Snapchatのクローンは、なぜ成功しないのか

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コピーは結局、メッセージのごとく自動消滅してしまうんでしょうか?

ここ数ヶ月で、Snapchatの二番煎じアプリが雨後の竹の子のように登場しました。しかし、そのどれもがSnapchatが栄えた理由を理解できていません。

Snapchatが流行ったのは、一番乗りのアプリだからというだけではありません。本来の人間同士のコミュニケーションとは大まかな共通点しかありませんが、それでも共通点なのは確かです。リアルタイム(っぽい)会話ができて、メッセージを追加できて、今の若者を嘆くおじいちゃん達が言うところの「会話」の非永続性を楽しむ事ができます。手っ取り早くて、適当で、真面目に考える必要がないのです。

Snapchatの成功を、他のアプリ開発者が必死に真似しようとするのは必然でしょう。しかし唯一の問題は、どれも間違った部分を真似しているのです。一番最近登場したのは、フェイスブック二度目の自動消滅メッセージアプリ、Slingshotです。またこのアプリは、最悪の形でSnapchatの欠点を真似ているアプリの一つでもあります。Snapchatの会話は、現実世界と同様に一度ずつの会話のキャッチボールで成り立っています。しかしSlingshotは例えるなら、ボールをキャッチする直前にこちらもボールを投げて、相手もこちらのボールを取る前にもう一度投げるという、ややこしいエンドレスな形式をとっています。つまり、自分が受け取ったメッセージは、こちらから相手に何かメッセージを送るまで開封できないという事です。

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「Yo」を送るだけの価値はあったのかな

という事は、相手の写真に写真で反応したい場合、相手に2枚送らなければなりません。しかし、向こうは向こうでその写真を見るために、また一枚こちらに送る必要があるのです。もっと言えば、メッセージを読むために送る返信前の返信は、どうしても不自然になりがちです。ややこしいし鬱陶しいと思います?実際そうです。現実の会話に通行料金なんかいりませんよね。

間違っているのはフェイスブックだけではありません。Snapchat以外でポピュラーなアプリというとFranklyがありますが、これもSnapchatの利点を誤解しています。Snapchatの場合、画像や映像にシンプルなテキストや絵を描いて、儚く消え行く画像にちょっとした色を加える事ができます。TumblrInstagramには、そういった画像を収集したアカウントも多く存在します。それほどにこの機能は楽しく、広く流行しているのです。Franklyはそこで、この機能をより強化する事で差別化を図りました。背景色やテキストサイズ、フォント、長さなど、完璧な画像を作るためにあらゆるオプションが存在します。

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どれだけ頑張っても、見られる時間は10秒です

残念ながら、20秒ももたない画像に20分割きたいという人はいません。Snapchatの機能は、限定的だからこそ良いのです。大して考えもしないで作ったものが消えても気にならないからです。

でも、それらはまだマシです。最近Snapchatクローンファミリーに加わったSobrrは、人気の自動消滅機能を友人関係に持ち込もうとしています。写真、映像、ボイスメッセージ、全て24時間で消滅し、閲覧されたかどうかは関係ありません。しかし、消滅するのはコンテンツだけではありません。フレンドリストですら一日以上もちません。24時間後、フレンドを削除するか、ボランティア精神に満ちているなら、更新するかの選択肢が表示されます。

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自尊心がボロボロになるかも

SobrrはSnapchatをよりセクスティングに特化させた作りに見えますが、それでも問題は同じです。Snapchatの自動消滅機能は、はっちゃける事に責任を感じなくていいから人気なのです。いくらバカを晒しても、数秒後には記録は消えてしまいますからね。しかしSobrrは、自動消滅を極めたことで、ソーシャル・ネットワークの神経質な面を逆に増幅させてしまいました。

「私のメッセージ、友達に読まれたのかな? 読まれる前に消えちゃったのかな?」

「なんでみんな私とのフレンド承認を更新しなかったんだろう?」

「私の送ったもの、そもそも一つとして読まれてるのかな?」

このアプリ程、人を無視するのが楽なものはありません。他のどのSNSよりも、この不安は心をかき乱すでしょう。

どのアプリも誤解しているのは、一見シンプルなものは皆そうですが、Snapchatは全ての要素が揃う事で成立しているのです。しかしもっと重要なのは、機能の一つ一つは、単体ではあまり良いアイデアではないのです。メッセージを大量に送りつける、頑張って装飾した画像が消える、ネットの匿名性を利用する。これらがSnapchatで魅力となるのは、それら全てがより大きな目的の為に一緒に機能しているからです。

しかし、上記のアプリがそうしたように、どれか一つの機能にフォーカスして強化しようとすると、問題点だけが増幅してしまいます。Snapchatが成功しているのは、現実の人生における現れては消えていく瞬間を、5インチのスクリーンで可能な限りコピーするというテーマを徹底して貫いているからなのです。完璧ではないにしろ、コピーのコピーより遥かに良いのは間違いありません。

Ashley Feinberg - Gizmodo US[原文

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