宇宙で人が人の姿を保つために、全身整形は必要だろうか

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宇宙にいれば、若いままでいられるって本当ですか?

科学雑誌NewScientistで、こんな話がでています。

「年齢とともにでる肌のシワやたるみは、太陽の光や重力が原因なのは明らかだ。では、もし宇宙ステーションに滞在して重力も太陽の光も避けて暮らしたら、いつまでも若い見た目のままなのだろうか?」

実に単純な疑問ではありますが、これに対するロンドン在住の読者、Antony Davidさんのコメントがさらに目をひいています。

「というよりも、見た目にはなんの特徴もなくなって、脂肪の塊のはいった袋みたいになるんじゃないかな。骨はスカスカ。重力がなくてあらゆる方向に伸びることができるから、体も頭部もひょろひょろな長細い感じになっているのでは」

それは怖い。しかし、ビックリするような話でもありません。ちょっと考えれば、確かに予想できそうな話だからです。実際に、長期ミッションで宇宙飛行士が、宇宙に長い期間滞在した場合、心臓が球体になる可能性が指摘されています。フィクションではありますが、映画「ウォーリー」でも、宇宙在住で人間がその姿を変えてしまったという描写があります。

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Davidさんはさらに続けます。「その結果、腕利きの外科医が、伸びきってしまった体にはフェイスリフトや毒素の注入、膨らんだ体には筋組織のインプラントを施すことになる」

彼の意見は大げさかもしれませんが、そこまで大きく外れた話でもないのでしょう。宇宙に長期滞在した飛行士が、地球に戻ってきた時に再び「人間」らしい外観を手に入れるために訪れるベテラン整形外科医がいる施設、そんなものを想像してしまいます。

そんな世界が現実になれば、宇宙長期滞在者には、1年に1度くらい外科医によるメンテナンスが入るのでしょうか。インプラントをいれ、メスをいれ、骨を伸ばし、肉を切り、そうして人間としての姿を保っていくのでしょうか。宇宙服だってその姿を変えるかもしれません。地球にいる人間とはまた違う、宇宙に長期滞在している姿の違う人間にあったデザインの服がうまれるでしょう。

見た目に大きな変化がでないとしても、例えばアンダーアーマーのような企業が宇宙長期滞在者や宇宙飛行士向けの特殊な商品を開発することはあるように思います。圧縮度がとても高く、人間としての姿を保ちやすいインナーとか。

もちろん、これは見た目だけの話であって、宇宙滞在での筋力低下をどうこうできる話ではありません。しかし、地球人が宇宙に進出して行くのであれば、人としての姿が変化していく未来もこの先有り得るわけです。長い間宇宙にいれば、人間の人間としてのアイデンティティだって変化していくのではないでしょうか。

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地球人の姿は、地球で生まれ育ってこそのもの。だとしたら、未来の人類の姿が、我々と全く違うものになる可能性も、その生まれ育つ環境によってはあるわけで…。近い将来にそんな世界が来るとは、まだ思えません。ただ、SFチックなことを考えるのは楽しいというだけなのです。しかし、興味深いトピックでなのは間違いありません。そう思ってじっと鏡を見てみます。

Lead image: stefanolunardi/Shutterstock

source: New Scientist

Geoff Manaugh - Gizmodo US[原文

(そうこ)