iPhone 6で採用(と噂)のサファイアガラスって何がいいの?

2014.07.17 23:00
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とにかく何やっても傷つかない!

最近のiPhone関係の噂では、iPhoneを含め多くのスマートフォンやタブレットで使われているゴリラガラスに強力な対抗馬が登場したらしいって話になってます。そう、「サファイアガラス」です。iPhone 6に搭載といわれるサファイアガラスって、どこがすごいんでしょうか?

iPhone関連では、アップルが5インチのiPhone2億台分に相当するサファイアクリスタルを購入したらしいというがあり、最近またその説の信ぴょう性が高まっています。たとえばiPhone 6のサファイアガラス製ディスプレイとされる動画がリークされていて、それはあらゆるタイプの衝撃に耐えていました。素材の専門家は、動画のディスプレイがiPhoneのディスプレイではなかったとしても、あれだけの衝撃に耐えているのは「サファイアガラスであってもおかしくない」としています。



この動画はほとんどマジックみたいに見えるかもしれませんが、サファイアガラスを知る人にとってはそれほど驚きでもないんです。名前からは宝石のイメージがあるかもしれませんが、サファイアはスマートフォンのパーツとしても役立つ夢の素材なんです。


美しいだけじゃない


サファイアは単なる宝石じゃありません。それは、たまたまきれいな色をした透明の結晶です。同じ種類の石には、青だけじゃなく黄色や紫、緑、赤なんかもあり、赤いものは「ルビー」とよばれています。青いサファイアは指輪やイヤリング、王冠にも使われます。でもサファイアはきれいなだけでなく、ダイヤモンドやガラスのように光学的に透明な性質を持っていることがポイントです。

色付きの結晶じゃ、スマートフォンの画面にムダな色が付いちゃうんじゃ? と心配されるかもしれませんが、大丈夫です。色の元になっているのは結晶の中の鉄とかチタン、クロム、銅、マグネシウムといった不純物です。そんな不純物を含まないサファイアを使えば、それは窓ガラスと同じようにクリアな結晶です。

でも本物のサファイアから色なしのものを見つけるのは難しく、さらにそこから不純物を取り除くのも現実的ではありません。サファイアの石は他の宝石と同じように少量ずつしか採掘されず、加工処理もほぼ不可能です。そのため人工サファイアが生まれました。1902年にフランスの科学者オーギュスト・ヴェルヌーイが最初に作り、たとえば腕時計のフェイスなど実用目的で使われています。



人工サファイアは一般に、酸化アルミニウムの粉にすごい熱と圧力をかけて作ります。下の動画に製造工程があります。サファイアはつまるところ、アルミと酸素の化合物なんです。強度低下の原因となる内圧を下げるべく熱処理され、シート上に加工されると、人工サファイアは「サファイアガラス」となります。それがスマートフォンの画面に乗っかろうとしているんです。


ダイヤモンドに迫る硬さ


でも、サファイアガラスのシートのどこがすごいんでしょうか? まず「色付きになっちゃうの?」という心配に対してですが、サファイアガラスは波長150nm~5500nmの光に関しては透過します。人間の目で見分けられる波長は380nm~750nmなので、そこはすっぽりとカヴァーしています。だからスクリーンとして一番重要なこと、つまり「ちゃんとその向こうが見える」って条件はパスしてます。

でもサファイアガラスの一番の特長はその硬さです。それは普通のガラスのほぼ2倍硬く、ダイヤモンドに迫るほどです。つまりポケットにダイヤモンドをじゃらじゃら持ち歩いてでもいない限り、引っかき傷を付けるのはほぼ不可能です。

さらに強度もあります。サファイアクリスタルは圧縮強度が2000メガパスカルほどあり、これはステンレスの10倍に相当します。

だから、透明性と強度、硬度が同時に求められるところにサファイアガラスがよく使われるようになったのは納得です。戦車の窓とか防弾ガラス、軍用ボディアーマーのスクリーンとかバイザー部分といった感じです。でももっと平和的なところでも使われています。たとえば光学窓を過酷な環境に入れる科学実験とか、スーパーのレジでも使われています。バーコードリーダーの小さな窓にはサファイアガラスが使われていることが多いんです。通常のガラスは頻繁に商品に触れることで細かい傷ができ、読み取りにくくなってしまうのですが、サファイアガラスなら傷ができないからです。


サファイア vs ゴリラ


ゴリラガラスより硬く、鉄よりも強く、完ぺきな透明性。それならもう今すぐにでもスマートフォンに使ってほしいものです。なぜみんなサファイアガラスにしないんでしょうか?

理由は簡単、すごくコストが高いんです。その原因は主に製造プロセスにあって、巨大なサファイアのかたまり(ブール)をダイヤモンドかレーザーで薄くスライスしなきゃいけないんです。ゴリラガラスを製造するコーニングでは、サファイアガラスの製造コストをゴリラガラスの約10倍と見積もっています。まあゴリラガラスは競合技術なので多少話を盛ってるとして、仮に5倍だとしてもかなりのコスト差です。

またサファイアガラスはゴリラガラスに比べて67%重くなります。密度は前者が1立方cmあたり3.98gに対し、後者は2.54gです。つまりスマートフォンの重量をまったく同じにするには、サファイアガラスを使う場合はゴリラガラスより薄くしなくてはいけません。そうすれば持ちやすくはなるかもしれませんが、硬くて丈夫だからって絶対に割れないわけではなく、薄くすればその分割れやすくなります。

サファイアガラスの破壊靭性は、理論上はゴリラガラスの4倍ほどとなっていますが、コーニングのテストでは「同じ厚さならゴリラガラスより割れやすい」という結果が出ています(コーニングのバイアスがかかっていることは意識すべきですが)。言い換えれば、サファイアガラスは傷はつきにくいかもしれませんが、だからって必ずしも割れにくいというわけでもないようです。

というわけで、サファイアガラスが使われることで、スマートフォンにははるかに傷がつきにくくなりそうです。ただ(コーニングいわく)ゴリラガラスと比べてちょっとだけ衝撃耐性が下がるかもしれない、ということですね。


Image by Wetsun under Creative Commons license

Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文
(miho)

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