaxy SGalaxy Noteシリーズはフラッグシップモデルであり、彼らの誇る有機ELディスプレイを搭載しています。DisplayMate Technologiesではサムスンからリリース前のGalaxy S5端末を入手し、客観的かつ総合的なテストを実施しました。

多くの人はGalaxy S5のディスプレイが基本的にGalaxy S4よりちょっと大きくなっただけだと思っていますが、実はそうではありません。詳細な調査によって、ほぼあらゆるテストや測定カテゴリにおいて大きく性能向上していることがわかり、スマートフォンディスプレイの中では多くな点で過去最高となっています。

Galaxy S5では、従来のように解像度やスクリーンサイズ、ピクセル密度(PPI)をアップさせることは重視されなくなりました。Galaxy S5はGalaxy S4と同じ2Kの1920x1080フルHDで、ピクセル密度は432PPIと、視力1.0の人が普通にスマートフォンを持った場合にピクセルを見分けることはできません。だからGalaxy S5のディスプレイはすでに完ぺきにシャープであり、これ以上密度を高めることに見た目上のメリットはありません。

ディスプレイに関しては、ピクセル解像度よりもっと重要で難しい問題がたくさんあります。Galaxy S5のディスプレイでサムスンが向上させているのは、明るさ、反射率、明るい環境での性能、色の絶対精度、視野角、消費電力効率、バッテリー稼働時間などなどです。以下詳細をご説明します。

明るさの向上

有機ELディスプレイは、Galaxy S4やGalaxy Note 3までは液晶よりもかなり暗いのが難点でした。でもGalaxy S5はGalaxy S4より22%、Galaxy Note 3より13%も明るくなっており、有機ELの欠点を克服しつつあります。

Galaxy S5のディスプレイは、ほとんどの画像コンテンツにおいて400 cd/m2(cd/m2は輝度の単位、ニトとも言われる)以上を実現しており、このサイズクラスのほとんどの液晶ディスプレイと同等かそれ以上の値となっています。一方、反射率は非常に低くなっているので、周りが明るいときの見やすさが格段に高まっています。

さらに素晴らしいのは自動明るさ調整がオンになっているときで、Galaxy S5は周辺が明るい場所においては698 cd/m2をたたき出しています。この値はGalaxy S4とGalaxy Note 3で自動明るさ調整をオンにしているときとくらべて、それぞれ47%と6%高くなっています。これは、我々がテストした中でもっとも明るいモバイルディスプレイです。

スーパー・ディミングモード

Galaxy S5にはスーパー・ディミングモードもあり、スライダを使って明るさ2 cd/m2にまで下げることができます。これは、疲れ目を軽減したり、暗いところで他の人に迷惑をかけないようにしたり、または望遠鏡を使っているときなど目を暗いところに慣らしたままにしたかったりのときには便利です。暗くしてもフル24ビットカラーで、画質は素晴らしいです。

複数スクリーンモードとカラーマネジメント

ほとんどのスマートフォンやタブレットでは、ディスプレイキャリブレーションはひとつに固定されていて、個人の好みとか使っているアプリとか周りの明るさに合わせて変えることはできません。これに対し、最近のGalaxy SやGalaxy Noteでは画期的な機能が導入されました。複数のスクリーンモードを使い分けられることで、色彩度やディスプレイキャリブレーションをユーザーの好みやアプリに応じて変えられることです。

Galaxy S5には5つのスクリーンモードがあります。アダプトディスプレイ、ダイナミック、スタンダード、プロフェッショナルフォト、シネマの5つです。これらのモードでは、ディスプレイのネイティブカラー範囲を調整するためにカラーマネジメントの実装と、各スクリーンモードに対して向上キャリブレーションが必要です。

このうち3つについて、次のようなメリットがあります。

・シネマモード

Galaxy S5のシネマモードは非常に色精度が高くなっています。多くの写真や動画において使われている色域のsRGB/Rec.709のホワイトポイントのキャリブレーション精度も際立っています。シネマモードにおける絶対色精度は2.2 JNCD(JNCDはDisplayMateによる色精度の独自単位。低いほど良く、3JNCD以下なら無視できるとされる)で、我々がテストしたスマートフォンやタブレットのディスプレイとしては最高です。

シネマモードは色や画像を正確に見るのに最適で、特に家族や友達の写真を見るときには快適でしょう。見慣れている人たちの写真を本来の姿で見ることができるはずです。またはTV番組、映画、スポーツイベントといった、知っている色のコンテンツや、オンラインショッピングをするときにも適しています。買うものの色が正しく見えていれば、返品することもありません。

・プロフェッショナルフォトモード

ほとんどのハイエンドデジカメには色域としてAdobe RGBを使うオプションがあり、こちらの方が標準のsRGB/Rec.709よりも17%広くなっています。Galaxy S5のプロフェッショナルフォトモードではAdobe RGB標準に対して正確なキャリブレーションがされていて、コンシューマー向けディスプレイとしてはまれなことですし、ハイエンドなデジタル写真アプリを使う場合非常に便利です。

プロフェッショナルフォトモードの絶対色精度も3.0JNCDと非常に良い数値です。Adobe RGBを精確に再現できるディスプレイは少ないので、写真好きには大きなプラスになるはずです。

・アダプトディスプレイモード

アダプトディスプレイモードでは、リアルタイムの調整処理ができ、画像や動画をダイナミックに調整できます。ホワイトポイント・色域・色彩度を、表示する画像コンテンツと周辺のライティングの色に基いて調整します。Galaxy S5にはRGB周辺光センサーが搭載されていて、周辺の色と明るさを測定しています。

