ルーカス・ミュージアムにはこんな作品が展示されるそうです

ルーカス・ミュージアムにはこんな作品が展示されるそうです 1

先日、ジョージ・ルーカスは美術館の建設地をサンフランシスコではなく、シカゴにすると発表しました。「ルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティヴ・アート(以下、LMNA)」はルーカスと銘打っているものの、展示されるのは彼が手がけた映画関連のものばかりではありません。彼が所有する絵画などのコレクションであり、どれも物語を伝えるというコンセプトにまつわる、魅力的な作品ばかりです。

LMNAがフォーカスしているのは、絵画の持つ力。たった1枚がストーリーを語り、感情を駆り立て、普遍的な真理を提示する、そんな力です。同館の公式サイトによると「ナラティヴ・アートは、多様な文化のなかで共有された体験を未来の世代のために保てるという点で他のジャンルと異なる」んだとか。それが映画やアニメなどへと発展していく様子を示すことが狙いのようです。なんだかスター・ウォーズファンとしてはガッカリかも…でも大丈夫! トップ画像のクラウド・シティのように「スター・ウォーズ」にまつわる作品も展示されますから。

PRディレクターのDavid Perryによれば、ルーカスの所蔵品は膨大な数にのぼるそう。「彼の持っている作品だけを展示したら、1枚として同じ絵を使うことなく向こう9年間は6ヵ月ごとに展覧会を開ける。このコレクションには、6億円とも値段がつけられないとも言われる価値があります」。幅があるのは作品のジャンルも同じ。それではルーカスがシカゴに展示する予定の作品たちを見てみましょう。

ノーマン・ロックウェル作「Happy Birthday Mrs. Jones」(1956年)

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ジョージ・ルーカスはかねてよりアメリカ人イラストレータ兼画家のノーマン・ロックウェルの作品を集めていました。ロックウェルは雑誌「サタデー・ナイト・イヴニング・ポスト」のカヴァーを手掛けたことで大変有名で、同誌のカヴァーを40年以上にわたり描き続けたそうです。この絵のアメリカンな雰囲気のおかげで1枚の絵画に収められたストーリーが伝わってくることからも、ルーカスが「ナラティヴ・アート」に着目していることがよくわかりますね。この画家はルーカスにとってよほどインスピレーションを刺激する存在だったようで、TVシリーズ「インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険」には画家と同名のキャラクタを登場させました。

ノーマン・ロックウェル作「Shadow Artist」(1920年)

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ルーカスの友人であり仕事仲間でもあるスティーブン・スピルバーグロックウェルのイラストの収集家として知られています。2010年、スミソニアン・アメリカン美術館が開いた展覧会のため2人は数多くの作品を貸し出しました。ロックウェルの作品が彼らの映画に影響を与えたことは、CBSの取材に対するルーカスの受け答えからもあきらかです。「あまりにも多くの画家が感情を入れずに描き、観る人の共感も呼ばない傾向にある。でもスティーヴと僕は、感情に訴える作り手だ。観客の共感を呼ぶが大好きなんだ。ロックウェルも観る人の共感を呼ぶのが好きだった」「アメリカン・グラフィティ」のような映画はロックウェルが描くアメリカの日常の1コマの現代版ともいえるかもしれません。この作品は普段、ルーカスのオフィスに飾られているそうです。

N.C.ワイエス作「The Pioneer & the Vision」(1918年)

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同じくとても有名な商業画家であるワイエスは、出版社チャールズ・スクリブナーズ・サンズの古典文学などの小説や短編の挿絵で有名になりました。彼が挿絵を手掛けた「宝島」や「ロビンソン・クルーソー」は数世代にわたり、家庭のスタンダードでした。彼はまた国中を旅してまわり、その当時ほとんど未知の世界だったアメリカ西部の様子を東部の市民に伝えた重要な画家でもありました。

マックスフィールド・パリッシュ作「Ecstasy」(1929年)

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画家でありイラストレータのマックスフィールド・パリッシュの描く優美な作品は、人物が岩場でポーズをとるこの絵画のシリーズのように、明るい色彩と神秘的な題材を取り入れています。ルーカスは数多くの映画ポスターを持っていますが、自身の映画ポスターにもこの絵のような劇的なイラストの影響を受けているのがみてとれます。

ハワード・チャンドラー・クリスティ作「Rob Roy」(1910年)

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クリスティは、米国史の有名なワンシーン(アメリカ合衆国憲法への署名など)を再現したイラストやアメリカ陸軍をはじめとする軍隊のために書いたポスターで人気を博したイラストレータであり画家でした。彼の描く「クリスティ・ガール」は数多くの米軍の新兵徴募ポスターに登場しました。「クリスティ・ガール」については知りませんが、この絵画にはハン・ソロとレイア姫を彷彿とさせる雰囲気がありますよね。

その他にもこのような作品が展示されます。

● ジョセフ・クリスチャン・ライエンデッカー作「Air Force Pilot」(1917年)

● ジョン・テニエル作「Alice with the White Rabbit for Alice's Adventures in Wonderland」(1864年)

● ジェシー・ウィルコックス・スミス作「Little Red Riding Hood」(1911年)

● アーサー・ラッカム作「Badger's Winter Stories」(1920年)

● ノーマン・セオドア・ミンゴ作MADマガジン77号「Alfred & Arrow」(1963年3月)

● アルベルト・バルガス作「Kim Novak in Broad Brimmed Hat Resting Chin on Hand」(1950年)

● カール・バークス作「Money Bin Memories」(1972年)

● ILMチーム作「ランゴ」

● ハリー・ラング作、「ミレニアム・ファルコン号コックピットの設計図

● ロンドンプロダクションクルー、「ルークの等身大ランドスピーダー」

● ILMチーム、「ターミネーター3」

● Te Hu作「Moon Palace」(2012年)

スター・ウォーズギークじゃなくても楽しめそうなミュージアムですね。今からオープンが楽しみだ!

Top image: Cloud City, Ralph McQuarrie & Michael Pangrazio, The Empire Strikes Back TM & © 1980 Lucasfilm Ltd.

Alissa Walker - Gizmodo US[原文

(たもり)