どんでん返し? 都知事が五輪競技会場の計画を再検討

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世の中にはいろんな坂がありますね。

NHKニュースによりますと、舛添都知事が本日10日から開催されている東京都議会の本会議にて東京五輪・パラリンピック会場の計画案見直しを表明したそうです。

東京都は10の競技会場を整備するが、大会後の東京にどのような遺産を残せるのか、広く都民の生活にどのような影響を与えるのか、現実妥当性をもって見定めていく必要がある。顕在化してきた建設資材や人件費の上昇など、整備コストの高騰への懸念にも対応しなければならない。

とのことで、前々から言われていたコスト面、そして神宮外苑という場所との融合性をふまえ、今回の発言に踏み切った模様です。もちろん独断ではなく、既に組織委員会(TOCOG)の森会長と協議を行ったそうです。

コンペで選ばれたザハ案

メインとなる新国立競技場は、コンペで選ばれたザハ・ハディド氏のものが選ばれていました。しかし、費用やスケール、デザインの奇抜さから物議を醸していたのです。

建築家の槇文彦氏はザハ案が最優秀に選ばれてから半年後、JIA MAGAZINEにて「新国立劇場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」という文書を発表しました。その内容は

■過度なデザインとスケールをもつ本案は、東京の風致地区第1号に指定された場所である神宮外苑の景観を壊すのではないか

■日本の人口は徐々に減少していくと言われているにもかかわらず、約8万人も収容する建築物が必要なのか

■コンペ自体の条件が曖昧で、スケールについて議論がなされたのか

というような問題提起でした。その他にも署名活動や問題提起の書籍が複数出版されました。

そんな中、同じく建築家の伊東豊雄氏と哲学者の中沢新一氏がザハ案に対し、現存する国立競技場の改修によってコストカットをしようという代替案を発表したのが5月12日でした。その後28日には、ザハ案をベースに規模やコストを縮小した基本設計が公開され、このまま来年5月に着工がなされる予定になったのも記憶に新しいです。

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5月28日に発表された縮小案

舛添都知事は、「10の競技会場」と言及しているので、新国立競技場とは明言していないようですが、一体どうなるんでしょうか? 都知事は同じく「税金を投じて建てられるものなので、多くの国民に納得してもらう案にしたい」とも述べています。私は今回の発言を見て、前述の槇氏の意見を思い出さずにはいられませんでした。

個人的にこのまま予定通り進むと思っていたので、まさかの展開でした。2月までに最終案を出せば間に合うそうですが、いち国民としてあなたはどう思いますか?

source: NHKニュース, JIA MAGAZINE

(嘉島唯・中村好人)