アダプトディスプレイモードでは色彩度を高められるので、くっきりした画質が好きな人には向いています。また、周りが明るくてスクリーンの色やコントラストが消えてしまう場合にも便利です。

明るい場所での見やすさ

・輝度は高く、反射率は低く

モバイルディスプレイは明るい場所で使われることも多く、その場合色やコントラストが失われ、見づらくなってしまいます。明るい場所でも見やすさを確保するには、ディスプレイの輝度を高く、反射率を低くする必要があります。

Galaxy S5にはその両方が備わっています。輝度に関しては上に書いた通り、ほとんどの画像コンテンツで400 cd/m2を出すことができます。これはこのサイズのディスプレイとしてはハイエンドの液晶ディスプレイと並ぶレベルです。一方スクリーン反射率は4.5%で、Galaxy S4と並んでモバイルディスプレイの中で最良となっています。

・コントラスト比

さらに素晴らしいのは、自動明るさ調整がオンの場合、輝度が698 cd/m2にも達することです。DisplayMateでは明るい中でのスクリーンの見やすさを表す指標を使っていて、75~155の間で高いほど良い結果となります。輝度が高く反射率は低いGalaxy S5のディスプレイは、この指標で「97~155」と非常に高い数値を出しています。

・明るい環境での色あせ

アダプトディスプレイモードでは色彩度を高めることができ、周りが明るいときに適しています。たとえば完全に真っ暗な0ルクスの環境では、アダプトディスプレイモードの色域は標準の129%となります。逆に1000ルクス(屋内なら明るい方、屋外なら暗い方)になっても色域は99%です。シネマモードでは1000ルクスで84%にまで下がるので、アダプトディスプレイモードにしておけば周囲が明るくても見やすいことがわかります。

ダイヤモンド・ピクセル

サムスンではGalaxy S4・S5で「ダイヤモンド・ピクセル」と呼ぶサブピクセルの配列を採用しています。

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まず、赤、緑、青のサブピクセルはそれぞれ大きく違うサイズになっているのが特徴的です。青が効率が低いために一番大きく、緑が効率が高いため一番小さくなっています。

さらに赤と青のサブピクセルを交互に配列することで、赤と青のサブピクセルが斜めに並ぶ形になります。これによって、少ないエイリアシングや歪みでタテ・ヨコ・ナナメのラインやベクターを描けます。

また赤と青のサブピクセルが正方形やストライプでなくダイヤモンド型を取ることで、サブピクセルを最大限詰め込むことができ、ピクセル密度を高めています。これぞハイテクディスプレイの妙技と言えます。

電力効率

Galaxy S5のディスプレイはGalaxy S4と同じ消費電力で22%明るくなっています。スクリーンサイズが4%大きくなっていることを考えると、ディスプレイの電力効率に関しては27%の向上です。

逆に言うと、Galaxy S5では同じ明るさで18%少ない電力しか使わないということで、バッテリーを長持ちさせることができます。さらにウルトラパワーセービングモードもあり、輝度を低くして背景を黒にすることで、バッテリー稼働時間を倍増できます。

液晶ディスプレイは白っぽいコンテンツ(テキスト画面など)を表示するときは電力効率が高いのですが、有機ELはそれ以外の暗めのコンテンツにおいて高効率となっています。それは液晶のように透過型でなく発光型だからです。

スクリーンの均一性

有機ELの微妙ながら重要なメリットは、液晶に比べて均一性が高いことです。液晶ではホットスポットやエッジのLEDライティングからの影がよく見られます。

視野角パフォーマンス

スマートフォンは主にひとりで見るものですが、ひとりの人でもいろいろな持ち方をするものなので、視野角の広さはやはり重要です。見る時の角度は大きくても30度程度が一般的ですが、テーブルや机に置いてある場合はもっと大きくなります。

液晶は30度の視野角では55%、またはそれ以上に輝度が落ちますが、Galaxy S5では落ち方が小さく22%でした。このことは複数人で並んで画面を見る場合にも有用で、有機ELディスプレイのメリットと言えます。視野角によるカラーシフトも相対的に小さなものでした。

ビューイングテスト

Galaxy S5のシネマモードの色精度と画質は素晴らしいです。画像コントラストと色彩度はやや高すぎるきらいがありますが、DisplayMateの画質評価用画像を見たときは、私の厳しい目で見ても非常に美しかったです。シネマモードは、屋内や暗いところで写真や動画といったコンテンツを見るのに適しています。

アダプトディスプレイモードではよりはっきりした鮮やかな色が出せるので、それを好む人もいると思います。特に普通以上に明るい場所では、グレアや色あせをある程度緩和できるのでお勧めできます。

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以上、ソネイラ博士でした。ちょっと長かったので、以下に簡単にまとめておきます。

まとめ

Galaxy S5は解像度は先代と変わらないながら、それ以外の重要な点で大きく進化しました。モバイルディスプレイとしては最高レベルの輝度と最低(最良)レベルの反射率を実現し、それによって明るいところでも格段に見やすくなっています。

また複数のスクリーンモードの切り替えをサポートすることで、色精度や彩度を高め、あらゆる環境で美しい画面が見られるようになっています。視野角も大きく、様々な利用シーンにおいてストレスなく見ることができる画面と言えるでしょう。

さらに電力効率も高く、1回の充電でもより長時間利用が期待できます。

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最後にGalaxy S5のディスプレイについて詳細なデータを記した表を貼っておきますが、DisplayMate本体にはさらに膨大なデータがあります。

世界では4月11日で、その後日本でも発売と見られるGalaxy S5。実物をいち早く手にしたくなった方は、4月4日オープンのGALAXY SHOPで見られるそうですよ。

miho (米版 Dr. Raymond Soneira - DisplayMate Technologies)