ネット中立性に関するパブリックコメントをFCCが募集、すでに8万件集まる

ネット中立性に関するパブリックコメントをFCCが募集、すでに8万件集まる 1

インターネットのあり方の根幹。

米国連邦通信委員会(FCC)がネット中立性に関する新たな提案をしていて、そのルールに対するパブリックコメントを募集しています。ネット中立性とは「ネット上では、どんなコンテンツでもインターネットプロバイダや政府が平等に扱うべき」という考え方のことで、今まではその状態が当たり前だと思われてきました。

でも今、FCCが提案しているルールとは「企業が対価を払えば、ISPはその企業のコンテンツを高速レーンに載せてもOK」とする内容です。具体的にいうと、たとえばある動画サーヴィス事業者(たとえばNetflixやHulu)が自分のコンテンツをユーザーからもっとサクサク使ってもらいたいとします。FCCの新ルールが承認されれば、その事業者がプロバイダにお金を払うと、他社より高速での通信が可能になるんです。というか現状ではそれを規制するルールがないため、NetflixはすでにComcastやAT&Tといったプロバイダと同様の契約を結んでしまっています。

Netflixがサクサク見られるならユーザーにとってもうれしい話かと思いきや、喜んでばかりもいられません。一部のお金を払ったコンテンツが優先されるということは、逆に言うとお金を払わない/払う余裕のない事業者や個人が発信するコンテンツは相対的に低速通信になるってことです。つまり資金力のないスタートアップや個人が情報発信するには不利な状態になることが予想できます。またプロバイダに対してコンテンツの優先順位付けを許せば、そのプロバイダと資本関係のあるコンテンツが優遇されるのではという懸念もあります。

インターネットの発展を支えてきたオープン性が失われるかどうかの瀬戸際ってことで、米国ではネット中立性に関する議論がかなり盛り上がってきています。FCCへのパブリックコメントも、この記事翻訳時点で8万件を超えています。このルールが適用されるのは米国のプロバイダではありますが、日本からも意見したい方は、以下の手順でやってみてください。

  1. FCCのコメント募集ページに行って、「Protecting and Promoting the Open Internet」という項目を探す。多分、一番上に表示されてます。
  2. 「Proseeding #」とある下の「14-28」のリンクを押す。これでFCCの電子コメント申請システムの(やや古めかしい)ページが開きます。
  3. インターネット中立性ルールについて、思うところを英語で記入します。実名と住所を記入する必要がありますが、これらは「パブリック」なだけに公開されるので注意が必要です。
  4. 「Continue」をクリックして記入内容を確認、「Confirm」したら完了です。

ちなみに、申請したコメントがどうなるのかFCCに聞いたところ、以下のような回答がありました。

念のため明記します。現段階のFCCによるルール案公示には、暫定的な結論や幅広い疑問点があり、それらについて現在コメントを求めているのです。コメント期間が終了したら、我々はコメントをレヴューし、それらや関連法を我々の提案/疑問に対し適用し、最終的なルールを検討します。委員長は最終ルールを決める投票を今年末までに行うことを目標としています。現在、これはただの提案です。

コメント期間は今年9月10日までなので、もの申したい方は急いでください。

image by Dan Stuckey

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文

(miho)