原点回帰? トヨタが機械まかせだった工程を手作業に戻した理由

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職人技に勝るものナシ?

近年、工場で人間が行っていた作業のオートメーション化が進んできました。しかしそんな時代の流れに逆らい、あえて昔ながらのやり方に戻った企業もあります。トヨタ自動車は機械に任せていた工程の一部を人間にやってもらうことにしたのです。

オートメーションから手作業に切り替えた理由は2つ。人材育成と生産効率をあげるためです。このプロジェクトを指揮する河合満技監がネタ元ブルームバーグのインタビューで、その意図を語っています。

自分たちの技術を磨き、そして向上させるために、我々は原点に戻る必要があります。私が半人前だったころ、熟練の技術工で神様と呼ばれる人がいて、彼らはなんでも作ることができました。

(中略)ただ単に同じ作業を繰り返す自動機に頼っているだけではダメです。機械に「使われる」のではなく、「使える」ようになるには、当然それだけの知識と技術をもたなくてはいけません。

仕事を低コストでスピーディーにこなすのは、人間の手ではなく機械の方かもしれません。それでも機械に任せていた作業を実際に作業員が行い、技術を身に着けていけば、長期的には高度な技術を持つ職人が足りないという同社の現状を改善できそうです。

たとえば、トヨタの本社工場では、以前はオートメーション化されていたクランクシャフトを作る工程を、現在は作業員がハンマーで鉄を叩き、手作業で行っています。その結果、廃品になる材料の量は減り、生産ラインは3年前と比べて96%も短くなったのです。

手動での作業効率化を促進するため、トヨタは最低でも3年間は新しい工場を設立しないそうです。それにしても「量より質」であれば、少なくとも今のところは職人たちの技術に軍配が上がっているというのは嬉しいですね。

この動きは業界にどういった影響を与えるのでしょうか。気になるところです。

source: Bloomberg via Quartz

Ashley Feinberg - Gizmodo US[原文

(たもり)