粉末代替食品は不健康? 実験マウスの体調が悪化

粉末代替食品は不健康? 実験マウスの体調が悪化 1

代替食品だけじゃダメだ。

1杯で1食の代わりとなる「 Soylent」や、粉末アルコールが未来の食事として注目を集めています。将来的にはミキサーさえあれば台所はこと足りるなんていう声もあるくらいです。しかし、一方でその動きに警笛を鳴らす実験があります。とある研究で、栄養バランスが考えられた粉末食材だけを摂取したマウスは、通常の食事を噛んで食べたマウスよりも健康状態が悪いという結果がでたのです。

それは、今月Life Sciences誌に掲載された実験研究。内容は、2つのグループのマウスに同じ栄養を含んだ食事を与えて結果を見るというものでした。1つのグループは通常の食事、もう1つのグループには全て粉末状になっているものが与えられました。3週間後、後者のマウスには、前者よりも血糖値が高くなった(高血糖値は糖尿病の原因となりえます)のです。

次の実験では、さらに長期にわたって食事テストを実施。17週間後には、粉末グループのマウスは血糖値、血圧ともに上昇し、血液中のストレスホルモンの値も増加していました。また、研究員たちは、粉末グループの行動に不自然な点が見られたとも報告しています。つまり、とても不健康な状態であった、と。

この実験の総括は、咀嚼には身体が食べ物を吸収する上で大きな働きがあるということ。人間では、噛むことでインシュリンの開放、食べ物をスムーズに取り込むことを助けるという役目があるとされています。

しかし、一方で咀嚼ができない場合があるのも事実で、流動食のみで生活せざるえない病状の人もいます。彼らは噛むことはせずに栄養を摂取し、長い間生きています。人間が咀嚼を完全にやめ、粉末や液体だけで栄養を摂取しつづけるとどうなるのか? 詳しい研究結果は現在のところまだありません。

今回の実験は、たった32匹のマウスの話でもっと広く長い目で見る必要があると思います。ただ、過度な食事制限は良策ではないのは自明のようです。前述のSoylentも、忙しい時に摂取するもので、全食事を置き換えるために開発されているわけではありません。バランスってやつが大切なのです。

image by Alexey Losevich / Shutterstock

source: Life Sciences

Robert Sorokanich - Gizmodo US[原文

(そうこ)