バイキングは日没後でも太陽の方角がわかる太陽羅針儀と石を持っていた

バイキングは日没後でも太陽の方角がわかる太陽羅針儀と石を持っていた 1

バイキングって、コロンブスより500年も前にアメリカ大陸発見してたんですよね…

羅針盤が発明される遥か以前にアイスランド→グリーンランド→カナダ北端をホップ・ステップ・ジャンプで回ってたわけですが、あんなどんより厚い雲に覆われた北大西洋でどう方向を割り出したのかと申しますと…なんと日が暮れてからでも太陽の方向がわかる水晶と太陽羅針儀をもっていたようなのです!

グリーンランドにある11世紀の女子修道院で1948年に発見されたバイキングの太陽羅針儀の破片「Uunartoqディスク」をハンガリーの研究班が調べて判明したもので、結果は英国王立協会紀要に今週掲載中。

ディスクは長さ2.8インチ(7cm)あり、最初は装飾品と思われていたのですが、後に羅針儀の破片と推定されるようになりました。しかし今回詳しく調べてみたら、これひとつでは方角は割り出せない、何かと組み合わせないと無理なことがわかったんです。

理由はふたつあります。まずサイズと目もりが単品で使うには「最適と程遠い」こと。そして2つ目(より重要)は、これがただの太陽コンパスなら、あの伝説の「サンストーン(太陽の石)」はどうなっちゃうの? 説明できないんじゃないの? ということです。

サンストーンとは、古代スカンジナビアの言い伝えにある、曇りの日でも夜でも太陽の位置を教えてくれる謎の水晶のことで、近年のフランスの調査で実在したことがわかっています。たぶん「氷州石(アイスランドスパー)」という方解石の一種で、アルマダの海戦の4年後の1592年に沈没した船から実物が回収されてもいます(バイキングと同じようなものをチューダー朝時代の船乗りも使っていた)。

この氷州石(アイスランドスパー)は、紫外線にかざすと光が偏光して二重になる、つまり複屈折(Birefringence)が起きる石。この現象は日が沈んでからでも起こります。

そこでハンガリーの研究班はこう考えました。このサンストーンと組み合われば隠れた太陽の位置も割り出せるし、割り出した上で影をつくる棒をディスク上に置いて、太陽の影がどの辺に落ちるか見当を付け、影の先端を目安に航路をとったのではないか、と。

早速実験してみたら、夕方なのに4度の誤差範囲で北の方角を割り出すことができました。おそらく日没後50分まで使えたのではないかって話ですから、このUunartoqのリングと水晶があれば日中も薄暮れ時も迷う心配はなかったことに。百夜の時なんかはこれで間に合った…のかも?

スマホがないと自分が住んでる街の右も左もわからない自分がちょっぴり情けなくもありますね…トホホ。

因みに、牛の件でもめて隣人を殺した男を島流しにしたついでに島探査を命じ、ほんでその男が見つけてきたのがグリーンランドで、その息子が父の待つグリーンランド目指して間違えて着いたのがアメリカ大陸という話もあるので…迷うこともあったんでしょね…コロンブスほどじゃないにしても。

Proceedings of the Royal Society A via LiveScience

関連:バイキングの生活と神話アメリカ大陸を最初に発見したのはコロンブスではない!アイスランドとグリーンランドの歴史

Image: Proceedings of the Royal Society A; Balazs Bernath; Alexandra Farkas; Denes Szaz; Miklos Blaho; Adam Egri; Andras Barta; Susanne Akesson; and Gabor Horvath

Robert Sorokanich(原文/satomi)