アメリカ人が採用面接の尿検査をパスするためやってること

2014.05.18 10:00
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アメリカでは採用面接で尿検査をやる企業が多く、それに向けてドラッグ断ちする学生もいるようです。

これはその最前線の模様を伝えた記事なのですが、米ギズのコメント欄には「オフで何やろうと個人の自由だ、会社が首突っ込むことじゃない」と、むしろ尿検査の合法性を問題視する声が多く寄せられていて、「最初からやらなきゃいい」なんて書こうものなら…という雰囲気。温度差ありますよね。

言うまでもなく違法薬物所持は犯罪です。未成年でも捕まります。あくまでも「アメリカ人はこんなことまでやってるのか…」という知識としてどうぞ。


尿検査のしくみ


違法薬物乱用を判定するアメリカで最もメジャーな方法は尿検査です。ドラッグの活性物資を体が消化する際に出る代謝副産物が尿に混じってないか、ラボで調べます。

と言っても、検出するのは活性物質のTHCではなく、THC-COOHという代謝物で、カットオフ値(陽性、陰性を分ける値のこと)は50ng/mLです。つまり尿1mlあたりの含有量が49ナノグラム以下であればパスです。

サンプルが届くと、ラボの技師はまず、サンプルを2つに分けます。最初の半分は免疫測定分析装置(体内で免疫体を形成させ、それを測定することで高分子を検出する装置)にかけ、これで陽性反応が出ると残り半分をガスクロマトグラフ質量分析器(GC-MS)にかけて結果を再確認し、代謝物…つまりドラッグの特定を行うのです。

THC-COOHは脂溶性で代謝がとてもノロいのです。アルコール、コカイン、メタフェタミン、アヘン、その他さまざまなドラッグは6~72時間以内に体内で消化されて排出されるのですが、THC-COOHは一度摂取すると5~90日間体内に留まります。それも大量に摂取すればするほど留まる時間は長くなるのが特徴です。


3ヶ月やらない


最もシンプルな方法はやめることです。それも3ヶ月前に。


30日間やらない


140515urinetest_a.jpgimage: F. JIMENEZ MECA

90日切ってしまった人がやるのが、これ。国が定めるカットオフ値50 ng/mL未満にTHC-COOH含有濃度を下げる方法です。そしてこれを早めるのに効果的なのが検査の3~4時間前に水を大量に飲むことです。

水が一番効果的。分量は2リットル。こうして尿を水で薄めるんです。ただし一度に水分を大量に摂取すると、希釈性低ナトリウム血症(水分過剰で体内の電解液のバランスが崩れ、脳の神経系が遮断されてしまう症状)に陥る危険性もあります。ごく稀にではありますが、まったく無いわけではありません。

さらに(こっちはよくある)、あまりに薄まり過ぎて検査にならない可能性もあります。これはサンプル中のクレアチン(筋肉から自然に分泌される代謝物)の濃度でやるかやらないかが決まります。で、見送りになった場合は再検査に呼ばれ、今度は見張りがついてる中での検査となります。時間稼ぎにはなりますが、体内から抜けるのにまだ30日以上かかる…という人は厳しいですね。

会社もバカではないので、検査後すぐまた検査に呼ぶこともあります。利尿効果のあるクランベリージュース飲めばいいなんてこと言う人もいますが、クランベリージュースのタンニンは脂肪に貯まったTHCにはなんの効果もありません。


フェイク


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アメリカにはこんな器具でドラッグフリーな友だちの尿を持ち込む人もいます。まさか「どんと貼れるミニ」がこんなものに使われていようとは大日本除虫菊株式会社(キンチョウ)のみなさまもご存知ないのではないでしょうか。

真ん中のモザイクかかってるのは義男根です。こんなの使うやつの顔が見たいと思ったら、なんとNFLランニングバックのOnterrio Smithが2006年、空港で所持してるのが見つかって捕まってました…。 コンドームに入れた尿を太ももの内側に巻きつけていくかわりにってことで、中には検査で絶対パスするよう調合した合成尿を入れる人もいます。

ただ、合成尿は注いでも泡も臭いも出ませんし、リシノール酸も入ってなかったりするんですね。今はラボも賢くなって、リシノール酸の有無を調べて人間の尿か合成尿か調べてるところもあります。

人の尿もただもらえばいいってもんじゃありません。冷蔵庫に尿を入れて通用するのは映画「アメリカン・ビューティー」の中だけの話であって、尿は体外に出たその瞬間から酸化(色が濃くなる)と分解(アンモニアの悪臭の元)が始まります。1週間も前の尿を出したらさすがにおかしい…それは有機化学の博士号がなくても想像つきますよね。同じ日、できれば1時間以内に採取しないといけない。

色と臭いは普通でも「体温」ぐらいでないと、これも弾かれます。3分前に採取した尿がキンキンに冷えていたら、そりゃいくらなんでもおかしいですからね、バットマンのミスター・フリーズじゃあるまいし。

トイレに監視カメラのあるラボもあります。トイレに入る前にパットダウン(万歳させてパタパタパタパタ全身触るボディチェック)するラボも。それでこんなものが股間および太ももから出てきたら、かなり説明に苦労すると思いますよ?


インチキ商法


上記3つは嘘じゃないからまだしも、巷では尿検査対策をうたうインチキ薬、インチキ・シロップがいくらでも出回ってます。麻薬用品販売店はもちろん、普通の薬局GNCでも生薬製剤、有機洗浄ドリンクなど売ってます。大体は効きません。ビタミン、ハーブ、 電解液を秘密の製法で調合し、「体の脂肪細胞から尿に余計な成分が出るのをブロックする天然・人工成分のパワー」を使ってるとかいう( DUZ'z ITブランドの浄化薬より)んだけど、あんなの1瓶50ドルで買っても買うだけソン。本当に効いたことを示す証拠はどこにもないんです。ハーブのサプリは米食品医薬品局(FDA)の認可も必要ないので、ほんと、中に何が入ってるかわかりませんよ?


top image: Rob Byron
source: The Weed Blog, Norml

Andrew Tarantola - Gizmodo US[原文
(satomi)
 

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